去年は足を踏み入れたかな?と思うほど久々の日本橋へ、仕事帰りに寄ってきた。中古スマホの物色に。
裏通りの店には、見たこともない中華メーカーのもあり、逆輸入エクスペリアあり、懐かしの PDA を彷彿とさせるウィンドーズ 10 電子手帳あり、と商品もボーダーレスになっている。
衝動買いの誘惑をなんとか金冷法でおさえて、堺筋の本通りへ。
日栄ムセン、中野無線、東京真空管商会・・・と無線家(無銭家)憩いの店を冷やかしてみる。
DSPやスペアナ搭載の最新デジタル無線機をぢっくり触るのは初めてだった。さすがに、もうアマチュア無線ショプは神戸から消えているから、パワースポット歴訪の気分だ(苦笑)。
いまや無線技士より、エアバンドウォッチャーの類の方が多いぐらいで、その手の受信機は資格いらずなので商売になるのか、ズラリと並んでいる。その奥に、客のいないアマチュア無線機が陳列してある感じ。
いや〜、カラー液晶のウォーターフォールはおもしろい。
無線通信ではなく、あくまでも広帯域ラジオをバンドスコープでワッチしたい欲望にとりつかれているので、その威力を目と耳と指で実感したな〜
無線機を受信機として使う屈折した趣味(?)は、ある種なかなか贅沢な楽しみかたで、送信回路を使わず受信回路部分だけを活用する限り、無資格でもかまわん。クルマを動かさず書斎として使うようなもんか?
だから BCL マニヤも、無線機をラジオとして使えば動作も安定していいのではないかと思うが、そのへんは妙な棲み分けの名残りが強すぎて、越境」してくる BCL マニヤはごくごく少数派だ。
逆に、ラジオを無線通信の受信機として使うのは少々厳しいところもあるのだが、昭和の時代にはそんな用途にも使えることをうたった communication receiver のミニ・ブームがあったな〜と思い出しながら、ケンウッドのハンディ機をいぢっていた(中野無線だったかな)。
何をお探しで?と親切な店長さんが出てくると、筋金入りの無線技士オーラをぷんぷんさせている。
「これ、USB 充電はできまんの?」
「いや〜、送信時の消費電流が充電電流よりはるかに多いので、USB はデータ通信だけですね」
「保護回路が働くとか?」
「そういう仕様になってるわけやないんですが、おすすめしません」
「受信だけなら、若干の電圧降下ぐらいですむんちゃいますか?」
と、いかにもその場でプラグをつないでみようとしている不審客(ワタクシ)を警戒したか、クギを5本ほど刺されて、実験はできなかった。そりゃそうだ。
カタログだけもらってきて、食い入るように熟読する。
買えない無線機のカタログを穴が開くほど眺めてあこがれていた、高校生時代が無線家(無銭家)としては一番幸せな時期だったかもしれない。
買おうと思えば買えるからなぁ。
だから、あえて買わずに「カタログ無線」を楽しむのが粋ってもんである。
ポータブルのラジオとしても、ケンウッドさんの TH-D74 は業界随一の高性能・高機能の名機だな。
もう15 年もロングセラーの TH-F7 は、うちでも今ラジオ兼 SOS 用に、と山に持っていくが、さっぱり壊れてくれないので、買い換える理由がないし、小さな巨人として愛着もわいている。
山仲間が免許を取ってくれればお譲りしてもいいとさえ思う・・・けど、無線仲間と山仲間が重ならないのが今のご時世。無線家だって、「もうスマホだけで十分」と軽量化に走っているからなぁ。
珍品ラジオや新しい無線機を仕入れたときは、にわかに眺めのいいところに持ち出してスイッチを入れたい衝動がわいてくるのは、VHF で開局したワタクシの性みたいなもので、カメラを買うと旅に出たくなる気持ちと似ている。
こんなアウトドア志向は健康的でいいと思うけどね。
現状、無線機やラジオを家でポートレート撮影するのが関の山。
堕落しとるなぁ^^;
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