「世界一のクリスマスツリーのために、切ってこられた老木に、心が痛みます」
と、匿名の一市民の電話投書を名物コーナー「イイミミ」に掲載していた神戸新聞さん、さすが!
それをご覧になっていたか、ラジ関の日曜ゼミナール「まっことラジオ」でも、田辺眞人教授が同じつぶやきをもらしておられた。
イベントを盛り上げるお囃子にならざるをえない地元メディアが、市民の良識をちゃんと拡散するのは勇気がいること。是々非々を伝えるメディアがちゃんと機能しているのは、草の根デモクラシーが生きている証しであります。イイネ!
しかし、一躍ヨイショされるようになったプラントハンターとは、何者だね?
逃げられない植物を根こそぎ引き抜いてきてデコレーションすることが、植物学の普及啓発になるのか、それともお祭り気分のノリなのか、ビジネスなのか、本人の頭の回路は闇の中。
喜ぶ観客がいるのも現実ではありますがね・・・
「世界ビックリショー」的な番組で、首長族やホッテントットを見世物のようにオンエアしていたテレビが昔はあったが、今やれば人権問題だろう。
植物は逃げも反論もできない。この木に巣を作っていた鳥も虫も。
そんな配慮をしていたらハンターはできないから、心を鬼にして何か崇高な使命感でやっているのか、それとも「考えてない」のかな?
「植物園や昆虫館はOKなんだから、オレ個人で合法的に植物を引っこ抜いてきてもいいっしょ」ですか?
謝罪したらしたで、炎上するだけだし。
邪推はさておき、動物園や昆虫館は、種の保存や研究が縁の下の大事な事業だから、保護されて長生きできる個体も多い。
けど、根こそぎ抜いてきて見世物にされた植物は、もう「材木」でしかない。非難されてあわてて「展示後は供養する」と弁明しているようですが。
もともと生えていた森の中の姿を見れば、「そのままにしておいて」と思うのがまともな感覚だと僕は思うので、名木の死に化粧にインスタ蝿をたからせて喜ぶ観客の無邪気さは残酷だ。象牙のためだけの象の乱獲にも、とやかくいう資格がないよね。
開港 150 周年記念行事とやらで浮かれる神戸で、腹黒い光の祭典も始まる。
プロデューサーの蓄財に協力するのは自由だが、それが「鎮魂」とは、歳末恒例のブラックジョークだわ。
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