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そろそろ、ゆっくり、こっそり革命!
芦澤一洋さんは日本のソローになり得たか

 

ヤマケイ文庫は、いい古典を復刊してくれる。
おととい発売の芦澤一洋さんの『アウトドア・ものローグ』は、1979年から1985年にかけて出版された2冊の合本だから、文庫にして 900 円は高いようでお買い得なのだ。

はて、この時代にシエラ・デザインだケルティだダナーだと西海岸アウトドア・ワードローブを追いかけていた僕は、芦澤さんのエッセイにどこかで触れていたはずなのに、思い出せないので、復刻はありがたい。


緑色革命に宇宙船地球号、ビートニク、ウォールデン・・・なつかしいフレーズが続出する。
ジョン・デンバーには苦笑してしまうが(どうせ書くならジョン・ミューアでしょ)、シュイナードや大島亮吉の思想を簡潔に伝えてくれる短文は、明快で率直だ。

 

メーカーの提灯持ちになっているような用品エッセイとはちがって(だから商品リストもない)、自然とつきあうための身体の延長としての用具を語る言説には、ていねいな引用文献リストがついている。森や川や海が演習場の、壮大な「地球学園」が描かれている。

 

当然、RV車だのオフロードバイクだの、マウンテンバイクさえ登場しない。とりあげられる乗り物は唯一、カヌーだけ。
マウンテンバイクは排気ガス・フリーの乗り物だとはいっても、タイヤでわだちを掘ってしまうから、ローインパクトの思想に反する――と排斥する思想もある(本場の北米でさえ)。

 

「森の中の家」といえば、テントしか思い浮かばないのは大半の消費者の現実で、僕も山小屋とテントしか実感がわかない。
この本では「シェルター」にくくられる雪洞やイグルーは、一度ぐらいは泊まってみたいが、生半可にやると命を落とすから、未体験。人工物を持ち込まない究極のエコ住宅ではあるけれど、マーケティングになじまないので(雪と氷をコージツで売るわけにはいかんからなぁ)、いまやヤマケイでも採りあげない。

 

こんな用品エッセイは、いまどき出してもらえないだろうな…
ダッジ・オーブンや、ソーラーバッテリー駆動 AV 機器なんてのをヨイショしないと、スポンサーがつかないから。
自宅マンションをそのまま持ち出したようなグランピングとやらを、日本のアウトドア思想を牽引してあちらへ旅立った芦澤さんや、加藤則芳さんらは、どう一喝してくれるか、それとも冷ややかに笑って眺めているだろうか。

 

 

 

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読みました(書評) | 20:31 | comments(0) | trackbacks(0)
買い換えるより手直し!


カメラや PC が新製品の提灯持ち本ばかりなのと比べると、ムセンキはメンテナンス本の方が多い。魅力的な新製品も続々と出ているのに。
それだけ自分で治すマニヤが多い証拠でもあって、古いムセンキに手を加えたがるクラフツマンシップが生きている無線道楽は、やっぱり趣味の王様であーる。

 

『アマチュア無線機メインテナンス・ブックその2』が出ていたので、立ち読みもせず速攻で仕入れてきた。
実際メンテナンスの手引きになるかどうかは疑問で、ネットの方が詳しいのは確か。クラフツマンシップといえば DIY 大国アメリカには、膨大なリソースをアップしているファンサイトもあって、僕も 八重洲無線ファンが集まる Fox Tang International という FB サイトの末席に加えてもらっている。

 

こういう紙媒体のムックもそれなりに存在価値はあると思うのだが、メンテナンスの実用的な手段というより、メンテナンス体験談を拝見する読み物に近い。掲載されている機種のうち、所有するのは倒産したメーカー(東京ハイパワー)の HT-750 だけで(実際これを使っている無線家は、日本に3ケタいるかどうか?)、今のところ不調はないので、そのうち役に立つかもしれない。

 

昭和のムセンキの金字塔として国内外でベストセラーになった TS-820 なんかは、いつか手に入れたいと思いつつ、これも「そのうち役に立つ」と思いつつ目を通している。これを半導体に換装したような TS-180 が僕の相棒だったから、真空管ムセンキは触るのが怖い(800V、High Voltage、 DANGER!!なんて注意書きが貼ってあったりするからなぁ)。

 

出版の都合で、いろいろなメーカーを広く浅くとりあげているのも、「読み物」になる一因で、実用のためにはケンウッドに特化した虎の巻、八重洲に特化した虎の巻というような構成の方がありがたい。そうなると、売れる巻と売れない巻がくっきり分かれてしまいそうだから、どこが売れるのかも知りたい(3大メーカーは人気も拮抗しているが)。

 

極めつきのオマケは、米国コリンズの R-390 メンテナンス記事。
軍用無線機に手を出すマニヤは昔からいたし、昭和の時代はまだまだ米軍技術を盛り込んだアマチュア機が基本性能も高かった面はある。
もう今はそんなこともなくなったとはいえ、御神体のように家に鎮座させている御仁もいるから、メンテナンス本は必要かな。

 

米軍無線機なんかに手を出すと破産への1丁目になるのはわかっているから、僕は「和食」一筋でいい。
それでも、受信機ぐらいはコリンズの 51S-1 ぐらいいぢってみたい・・・かな。
イヤハヤ目の毒みたいなムックでありました。

 

 

 

 

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読みました(書評) | 21:34 | comments(0) | trackbacks(0)
ラジオマニヤの2017夏

 

月刊のCQ誌が科学書コーナーにおいてあるのに、この年に一度のムックが雑誌コーナーに積んであるのはなんでだ!?
とフンガイしつつ、紀伊國屋で行ったり来たりして『ラジオマニア2017』購入。

うーん、なかなか読ませる内容の、密度の濃い 2017 年版だな。


吉田照美と大竹まことのインタビューは、AM ラジオの魅力をさりげなく語る好印象な記事でありました。

短波のトレンドは、ラジオ・オーストラリアが停波寸前。なんと!!
小谷真生子パパをはじめ、MBS からもアナウンサーを招いて賑々しく日本語放送をやっていた、人気の短波局だったのにね。
時代の流れってやつですか…

 

短波も熱心に受信しながら、国内 DX 受信もチャレンジしていたころの、最遠記録は FM 愛知だった。
これは親父が建てた5素子 FM 専用アンテナのおかげ。モーターで回せたら、もっとあちこち聴けただろうに、回す許可は下りなかった(苦笑)。

 

その名古屋のローカル FM も、@FMなんてわけわからん名前に改名しているらしい。
FM 大阪とか東京 FM とか、地名がついていた方が昭和世代にはなじみやすいのだが、KISS-FM とかαステーションというと、地元にはわかるが発信地がわからないので、かえって損ではないかいな?と素人発想をしてしまう( FM COCOLO は大好きですけどね)。

 

こんなアナログ放送の全国津々浦々のトレンドを丁寧に取材しているムックは、本当に貴重だ。
19世紀に遡ってラジオの歴史をたどり、ラジコ活用法やラズパイでのネットラジオ受信のような、デジタル系の技術記事まで、意欲的な構成は史料価値もある。
ノルウェーのように、国内ラジオの完全デジタル化をやってしまう国を見ると、まだまだ多様な電波を使えている日本のラジオ事情は、この道のマニヤにとっては幸せだ。「受信の工夫」が少々必要な方が、楽しみもあるわい。

 

とかなんとか、つぶやきポイント満点の豪華ムックには、これまたありがたい別冊付録つき。全国ラジオ局手帳である。
こんな手帳こそ、土木手帳や沖縄手帳をしのぐ究極の専門手帳でありましょう!!
1,500円で、1年は楽しめそう♪

 

 

 

 

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読みました(書評) | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0)
温故知新ラジカセ

 

衝動買いしてしもたがな、『ニッポンラジカセ大図鑑』

実家にあった CFD-5 も、今も現役のヨコハマリバース CFS-F11も、ちゃんとリストアップ。泣けてくるな〜

 

レトロブームをあてこんだフィルムカメラやオーディオカセット、BCL ラジオのムックはさんざん出ている。
BCL ラジオを除けば、それも入門者向けの内容なので、目新しい切り口がうかがえない。この大図鑑も、ラジカセ史、カセットテープ規格、入手とメンテナンスのツボ、と定石をおさえた編集になっている

たぶん、二十代の読者にとっては「親父が昔はまっていた昭和家電」のカタログでしかないだろうし、その当事者にとってはミュージックテープやインデックスカードとは「テープを渡す相手への想い」がよみがえってくる回春剤みたいなもんだ。
というわけで、親子で楽しめます(笑)。

 

ラジオと合体したカセットは、70年代にはダブル化と多バンド化(短波に加えて TV まで!!)、ハイファイ化=メタルテープ対応、ドルビー搭載を進め、82年に CD が登場すると CD ラジカセなるジャンルを打ち立てる。レンタルで借りてきてシンクロ録音するのに重宝する「ハイファイ小箱」だった。

 

このムックでは、昭和末期のバブカセ(バブルラジカセ)までがまとめられていて、ラジエム(CD ラジオ MD レコーダーといえばいいか?)には触れていない。やはり、カセットが主役だったのだ。

 

たしかに、CD→MD シンクロ録音になると簡単かつ完璧すぎて、失敗あっての録音のヨロコビ(?)みたいなもんがない。
LP レコードからテープにダビングして、A面が終わるとすぐクイックリバースでテープが逆転してB面が始まる――この、レコードの裏返しの手間を解決してくれるオートリバースは、ドライブデート野郎のマストアイテムだったな〜

ビー・ジーズやアース・ウィンド&ファイアーを満載したノリノリのA面から一転、八代亜紀とちあきなおみでしっとり泣けるB面の2部構成が、オーディオ野郎のデート成功への脚本だったのであーる!(わたしゃ自分劇場をモーソーするだけであったが)

 

そんな時代の顔が、カセットをはさんで2スピーカー・システムのラジカセ。どいつもイイ顔をしている。
ラジオやCDを再生して録音ボタンを押すだけ(電圧レベルもバイアスも調整不要)というのが、画期的。録音という作業の面倒くささが女子とオーディオを遠ざけていたところへ、ラジカセの貢献は大きかった。ボタンひと押しで、同じクォリティのミュージックテープができあがるわけだから。

 

そして、中高生の部屋に標準装備されたラジカセは、次の格差社会へのステップとなる。
「少し意識高い系」は、ミニコンポへステップアップする。
すでに 70 年代に、松下さんのコンサイス・シリーズのようなシステムコンポはあったが、インテリア性を競いつつ音質もラジカセとは一線を画する本格的な音質は、「デンオンのコンポ買ったら、音がまるでちがうねん。カシオペアのセクションが全部きれいに立って聞こえる!!」とかなんとか、部屋にラジカセ少女を招き入れる口実になったもんである。ラジカセは少年少女、コンポは大人の家具ということで。

 

中には、「私、テープは2トラさんぱちで回してる」「3wayスピーカーは定位がイマイチよね」なんてマニヤ少女も吹奏楽部にいたりはしたが、恐れられるだけ(苦笑)。

学生時代までにオープンリールも回したし、真空管アンプも作ったし、パラゴンは部屋に入らなかったがタンノイに静かに耳を傾けてオーディオ道の3合目ぐらいまでは登ったけれど、ラジカセはオーディオ道1丁目の道標のようなもので、「初心忘れるべからず」ですな。


いまさら、おにゃごを部屋に呼ぶ口実にはならんけど、ラジカセは貸し出すのも簡単でいい。

わざと取り説なしで本体を送って、「ボタンがいっぱいあるけど、どこをどうやったらカセットっていうのが聴けるの?」とメッセージが届くと、出動である。ムハハハハハハ
今も昔も、よこしま野郎の道具は健在であるね^^;

 

 

 

 

 

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読みました(書評) | 23:46 | comments(0) | trackbacks(0)
北関東局地戦だけでない、日本全国内戦だらけ(笑)

 

新刊コーナーで見かけた、KAWADE 夢文庫の『犬猿バトル地図』をついつい衝動買いしかけたが、それほどおもしろいので、9割がた立ち読みをすませてしまった。

 

日曜日に聴いている土田晃之のラジオがローカルねた満載なので、埼玉と群馬の因縁の「北関東合戦」は有名だ。
ケンミン戦だけでなく、埼玉と浦和と大宮の三つ巴も、「さいたま市」誕生で決着するどころか、くすぶり続けている。

『犬猿バトル地図』には、そんな因縁の領地争いが全国津々浦々から寄せ集められてはいるものの、しょせん「検索やっつけ仕事」とみえて、ろくに取材しとらんな〜と減点してしまうところはあったものの、まーまー楽しめた。


犬猿の仲だけでなく、平和な紅白戦をやっている土地もとりあげられている。長野市と松本市、北海道と沖縄県、六麓荘と田園調布、香川県と徳島県、などなど…

博多と福岡の対立は全国区で有名だが、もう少し詳しい事情通なら、小倉と八幡と門司の三つ巴もスルーできないはず。
ひまつぶし系の文庫本だからツッコミ不足もしかたないとはいえ、京都 vs 大阪 vs 神戸のファッション対決なんて、もう手垢がつきすぎてますぞ。

 

手を変え品を変えの三都物語は、meets や SAVVY あたりのローカル誌の定番ねたで、もっと微に入り細に入る街角対決をしている。嵐山 vs 嵯峨野とか、三宮 vs 元町とか。
「堀江 vs 長堀」なんかになると、もう大阪市民以外にはピンときません(苦笑)。それでも、特に meets なんかはグイグイ深入りする。

 

神戸の須磨と舞子の対決は、知名度では須磨だろうが、通が好むお忍び感では舞子に軍配が上がる。
東の方になると、東灘区と灘区のちがいはもう隣接する芦屋市民にもピンとこないだろうけど、「神戸大学の灘区と甲南大学の東灘区」といえば学生世代には街の違いはわかる。御影のある東灘区と篠原のある灘区は、どちらがハイソかといえばちと難しい。

 

犬猿の仲というより、うまいことやれば知名度争いはウィン・ウィンになるから、もっと対決してほしいものだ。大阪の守口 vs 門真 vs 寝屋川のように(おっと枚方を忘れていた)。

 

大阪でかせいで京都で遊んで神戸に住む関西のおとっつぁんの夢みたいなものが昭和の時代にはあったようだが、京都で遊ぶステイタス性が薄れたから、京都は「学ぶ街」だろうな。遊ぶにしても、お忍びは奈良が穴場だと思います。
あえて対決枠を探すなら、伏見の酒と灘の酒はどっちが上か!?
好みの世界に勝ち負けなんか無粋かもしれませんが・・・

 

洋菓子と和菓子でも京都と神戸は好敵手だ。
ただ、決して京都市民と神戸市民は犬猿の仲ではなく、お互いリスペクトしあっている。
こんな関係は、千葉と横浜には見られるのだろうか?

 

あえて全国をカバーしなくても、いくつかのローカル戦に限定すれば、もっと深く楽しめると思う。
個人的には、尾張 vs 三河のつばぜりあいは興味津々。
また名古屋メシ満腹旅その2をやりたいな〜

 

 

 

 

 

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ラジオ番組表 2017春

 

発売日に速攻救出してきた『ラジオ番組表 2017春号』は、ちと会計をためらう表紙であったが…^^;
乃木坂がラジオを牽引しているのか。応援せねば。乃木坂コーヒーは毎日ご愛飲しとりますがね。

 

番組表データは、特に大きな改編もないので、在京と在阪の10局分ぐらいは頭に入っとる。
ほしいのは、コミュニティ FM なんだがな〜
いちいちネットで調べてブックマークしておけばいいとはいえ、タイムテーブルがあってないような局もある。超ニッチなラジオが、マニヤの標的になりつつあるのだ。

 

FM わいわいのように、オンエアは停波してネットラジオだけになってしまう悲しい局もある。ネットラジオになると、個人の配信(とやら)と同列になってしまうから、それはもうラジオといえるかどうかは微妙なところだ。金魚鉢があって、副調とチームワークを組んで、可能なら地域で公開されているのが、ラジオの「ぽい」ところだもんで。

 

わいわいが先駆けになった災害 FM も、東北各地では撤退が相次ぎ、縮小していくのはしかたないけど・・・
復興 FM は、決してお役御免になるものではないから、がんばってほしいもんだ。

 

コミュニティ FM のおもしろいところは、規制緩和の産物でもあるから、局名が自由奔放なところだ。
県域放送として免許された JFN 系列局だと、FM 大阪とか FM 岡山のように県名がついていて、大胆なところでも Kiss FM KOBE とまぁ兵庫県神戸市発信、とわかる。

 

ところが、コミュニティ FM だと…競蹇璽ル地名をつけているパターン、愛称そのまま局名パターン、ファンタジー系(笑)、っ聾鬼覿箸修里發離僖拭璽…とあって、僕が愛聴する三角山放送局や FM 白石、安曇野 FM などは FM いるかや FM もえるはパターンかな。
「なんとか電気工業」なんて社名そのものの FM 局は、沖縄にあったりする。

 

きりたんぽ FM と聞けば、わかる人には大体わかるが、FM 浦安を FM うららともじってしまうと、地名が浮かんでこない。「 FM ハムスター」なんて、なぜ広島経済大学がオンエアしているのかは謎でござる。

まぁ別に難癖をつけるつもりはなくて、FM MOOV がなんで神戸なの?と突っこまれたら、「活断層が動いたから」と解説できるし(勝手なこじつけです)、なんかしか各局いわれがある屋号を名乗っているのは、個性的でよろしい。

 

鹿児島県大島郡宇検村の「 FM うけん」なんて、県域放送免許では絶対に採用されない超ローカル地名だ(笑)。関西はわりと圏域免許感覚が反映されていて、「FM 市町村名」パターンだが、列島の北と南の果ては皆さん楽しんでますなぁ\(^o^)/

たとえばFM オホーツクは、流氷の上に局舎があって漂流している(!?!?)感じが、壮大でいい(実際は北見市に登記されている)。
FM せとうちが瀬戸内海ではなく鹿児島県なのも(しかも、あの大島郡だ!!笑)意外や意外で、しかも太平洋だ!

イヤハヤ、コミュニティ FM はワイワイガヤガヤの電波バザール状態だな。すばらしい!

 

地元兵庫県三木市の FM みっきぃも、金物の町にちなんで「 FM のこぎり」にでも改名したら、ネット・リスナーは増えるかもしれんよ。

南の風を感じる沖縄の島々のローカル局も風情があっていいから、淡路島にもほしいなぁ。おのころ FM が妥当か・・・FM たまねぎでもいい。

 

免許を出す総務省が「名前で遊ぶな」といいがかりをつけるかもしれんが、奈良県で開局する業者が、あの!例の!手口で

「高市早苗記念 FM 」

とでも名乗れば、何キロワットでも免許してくれるかもしれませんよ♪

 

 

 

 

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読みました(書評) | 23:30 | comments(0) | trackbacks(0)
デフレ読書術

 

久しぶりに、定期購読を申し込んだ雑誌が、今月から届くようになった。
ゆうメールの封筒には、宛名ラベルではなく、手書きの可愛げなマイ住所が…発送担当者は、東大出版会に矯正されたのかな?(笑)

送料込みで年間たった1000円の、おそらくコストパフォーマンス最高の雑誌が『 UP 』だろう。
この片隅ジャンル誌(!?)は、いい書店に寄り慣れていると無料でもらえるのだが、いい書店が減り、毎月手に入るとは限らないのでったので、定期購読が確実だし高くない。

 

なにかとお世話になっている読書会の主催者が岩波の『図書』愛読者なので、ライバル心を燃やして UP に走った。
わけでもない。
『図書』も講談社の『本』も、学生時代から送ってもらっていたし、無料 PR 誌をかき集めるだけで、『中央公論』+『世界』ぐらいのボリュームになる。グラビアも時事も扱わないので、PR 誌の方が内容は濃厚にして質素簡潔で、薄さもあって敷居が低い。

 

働いていた大学生協書籍部でも、僕は公称1万部を毎号まいている書評誌の編集に首をつっこんでいた(だけ)。

おそらく、全国の大学生協でもローカルな PR 誌はいろいろあるはずだが、雑誌ブームの 80 年代と今とでは事情も様変わりしていると思う。『平凡パンチ』をパロった『中大パンチ』なんて雑誌を中大生えのきどいちろうが出していた(お色気グラビアはどうしていたのだろうか?笑)はちゃめちゃな時代も、今は昔。

 

大学生協で、『 UP 』や『みすず』『書斎の窓』『春秋』のような学術系のロハ本を知って、愛読するようになった。というより、図書購入グループに割り当てられた顧客私書箱のようなトレイに、毎月たんまり投げ入れてくれていたので、パシリ役をしていた役得で、いろいろ教わったのはありがたかった。博士課程の先輩が愛読する民博関連のPR誌もあったし、平凡社は無料が信じられない『百科』というカラフルな月刊誌を出していたっけ。

 

いま一般向けの3大 PR 誌といえば、岩波の『図書』、講談社の『本』、筑摩書房の『ちくま』あたりだろうか。
集英社、新潮社、角川書店などは連載で読者をつなぎとめようとしているようだが、文芸は単行本でしっかり買いたいので(出版社にほめてもらえそうな、上客でしょ?)、学術エッセイや研究ノートのようなテクストこそ、僕が PR 誌に期待する内容なのだ。

 

メジャーな出版社は書店への営業も活発で、営業効果も出るだろうが、学術系出版社はなかなか「ヒット作」で勝負できない。
あげく、『みすず』などは年間購読料が3,780円にまで高騰してしまっとる。もう、無料 PR 誌とはいえない(みすずは単行本単価も高い)。
そんな中で、僕は『本』と『 UP 』で硬軟のバランス(?)をとっている つもり。『図書』も目につけばもらってきますが。

 

美しい気骨をそなえた歴史家加藤陽子教授の連載「トナリノシガク」には、ロシア革命前後の日露日ソ関係の通説に風穴を空けるかのようなトリビアも紹介されていて、もちろん「詳しくは単行本を呼んでね」のさりげない PR ではあるのだが、ここでしかできない耳学問ができる。

「そうかー、関東大震災にソ連は災害救援船を出してきてたのか」「白軍と赤軍の内紛が、ソ連時代の70年間を貫通して今もくすぶっているのかもね」と考えさせられましたね。

 

こんな論考も含めての、単価108円(^o^)v
『関関同立 UP 』も、出せないもんでしょうか?

 

 

 

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単独行を叩く衆愚より、賢い単独遭難を


真っ白な1週間なので、年末に積ん読になっていたヤマ本を消化する。羽田治『ドキュメント単独行遭難』(ヤマケイ文庫)
これがまーリアルで、徹夜で通読してしまった。


植村直己さんや長谷川恒男さんをはじめ、名だたる山の遭難記録は、ドラマチックではあるけど、深海探査船や宇宙ロケットの事故検証をみるようなレベルの遠い話に思える。

 

それが、裏山レベルの単独山行で遭難して生還した記録になると、思い当たるフシのあるハイカーは何百万人にもなるはずだ。どれも、あてこすられているような(苦笑)リアリティがある。ワシに限って、こんなこと…とはとても思えない。

 

さすがに、複雑骨折して傷口にウジがわきながらビバークを続けたり、救助隊も解散してから1週間も2週間も生き延びたりした経験は僕にはない。
今はケータイで簡単に「助けてコール」をする遭難者も増えているが、ヘリの奪い合いになっていたりして、「明日までビバークして待て」となるケースもあるようだし、そもそも電池が切れると連絡手段が途絶えてしまう。GPS もしかり。皮肉にも、IT が進化するほど遭難が増えているのだ。

 

単独行でヒヤリハットに相当するのが、けがと道迷い。迷って落ちて、または負傷してパニクって迷って、となることも多い。
自分の体調と位置をしかり把握しないと、じっと救援を待てばいいのか動いた方がいいのかも、判断ミスを招く(動くべからず!と信じ込んでいたら土砂崩れや川の増水で命を落とすこともある)。

 

運よく生還したハイカーは、当然メディアで「無謀」「無責任」と叩かれることになっている。だから、あまり語りたがらない当事者も多いのだろう、著者によると生還者の取材が実に難しいんだとか。
組織の不祥事隠しや「ご迷惑ごめんね会見」にも通じるものがありそうだ。さらされる風土は共通だからね。

 

失敗は糾弾して処罰する。失敗から学んで再発を防ぐには、失敗した本人が最良のインフォーマント(情報提供者)なのに、しゃべれない空気が満ち満ちている。堂々と、かつ淡々と「こう考えていて、こう誤って、こう動いた」と説明できる機会をもうけないと、同じような遭難がくりかえされるだけなのだ。
「な〜にを他人事のように言い訳しとるのだ!」と叩きたがる感情論が大手を振っている限り、貴重な第一次情報は本人の頭の中にしか残らず、社会的に共有できない。多額の公費を使って助けてもらった遭難者には、記者会見に出る義務を課するぐらいの条例を、どこかの自治体は制定してはどうかな?

 

遭難一歩手前のニアミスは、僕も初冬の黒姫山でやらかしたことがあって、予約していた小屋のご主人が「通報一歩手前」だったので立件されずにすんだ。僕は月明かりの雪山はきれいやな〜と呑気に彷徨してちゃんと林道に降りてきたので、パニクらなかったのが幸いした。これを機に、どんな山でもツェルトを持参してビバークに備えるようになった(備えをすると事故に遭わないのが不思議な法則だったりする)。

 

ただ、これからの時代、山も高齢化と国際化が進む一方だから、別の遭難対策が必要になると思う。
ケガに加えて、急な体調変化はシニアにつきもので、山で脳卒中や心臓発作に遭うと、もう覚悟しなくてはいけない(百名山の深田久弥さんもそうだった)。登山届とリビング・ウィルを出しておかなくてはイケマセン。

 

日本人より、アジア系ツーリストのハイカーに、とんでもない(山をやめているような?)いでたちで歩いていたりするケースも目につく。
近代的アルピニズムが市民カルチャーとして普及していると、常識的な服装・装備はだいたい似通った価値観が反映されたものになるのだが、あっと驚くカップルも多い(青姦しにきただけなら、そっとしておいてあげよう)。

シニアも外国人も、ぜひ遭難一歩手前の失敗談を公開してほしいものだ。


不運にして「遺族」になってしまった近親者は、おいそれと口を開く気にはならないだろうが、遺産があれば遭対協や文科省登山研修所に寄付するなどして、再発防止に貢献してほしいね。
集団遭難より被害は軽いし、罪のなすりつけあいにもならないから、遭難後の責任を果たす誓いを立てれば一概に単独行は責められることではないと思うのだが。

 

 

 

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マニヤの聖典へ、まずは第一歩

 

おなじみ三才ブックスの『ラジオ受信バイブル』は本日発売。
さっそく仕入れてきた聖書は、バイブルと称するのはちょいと無理があるとはいえ、アナログラジオの唯一の手引きなので貴重ですな。

 

割り切って、AM/FM の放送キャッチにテーマをしぼったのは正解かも。
ラジコプレミアムの活用法も、どのメディアも扱おうとしないので、このムックの体験取材が参考になる。

 

「らしいな」と思ったのが、BCL 旅の手記数篇。
出雲までの夜行寝台でひたすら土地土地の FM を受診してみたり、東京徳島間のフェリーでAM の遠距離受信をやってみたり・・・
次は新日本海フェリーでロシアの極東ローカル局を受信しまくる記事を楽しみにするとしよう。

 

ハードねたも意欲的な実験記事になっていて、アナログラジオにデジタルカウンターをつけてみたり、SDR を超ローコストで組んでみたりと、けっこうハイレベル。スペアナつきラジオは、これからヒットするラジオ革命といえそうだが、日本のソニパナさんたちは見向きもしないようだから、中華テクノロジーに期待するしかない。

 

その「大陸」には、辺境や自治区も多いから、まだまだ短波放送は健在だ。あちらには日本の 70 年代のような BCL 小僧がいないのだろうか?

そのへんも、三才ブックスさんの取材力に期待したいところだ。

欧米圏が短波ラジオを縮小する一方なので、BCL マニヤの3大フィールド( AM/FM/SW )のひとつを(あえて?)パスしてしまったのが、この「聖書」の実体である。

 

だからこそ、次号は短波を扱わないわけにはいかんでしょ。
平壌放送、北京放送、モスクワ放送を楽しく愛聴するノウハウを、ぜひ開陳してほしい。
これこそ、マスメディアではうかつに紹介できないキワモノだからね。
あ〜、ワタクシの「日ソ友の会」の会員資格はいま、プーチン政権に引き継がれてないもんでしょうか・・・(笑)

 

 

 

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マナー違反罪なんて法令ができない社会の成熟度

 

静かでいるべきところで音をたてるのは、マナー、エチケット、モラルのどれで裁かれるのか。

赤ん坊を電車の席ひとり分に座らせているのは、マナー違反なのかどうか。
独身者同士の男女が、何股かけていたのがケシカラン!とわざとらしく騒ぐ番組は、モラルを語る資格があるのかどうか??・・・

 

グレーゾーンのマナーは、すぐ炎上してしまいがちなので、気の利いた対話のネタにするのもはばかられる息苦しいご時世ではある。マナーを考えさせるようなふれこみで、実は説教臭がない中央公論編集部『考えるマナー』(中公文庫)は、軽快なエッセイのアンソロジーだった。

 

日常観察眼をお持ちの、書き手の顔ぶれが多彩で、社会通念と書き手のマナー感覚の微妙な間隙が、堅苦しくなく、ひざを打たせてくれたり笑わせてくれたりする。

たとえば。鷲田清一センセイの「エスカレーターで立つ側」のマナー論は、結局なんの答えも出していないのだが、現代の関ヶ原の合戦のような怨念のテーマである。右を空けるか左を空けるか、東海道新幹線の駅ごとに頭の中でスイッチを切り替えなくてはいけない。


そもそも、どっちが正しいか、効率的か、安全か、と議論しても最適解が見つからない人類永遠の課題(!?)なのだ。
別に関西ふう右立ち左空けにこだわるつもりもない僕なんかは、「先に前で立っている人の後ろに立つ」ことにすれば実用的でよくね?と思うのだが。

 

楊逸さんのアウトサイダーならではの「日本英語アナウンス」にずっこける感覚も、共感できる日本人は多いと思う。
「Nalita」といえばすむところを、「Narita」と巻き舌で粋がってしまうアナウンスは、ローマ字教育政策の負の遺産だったりもするので、ナレーターばかり責めるわけにはいかない。北京地下鉄の英語アナウンスがとにかく美しい(らしい)事実は、日本も参考にすればいかがかと思ったりするぞ。

 

FMラジオで、たいてい日本人の英語好きが " This program is brought to you by Mitsui Sumitomo Ginkoh " なんてスポンサー・コールは、「ミッツーイスミトーモバァンク」ではなく、きちんと日本語ふうの「みついすみともぎんこう」になっていたりする。そりゃスポンサーから正しく発音しなさい要請が届いているせいだろ、とお察しするばかりだが、どっちが正しいのか、日本人による英語 DJ マナー(なんてのがあるのか?)はどんな基準になっているのか、いまいちよくわからない(ちなみに三井住友銀行は英語表記では Sumitomo Mitsui banking corporation となっているが)。

 

なにわのOL作家(敬称をこめて)津村記久子さんのキャラクターも僕は大ファンなのだが、自転車を青空駐輪していて撤去されたのは笑える一方で、それを機会に「散歩のマナー」を開拓されているのも前向きでええですなぁ。
まだ聴いてない音楽を携帯プレイヤーで「消化」するのに、街歩きはいい時間になるくだりは、激しく同意してしまった。
雨でチャリを徒歩に変更したようなときは、確かに「未聴の消化」ができる。通勤電車の中も、いい時間になるけれども、あまり通勤時間が長くないのがワタクシの贅沢な悩みではある。津村記久子さんの乗客のしぐさ観察も、愛嬌あるイジワル目線で楽しい。

 

とまぁ、多士済済の書き手の軽いマナー論は、共感もありツッコミどころもあり、刺激にあふれた好著でありました。

 

同世代の町田康の「おっさんのマナー」は、おっさんになることを受け容れる覚悟のススメとしても、参考になる。

もっとも、似た覚悟はとっくの昔に村上春樹が、「それがどうした」「世の中そんなもんだ」で楽になれる処世術を書いておられたから、すでに先達はおられるのだが・・・
老いるマナー、その前に熟すマナーは、中高年天国になるか、中高年地獄になるかを決める国民的課題でしょうなぁ。

 

 

 

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