solosolo@JUGEM

そろそろ、ゆっくり、こっそり革命!
2002年11月の書き込み

From 教祖( Mail ) To sabato@koubo osawasense@laguz at 2002 11/11 23:45 編集 返信
RE:10億ドル(爆笑)

小倉も門司も、おもしろかったぞ。
ぜひ冬休みあたり、18切符ででも行けばどうですか?

> しかし、黒木瞳妄想シーンには共感がもてます。
>私も旅行に行ったらこんなことばっかり考えてます(アホ)

そやろ、そやろ。
でもキミは、避暑地の全寮制男子高校で水野晴男校長の****から逃げてきた浩一郎君と出会って****、***に****で****のが向いているな(勝手な筋書き)。

>あと、旅先のやす食堂・1人でいける酒場編ガイドブックは欲しいですよね。
>学生という身分からもこれは感じられます。
>中華のという大衆料理のくせに(というか王将を中心に考えていたから・・)横浜中華街は基本的にバカみたいに高い!

おぉ、お仲間よ。
具体的に書かなかったが、王将を想定してたのだよ。あんな店があると、助かるよな。
海外でも、中華料理屋に行けばまずホッとするようにね。中華パワーはばかにできん。
横浜は、近々姉のところに遊びに行けば、カレーミュージアムをひやかして来ようと思います。
中華街とか山下公園は、キミのご存知のでんきがま先生と二人で遊びに行ったことがあるけど(あぁぁぁ…)。


From sabato@koubo To osawasense@laguz at 2002 11/11 11:51 編集 返信
10億ドル(爆笑)

↑↑↑
この売り文句は本当なんですか?
やるな〜、小倉。
私も是非みて見たいです。

この間から予告されていた小倉への研究会編ですね。
(研究会のことについて、また鉄のコーラス部隊についてのメールありがとうございます。また返事しますね〜)
ちょっとした旅日記みたいでかなり楽しめました。

しっかし、黒木瞳妄想シーンには共感がもてます。
私も旅行に行ったらこんなことばっかり考えてます(アホ)
知らない地だからしてしまうんでしょうね。
道を歩いていても、1m先がわからないから。
地元だったらそんなことないじゃないないですか。

あと、旅先のやす食堂・1人でいける酒場編ガイドブックは欲しいですよね。
学生という身分からもこれは感じられます。
中華のという大衆料理のくせに(というか王将を中心に考えていたから・・)横浜中華街は基本的にバカみたいに高い!

・・・・・。
なんだか論点が外れているようなきがしますが、今回も楽しく読ませていただきました。
んあ〜〜、九州いきたい。。


From 教祖( Mail ) To sabato@koubo osawasense@laguz at 2002 11/04 00:08 編集 返信
RE:ええ!?

鯖人くん、お気遣いありがとう。
またボチボチ経過報告ができるかと思います(第2弾を書いているとき書き込みをいただいたようですね)。

>しかし、お母さんを含む家族のショックは大きいでしょうね。
>うちの父親が、家事ほど大きな人に与えるショックはない!と言ってましたし、実際私も昔住んでいたマンションが火事にあいかなりパニックになった事があります。(一階上でしたけど1週間くらい住めませんでした)

そうだねぇ、現場でもだれかがそんな話をしていましたが、家族の中で阪神大震災の被害を受けたのは僕だけ。震災はだれが悪いわけでもない天災だし、受け入れられる、と。
でも火災は燃えてしまうからね。しかも、時間をかけて、なすすべもなく、思い出の品々の焼失を目の前で見せつけられる。
鯖人君もご近所の火災で不自由な思いをしたようですが、うちは隣近所への延焼や人的被害がなかったのは不幸中の幸いでした。
 
壁には僕が撮った風景写真が貼ってあったのですが、それらは焼けたり溶けたりしていたのに、祖父母の遺影や、かつて家族をなごませて旅立って行った猫たちの写真は残っていました。
家族を守ってくれたような気もします。
だからこそ、「生き直し」するべ!と、気合いを入れとります。
重ね重ね、お気遣いありがとうね。


From sabato@koubo To osawasense@laguz at 2002 11/03 23:41 編集 返信
ええ!?

とても大変なことがあったんですね。
誰もお怪我もなく、無事猫も救出されたようで、ひとまず読みきって安心はしました。

しかし、お母さんを含む家族のショックは大きいでしょうね。
うちの父親が、家事ほど大きな人に与えるショックはない!と言ってましたし、実際私も昔住んでいたマンションが火事にあいかなりパニックになった事があります。(一階上でしたけど1週間くらい住めませんでした)

いろんな意味で皆さんが回復できる事を祈ってます。
次回の日記も楽しみにしてます。


From 管理者( Mail ) To yamatoki@airlink osawasense@laguz at 2002 11/01 22:35 編集 返信
RE:はじめまして。

>ログまわりをしていたら、5700のキリ番でした。
>ふだんあまりキリなんかを踏むことがないので、カキコしてしまいました。
>余計な報告だったら、スミマセン・・・

いえいえ、ありがとうございます。
&おめでとうございます(というのか、ご愁傷さまとお見舞いすればいいのか… )。
今後とも、どうぞごひいきに。


From yamatoki@airlink To osawasense@laguz at 2002 11/01 17:21 編集 返信
はじめまして。

ログまわりをしていたら、5700のキリ番でした。
ふだんあまりキリなんかを踏むことがないので、カキコしてしまいました。
余計な報告だったら、スミマセン・・・
gaiax掲示板アーカイブ2002年 | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0)
2002年11月の日記

怒り心頭…

at 2002 11/01 14:42 編集

シンガポールくんだりまで飛行機旅行しといて、「進展はなかったが、言うべきことはしっかり言った」と、外務省高官。
開いた口がふさがらない。これは、拉致被害者家族から役人をねぎらう言葉だろう。
何しに行ったの?オヤジたち!
能なし税金泥棒でしかないぞ!
仕事ができなかった糞役人が、自分をねぎらってどうするのだ!?

「犯罪は減らなかったが、パトロールはしっかりやった」という警察官。
「患者は死んだけど、診察はしっかりやった」という医者。
こんなのと同類ではないか。

「参加することに意義がある」というのは、オリンピックの格言だが、五輪が純粋にアマチュアの大会だった時代はそれでいい。今はスポーツ産業が成長しているし、公費も使われているから、「参加するなら勝て」「勝てないなら出て恥をさらすな」と言われて当然だ。
プロは成果を上げてなんぼ。
公務員は公僕である。血税で、不況でも下がらない収入を保障されて生かされている。
外交交渉で成果を出せなければ、外交官は失格だ。
人間、失敗はあるし外交交渉が外交官の能力を超えた難しさがあるのはわかる。
だったら、無能な税金食い虫は引っ込んでもらって、選手交代すべきではないか。

この類の糞役人が役所にしがみついている日本に、希望はなさそうな…。
また、殿さまを崇め奉っている奴隷犬根性の庶民も、おかしい。
糞役人を一掃しないと、ほんまに絶望的な国になると思う。


もぐらたたき?

at 2002 11/01 16:29 編集

あぁ、血税の無駄遣いを見ると怒りが収まらない。長くなってしまう。
 
役人バッシングは昔からくりかえされてきた。
叩かれなくても、みずから襟を正して仕事に励む立派な公僕もいれば、ただ「頬被りして嵐が過ぎ去るまで我慢」の糞役人も少なくない。「言わせておけ、そのうちほとぼりが冷めるから。退職金と年金さえもらえればいいや」というわけだ。うちの家族みんな公務員だから、本音は手にとるようにわかる(苦笑)。

それでもやはり、糞役人を叩き治さないと、本当にこの国は「1000万もらって10万円の仕事しかできないシロアリども」に滅ぼされてしまう。
なるほど、シロアリだって生きる権利はある。
それなら、成果の出せない税金食い虫は、責任の所在をきちんと追及して、転職訓練を受ければいい。拒否するバカ役人、ついでに部下の首切りしか考えない経営者は、北方領土のどこかに収容島をもうけてそこへ「天下り」させ、自給自足生活をしてもらうというのもいいではないか。

しかし・・・糞役人がぬるま湯につかっている「平成幕府」は、本当に変わるだろうか。
納税者の意識が変わらないと、難しいのは確かだ。問題はそこに行きつくと思う。
選挙に行っても、どこかに引っ越しても、根本的に役人体質は変わりそうにない。無力感が慢性病のようにしみついている。どうせ無駄骨に終わるなら、あきらめるしかない…ということか。その程度には、税金が惜しくない豊かな社会なのかもしれない。

民間企業なら、売り上げ減を招いた社員は即クビだ。それが市場経済の鉄則なのだ。無能企業は、売り上げで社会的制裁を受ける。
でも役所ないし役人は、身分だけは安泰だ。そこが崩れないと、問題を起こして辞表を出せば、退職金をもらって、同情されれば天下り先まで紹介してもらえる。
だから、国家公務員の働き方に不満があれば、「国立病院のヤブ医者○山○夫に税金が支払われているのは納得できないので、私は年金を払いません」というのも、1つの意志表示になるかもしれない。いま年金滞納率が30%に迫っているのは、国民の静かな抵抗だと思う。ノーベル賞田中さんにも、億単位の報酬と地位を用意して獲得しようとする外資系企業や外国研究機関があるだろうと思う。頭脳流出も、無能国家への抵抗になると思う。
もっと身近な痴呆…いや地方自治でいえば、「神戸空港を造るのは納得できないから、神戸から転出して市民税は払いません」というのも、集団規模や企業単位で進めば、1つの圧力になるだろう(か?)。僕が神戸に本社をおく会社の経営者なら、行政のコストパフォーマンスを追究している高知県とか、若い町長が情報公開を徹底している北海道ニセコ町あたりに移転するかな。

国保の負担金が、同じ収入でも全国の自治体で雲泥の差があるというのを告発した本が出ていたが、工夫して住民税を効率的に使っている自治体もあれば、血税をドブに捨てている自治体も多い。問題は、どこに住めばお得な行政サービスを受けられるか?という情報が、さっぱり公開されていないことだ。元公務員に支払われる高額な共済年金という甘い蜜も、内実はあまり知られていないが。

せめて、公務員は全員が名札と年収を表示すべきだよなぁ。
それがいやなら、やめればよろし。
名前を出して責任を持って、効果的な仕事をするぞという若者は五万といる。入れ替え戦をやればいい。顧客のために働ける人が、ハローワークに通っているのだ。
郵政民営化を小泉首相は断行したいようだが、民間企業や外資系企業と競争してみればいいと思う。国民に選ばれれば勝ち残りだ。
ともかく、糞役人や、役人もどきの銀行員は淘汰されて行くしかない。


ワンダフル公務

at 2002 11/03 23:14 編集

連休は山登り…の予定を変更して、出張土産を実家に差し入れがてら泊まっていた。

翌朝、いつもとは違う母の呼び声で起こされた。
弟とともにかけ下りると、母の寝室から煙が吹き出していた。
消火器やバケツリレーで手分けして消そうとするが、「こりゃあかん、消防呼ぼ!」と弟が119番通報。
消防が来るまでの10分か15分の間に、みるみる炎が大きくなって、窓から吹き出している。
黒煙がすごくて、ご近所さんも集まってくる。
炎で強化ガラスも破裂する。台所付近では、ガスの小爆発。

消防車16台、人員60名の威力?で、火災自体は20分ほどで鎮火した。
いったん消防車隊がひきあげて、1時間ほどしてから現場検証の一行が到着、漏電か失火か、念入りに調べて調書を作成し、2時間ほどで一件落着。

今回は「プロの仕事」のあざやかさをまざまざと見せつけられた。現場のプロはえらい!
その1。消火中の部屋の中から、1歳半の猫を救出してくれた消火隊員。
その2。出火原因について、家族3人別々に事情を聞き、整合性を冷静に確認していた警察官は、僕に「だいたい原因はわかるけど、あんまり失火責任を背負い込むと気の毒やから、まぁいろんな可能性を調べておくということで、言うといて」と気遣いをみせてくれた。
その3。負傷者ゼロなので、せっかく出動した救急救命士さんには本務はなかったかもしれないが、救急車で事情を聞きますから、とショックで足元がふらつく母親の肩をしっかり抱きかかえて歩いて行った。
ふだん僕は救急救命士の志願者に教えているけれど、現場での被災者の処遇はほとんどマニュアル化されていないから、この救命士さんの対応は、人間の大きさ、ふところの深さを感じさせた。ちょっとしたしぐさや言動に、それは現れてくる。

そして、素人パワーというか、「ふだん着の援助」も身にしみた。「ヤジウマ」どころか、鎮火したらすーっと去っていったご近所さんたちには、クールな大人の対応だなぁと思った。
洋服をすべて焼失した母に、差し入れの冬服を持ってきてくれた方々、いちはやくバイクで空き部屋情報を持ってきてくれたスクーターおばちゃんら、機転のきく大人の方々に頭が下がった。

「その後」はまたあらためて。
「ちょっとした細部に宿る大切なこと」をテーマに…


断片

at 2002 11/03 23:55 編集

シェリーの詩に、「きれぎれの夢を/つなぎあわせるものは何・・・?」というような一節があった。
原題が、Fragments : Some brighter sphere in the worldだったように思うが、ワーズワースを専攻した弟に聞いてみようか…。すでに僕の記憶能力がFragmentと化している(笑)。

母の寝室から、現場検証隊員が、焼け残った白黒の写真を何枚か取り出してきてくれた。
ぬれたり溶けたりしてくっついている印画紙を、僕は1枚ずつ剥がして陰干しして行った。
ふと、これは「岸辺のアルバム」やなぁと思いながら。
ちょうど、焼けてしまったこの家に引っ越してきた年に「岸辺のアルバム」は放映されてたっけ。
洪水で家が流される一家を描いた山田太一のドラマだ。買いなおすことができない一家のアルバムだけは取ってきて!と叫ぶ母(八千草薫)。無事にアルバムだけは手元に確保して、家屋がきれいに流されてしまう。よかったよかった…ではない。
洪水を機に、一家がバラバラに崩壊して行くのだ。
それほど、「家」は家族を結びつけている、特別な建造物なのだ。

一夜明けた今日は、アルバムや、なんと30年前の僕の通知簿が出てきた。あぁ、これが母親というものなのか…!

「洋服が焼けちゃった」「CDも惜しいなぁ」と嘆き、かろうじて焼け残った数枚の紙幣を仮住まいで乾かしている母に、「細々したことを気にやむな」と叱責する弟。
ストレスもたまっているのだろう。
でも僕は、細々とした落ち穂拾いが、心の復旧作業の一歩一歩になっているように思えた。

僕が差し入れたステレオで、僕の差し入れた音楽ソフトをよく聴いていた母に、僕はまた音楽を贈ろう。
自殺衝動にかられている被災者には、先の生活再建を考えろとだれもが忠告する。
僕も親戚も、皆そうアドバイスしている。
一方で、失ったものへの愛惜の念も、老母の心の中では想像以上に深い。
40歳前後の息子世代は、まだまだ未来を考えられる。でも、過去の思い出にすがって生きている老世代も、現に目の前にいる。
僕自身も、ちょうど学生時代の10年間をすごしたこの家には、それなりに思い出がある。両親が離婚しても、家族をつなぎとめてくれた猫たちが、役目を終えて亡骸を埋めている庭がそこにある。
黒こげの家屋は取り壊して、別の街に引っ越す方向で再建計画が動き出した。
家は取り壊されても、「生きられた家」は残る。

30年前に、生まれ育った家が取り壊されるさまを、僕は自分の分身が破壊されるような沈痛な思いで見せつけられた。
その近くへ、戻ろうじゃないか―と僕は提案している。あの街へ。
前に進むのか、過去に戻るのか。
どっちでもいい。
記憶には古い・新しいがあるが、歴史は循環していることに、あらためて気づかされる。


断片は全体を再構成するか

at 2002 11/04 23:58 編集

今日も焼跡のかたづけ作業。
自分の臍の緒が出てきて、弟が苦笑している・・・と、次に僕の34年前の通知簿まで出てきた。あららら…

いろんなものを拾い集めては母のおえつが洩れる。柱にもたれかかって涙を流している。
こんなとき、専門家がしそうなことを極力しないのが、インフォーマル・サポートという営みだろうと思ってそうしている(励ましも叱責もせず、ただそばで聴いている)のだが、すでにこんな語彙が出てくること自体、僕自身、こころビジネスに毒されているのかね?
自殺念慮も口にしている今が微妙な時期だ。

捨てるもの、持ち帰るものを選り分ける作業ということ自体、酷な作業だと思う。
僕からみてボロきれのようにも見える衣類に、本人が刻んだ思い出がつまっていたりするわけだから。
鉢植えや、置き物の1つ1つが、「捨てないで」と叫んでいるようにも見える。

庭の片隅に、かつて家族として生き、死んで行った猫を埋めた土に立てた墓石がある。ただの岩のカケラではあるけれど、これなんかは、どうにかして持って行きたい気もする。
そんな経験をすると、位牌や仏壇を大切にする人の気持ちがわかる。
位牌なんて、驚くべき発明だ。「ポータブル祖先」なんだから。
 
さぁ、断片を拾い集めて、どれだけ過去を修復できるかどうか…。


きっちゃてん

at 2002 11/07 01:25 編集

阪神大震災直後は、喫茶店でひとときを過ごすのが楽しみだった。行きつけの店が再開するのは本当にうれしかった。
たぶん、大げさなお祭りや豪華な食事より、「いつものパン屋、いつもの喫茶店、いつものケーキ屋」でホクホク喜ぶ神戸市民が大多数じゃないだろうか。
新聞をブラウジングしていたら、「スタバ赤字」の記事を発見。
http://www.asahi.com/business/update/1106/032.html

「それ見たことか」とわけ知り顔で言うつもりはないが、どうも日本の「きっちゃてん文化」とは異質な印象がぬぐえないんだよ、スタバは。
僕自身、スタバはシアトルのパイク・プレイス・マーケットの1号店が初体験で、次はモントレー店だったか、そのずいぶん後になって「日本にあったんかいな!」と発見したほどの時代遅れなのだけれど、かの地の風土にはピッタリでも、「歌声喫茶」「ジャズ喫茶」の伝統がある我が国に、雨後のタケノコのように増殖しているのを見て、「だいじょぶかいな?」と怪訝に思っていた。
 
そりゃー婦女子が「気持ちいいカフェ」なんてはやしたてて入りびたると、雑誌やテレビは書きたてるもんだが、あえて差別を承知でいうと、女・子供のブームなんて底が浅いから、醒めるのも早い、って。
 
やはり、文化はその社会の中核層が支えて行くものなのだ。喫茶文化も例外ではない。
中核というのは、中高年なのである。
中高年にとって居心地がよくない、婦女子に媚びた店は、必ずすたれる。

では中高年が支持するカフェとは何か?というと、さんざん僕はエールを送っているのだが、「おしぼり・新聞・レーコー」がワンセットで用意されているような、我が家テイストの店なんである。ついでに、テレビで高校野球とか阪神戦がかかっているとか、おしぼりは「北半球世界一周(=上半身ゴシゴシ)」が許されるとか、新聞は大スポにとどめをさすが一般紙でもいいとか、バリエーションがある。
スタバには、これがない。なぜか眉毛をいからせた婦女子がえっらそーにフラペチーノだかマルチーズだかをなめているだけの、絵にもならない虚構が踊っているだけなのだ。
きんさん・ぎんさんのようなおばーちゃんが、手押し車を押してやって来て、コーヒーと食パンをおいしそうにいただいている光景こそ、本物のきっちゃてん文化じゃなかろうか。

この際、スタバには「カフェ経営コン猿タント」としてアドバイスしておこう。きっちゃてん3点セットを導入すべし、女・子供をいぶし出す演歌をBGMにかけろ…と。

え?それじゃスターバックスではなくなる、と?
いいではないか。
きっちゃてんは、我が家の憩いの延長であってほしいもの。


小倉にて

at 2002 11/09 21:40 編集

先月につづいて九州に遠征中。
I-modeで「4500円のシティホテル」がとれたぞ手軽だねぇラッキー…と思って電話で確認しようとしたら、さっぱりかからない。何度かけても、だれも出ない。なんじゃこりゃー!
駅から5分ほど歩くとホテルが見えるが、窓が真っ暗。不安半分で後悔もしつつ、妖怪オババが「女を紹介するでぇ」と客引きをする場末(いや、大阪でいえばハービスプラザあたりになる駅前なのだ)を通って、宿に到着。いちおう、ちゃんと営業してた。
さすがに安値にふさわしく古いけど、「最上階エグゼクティブフロア」で小倉の夜景を満喫だ。これで4500円ポッキリなんである(笑)。

博多といえば明太子、長崎といえばチャンポン…ぐらいしかイメージがわかない不勉強なので、当然のこと小倉といえば「あんパン」でしかない。いや、あれは「おぐら」だったか?
ともかく、官能的な小倉の夜(笑)はやはり泡と消え、そそくさと晩飯をすませて「ホテルでチューハイ」である。おぉなんとストイック!
こんなとき、某鯖人なんかスポーツ新聞でも買っておねーちゃん遊びをしに繰り出すのだろうか?

電車で通りかかったスペースワールドは、土曜日というのに「工事中の万博」みたいに人気がなく、スペースシャトルは日ざしにキラキラ輝いて立っていた。
催しの会場は八幡にあるのだけれど、官営八幡製鉄所!新日鉄!という熱いイメージとは裏腹に、さびしかった。
でも、僕はこんなメタリックな町が好きである。
イベントのオープニングで、八幡製鉄所の鉄の男たちが作業服で整列し、力強くみごとなコーラスを聞かせてくれた。鉄の街のハートは熱い!
九大の学者センセイがたも熱かった。
小倉の街は、いい感触だ。
さて空き時間に、どこを探ってみよう…?


小倉城となり

at 2002 11/10 17:26 編集

小倉の今宵は、ゆうべの廃墟一歩手前の宿より300円高いだけで、天と地ほど快適なところが、やっぱりi-modeでとれた。
広くてきれいで、フロントには花が咲いている。4800円は安いなぁ。

協働の全国集会が終わった。高齢者の仕事づくりという分科会に参加したのだが、となりの部屋は「就職難の若い世代の仕事づくり」がテーマで、隣の芝生が青く見えてしまった(悪いクセ)。
「仕事づくり」について、考えさせられるところが多々あった。
集会全体のテーマが、労働力の生産・供給側の話だから、案の定「利用者に喜ばれています」「一緒に働く仲間も生き生きしてます」という話が充満している。
けれど、買う側はどう評価しているだろうか。不満があっても、それをサービス提供者に直に伝えられるだろうか。
たとえば、僕が老親にヘルパーを契約させようと考えると、NPOよりまず社協に相談すると思う。海のものとも山のものとも…という言葉があるように、どこが本当にリーズナブルな料金で、よく相談に乗ってくれて、室の高いサービスを提供してくれるか、情報がほとんどない。いや、まずほしいのは「やぶヘルパー派遣業者」情報なのだが。

福祉事業は、規制緩和で事業者が増えて、利用者が自由に選べるようになった。
選択肢は増えたが情報が乏しい―だけなら、実際には選択のしようがない。声のでかい=広告宣伝のうまいところが選ばれるだけ。
利用者は、サービスを選んでみて、不満なら簡単に他の業者へ鞍替えすることができる。なぜ買ってもらえないか、他社とくらべて何が劣っていたのか、なかなかつかめない。自分にとって耳の痛い利用者の声をしっかり蓄積して改善に向けフィードバックしているところは、生き残って行くだろう。

現実には、顧客からのクレームを蓄積して活かしているところがどれだけあるだろうか。
仲良し感覚で経営している事業だと、かばいあい、不正の隠蔽、独善体質の温床になる。
僕も、所属していたNPOが放漫経営で会費アップばかり押しつけてくるので、批判したところ、「攻撃的だ」と被害妄想をむき出しにされたことがある。敬老精神で、追及の矛は納めたけれど(笑)、ここが高齢者中心の事業経営の限界なんかなぁ…とも思った。高度成長期の会社経営や行政のやりかた以外の方法を思いつかないのかもしれない。
 
集会でも、「フラットで上下関係のない共同労働が好きなんです」と強調していたおとっつぁんが配布したレジュメは、そのNPO法人の組織図が真ん中にあって、そのおとっつぁんは事務局長なのであった。
つまり、仕事でもボランティアでも、組織化するということは、「フラットな仲間関係が必然的に上下関係になる」ということなのだ。
「局長」はマスコミにとりあげられ、「局員」は日陰の補助職―なんである。福祉分野の事業だと、「利用者と事業経営者」とは、「荘園領主と小作人」の封建関係と大差がなくなってしまう。
それを認めた上で、セルフチェックをして行かないと、ボランティアやNPOのうさんくささ、偽善性は払拭できないだろうな・・・と思った。


西小倉カレーの王様

at 2002 11/10 23:57 編集

九州国際大学の裏に堂々とそびえるのは、皿倉山という600mほどの山だった。看板によると、10億ドルの夜景が楽しめるという。
六甲山から見下ろす神戸の夜景が1000万ドルとうたっているから、ざっとその100倍か。すごい。
神戸も景気よく宣伝すればどうじゃろ?

小倉へ戻って、なんと2日つづけて夕食はカレーライスだ!われながら、悲しいではないか。
不案内な土地では、(昼食もそうだったけど)ちゃんとした夕食の食える店への道案内がまずほしい。
立場を替えてみれば、神戸に来る観光客や出張族も、不自由を感じているだろうと思う。
ガイドブックには、いわゆる定食屋なんか載っていない。コンビニやファストフードは載っているのに、肝心の定食屋の類は、よほど名所にでもならないと載らない。でもなぁ…「一人で安心して飲み食いできる店」が情報不足ではないかと思う。何千円も使わせるレストランとか格式ばった店の方が、ガイドブックの彩りにもなるんだろうけど。
ふだん定食屋や居酒屋に一人で乗り込むことさえない女性の一人旅だと、けっきょく喫茶店あたりでごまかして「ごちそうさん」じゃなかろうか。

男性一人でも、不自由ではある。ふだんも旅先でも羽根をのばせない小心者の僕など、豪遊どころか、とりあえずくつろいで食事のできる店がほしい。昼飯ぐらいで難民化してしまうのだ。トホホ…

街はずれのバーで、隣り合わせた黒木瞳ふうに
「小倉には、初めて来たんだが…」と話しかける僕。
「あら、どちらから?」
「東の、港町さ」と、気取ったふり(!!)をする僕。
「港か…旅に出たいわ」と、調子よく物語を進める瞳。
「あす俺と、一緒に行くかい?」と、身のほど知らずの大胆勧誘。
「いけません!私には家庭がっ…」と、アホなよろめきドラマに流れ込む瞳。

なんて空想は、絶対に空想で終わるのだ。
見果てぬ夢はさておき、今日の西小倉駅前「カレーの王様」は、ちょっとおもしろかった。
3原色のエプロンにピンポンパン帽(といえば若い子はわからんだろうな)の男女店員が気持ち良く応対してくれる。
客はというと、ケバい女子2名が「無理めの東京弁(笑)」でおしゃべりしておる。
んー、これは「80年代の学生街の喫茶店」ではないだろうか。
どうりで、なつかしさを感じたものだった。
肝心のカレーは、これで辛口オーダーか?と思う甘口だったが、どこでも食べたことがない風味でなかなかうまかった。

宿は小倉城の近くにあって、城の西隣では遺跡発掘工事が進んでいる。お堀をはさんで北側では、巨大な近未来ビルが建築中だ。土日でも「スペースワールド閑古鳥」のこの土地で、採算は見込めるのだろうか。
先進性と歴史がせめぎあって、何か巨大な実験をしているような感じもする。博多へ直行する本州人民を、なんとかここで下ろそうというわけか…?
何が生まれるか、楽しみな街だ。


感動した

at 2002 11/11 09:09 編集

なんだか、ホテルの外が夜中まで工事で騒々しいので、フロントにクレームコールをしたら、かわいい声で(あぁ、こう感じた時点で負けとるな)「すぐ調べますので!」と返答。現場に確認してくれたようで、「もうすぐ終わるそうです。お客さまの部屋が現場から一番遠いので替えるわけにも行きませんし…」と説明があった。
そうか、最大限、静かな部屋をあてがってくれてたわけか、4800円の客に。
感動した。
小泉純一郎になってしまった。
小倉リーセントホテルは要ブックマークだ。


もじもじ

at 2002 11/11 23:33 編集

なんとなく、門司港に足が向かった。愛読している藤原新也がよく出生地を語るエッセイに登場する街だから、興味もあった。
それに、終点駅というのは、どこか「鉄ちゃん琴線」をくすぐるのである。
大正初期にできたという駅舎は、たしかにレトローッ!とアピールしていた。観光に来ている乗客もレトロそおものだった。おばーちゃん観光客が、「あぁ、このホームの先から連絡船が出てたんよ」と昔を思い出している。

街も全体が「レトロ」をテーマにしている。
「レトロマラソン大会のため交通規制」という張り紙があちこちにあったけど、レトロマラソンとはこれいかに?アテネまで走るサバイバルロングランとか…。
和布刈(めかり)という地名にひかれて、標高175mの古城山をめざす。バスを待つのも面倒くさいので歩きはじめて、結局2時間登山になってしまった。眼下の関門海峡の眺めがよくて、あちこち展望所で休みながら楽しく歩けた。
門司城跡は深い森の中に700年前の面影を残していた。
平氏が築城させたというから、平清盛が港を開いた神戸の市民としては因縁を感じる。
おまけに、ここ和布刈公園は、日本最大の瀬戸内海国立公園の西端で、東端は神戸の六甲山だそうな。うーん、門司と神戸は、案外ご縁があるようだ。
 
たしかに、ここでも神戸と似たウォーターフロント開発が進んでいて、山がそばにあって、海辺に親水ゾーンが造成されていて、海の幸がある。くだらんハコモノも建築されてはいるが、それでも海峡沿いを歩くと落ちつける。いい感じのタウン・スケールだ。
登山疲れは地ビールでねぎらおうと思ったが、ビールは土産に買って、瀬戸内だか玄海灘だかの海の幸を天ぷらで味わう。うまい!
小倉に戻ると、どしゃ降りの通り雨。いいタイミングで登山してきたわけじゃな。
好感度大の門司には、またゆっくり来ようか。


出張おわり

at 2002 11/11 23:53 編集

3日ぶりに神戸へリターン。
その前に、岡山で途中下車して、中学時代の同級生に二十数年ぶりに会ってきた。
学校で1,2を争う天才少年だった彼は、雇われの身を蹴って自社を起こしたばかりで、めらめらと燃えている。たのもしい。
教育事業にかかわっているので、いろいろと共感するところもあったし、示唆に富む議論もできた。
教育業界でも、義務教育は国の教育行政の一環だから、なかなか開放されない点が難しい。でも、中学生はバカではない、自分でマイティーチャーを選んで社会勉強もして行ける、本当に問題なのは民間で競争して働いて行けないような教諭たちだ・・・という点で、意見は一致した。
スクールカウンセラー派遣政策については、意見は噛み合わなかったが、まぁいろんな意見を闘わして行けるというのはいい関係だろうと思う。
こういう事業家が、視野の狭いセンセイがたを変身させて行けるのかもしれない。

しみじみ、途中下車してよかったと思いつつ岡山から「こだま」で神戸に戻る。
1両に3人しか乗ってないではないか。指定席なんかとって、アホみたいじゃ。
100系新幹線よ永遠なれ(言うに事欠いて何のこっちゃ!)。


こげ、走れ、工夫して

at 2002 11/13 00:19 編集

神戸港中突堤から、我が家につづく坂道を歩いて帰ってきた。
2台のチャリが僕を追い抜いていった。
若いカップルで、男27歳は18段変速のマウンテンバイク、女23歳は9800円の(おそらく折り畳むことのない)折り畳み小径車だ。

5mも登ったところで、彼女はこげなくなって自転車を降りて歩き始めた。
彼もつきあって降りた。
シフトすればすいすい登れる坂道である。

なんてことのない路上の光景なんだが、これが日本の夫婦を象徴しているように思った。

こんな場面で、彼女は何を思っているのだろうか。
「私に合わせてくれて、素敵な彼っ!」という感じだろうか。
彼は「ボクいつも君と一緒だよ」という無言のメッセージを態度で醸し出しているわけだろうか。

強引な決めつけを承知でいえば、このカップルは、間違いなく「働き蜂と家政婦」になるだろう。

「坂道をこぐの大変なの。だから押すの」という彼女は、限りなくやさしい。彼と同じぐらい、やさしい。そのやさしさが、彼をうまく飼い慣らしている。
だから、やがて、
「育児しながら働くの大変なの。だから赤ちゃんのそばに私がいてあげたいの。あなたにもおいしい御飯つくるから、がんばって働いてね」
ということになると思う。
その彼女の健康保険料を、僕が一部負担するしくみになっているのである。

やさしい家族がいたわりあっているこの国が、自殺者3万人を生み出している。
リストラで命を絶つおとっつぁんがたの配偶者は、おそらく上のようなセリフを吐いてきただろう。若かった亭主族は、それで幸福をかみしめていただろうと思う。
そうして、職を失っても「食わしてくれないか」とは言えず、「食わしてやれなくなった俺は世を去るしかない」と思考飛躍してしまうのだ。

思考停止の彼女と、思考飛躍のカレシ。

「きちんと考えつづけること」が、今ほど大切になっている時代はないと思う。
この国に満ち満ちている「やさしさ」は、実は無知・無恥・無自覚・無批判・無教養であるだけなのかもしれない。
一見やさしさに見えることが、習慣化すればどれだけ相手を無力化するものか、想像が及ばない。
家事・育児のできない男と、労働市場で闘っていけない女がくっついて、フィフティ・フィフティを実践しても、「50%+50%」じゃなく「50%×50%」になりゃ答えは25%だ。

「コ難しいこと考えずに楽しく働きましょう」とそそのかしている経営者や政治屋や糞役人は、自分の収益がいかに増えるか?については、悪知恵をフル回転させ、最難度のウルトラCを駆使している。
まるでカウボーイと子羊あるいは子牛だ。

頭を使わにゃ。
20代そこそこで痴呆じゃ困るよ諸君!


快食快復

at 2002 11/14 13:57 編集

風邪がはやってる、はやってると聞いているし、実際やられてぐったりしている某女子大生もいるのに、「どこ吹く風」だった。
すると、昨日にわかに悪寒におそわれ、どーんと腰が重くなって、全身だるい。
あ、やられたな・・・!と思うが、体温計も風邪薬もないので、「自覚症状と人体実験」がセルフ診療の頼りだ(笑)。
といっても、野菜満載の鍋をつくって、キムチもくらって、体に喝を入れるぐらい。今までも、薬はできるだけ飲まずに、栄養をつけて、自然治癒力で治してきた(つもりだ)。中国4000年の知恵である。
朝起きると、寝汗をかいて、腰痛は消えていた。
でも、これぐらいの風邪で通院したり薬を買ったりする人も、何百万人といるんだろうな。
その総額はいくらになることやら…。


ピッチ救命蘇生

at 2002 11/14 23:06 編集

個室に入ってしゃがんだら、電話がドボン・・・
あぁ、やってしもうた!
全部水没してたが、あわてて引き上げた。ばっちぃのなんのと考えるヒマもなく、数秒のクイックリアクションだ。
かろうじて画面表示だけは残っているが、電源を切ろうとしても切れない。
こりゃ絶命までは時間の問題かな・・・と思いながらも、「すること」もそこそこに、救命措置を試みた。まず薬局へ走って消毒用ティッシュを買って入念に消毒、電池をはずしてショートを防ぐ。
次にカメラ屋で強力乾燥剤を買って、これで密封乾燥させてやろうと考えた。
十年以上前にも、カメラを水没させてしまったことがあるが、タッパーにカメラとティッシュをつめこんでカメラを密封乾燥させたら、ちゃんと蘇生(笑)して、未だ故障なしで使えているのを思い出したわけだ。

はたして、結果は・・・
1日密封乾燥させてみたら、見事に復活していた!
脱臭作用つきの乾燥剤を詰め込んでいたせいか、気になる匂いもとれていた。メモリーも各種の設定も消えていない。
まぁ、いつまで使えるかわからないが、もう売られていない機種なので、大事に使うしかない。ドコモ611はPHSの名器だからなぁ。
つくづく、初期救急が大切なのだと実感した(よりによって救急救命士学科での仕事の後だったのは、因縁か?)。


街が家族

at 2002 11/15 12:50 編集

老母の新居探しがすったもんだしている。
買うのも住むのも母一人だから、とやかく言うべき筋合いではないのだが、それでも他人事と捨て置けないのも身内の筋合いという感じだろうか。

ずっと庭つきの一軒家で、窓も玄関も開けっ広げで、庭いじりが趣味という母が、幹線道路沿いの3LDKに移り住む段取りが、周囲のみこしに乗っかって進みつつある。

一族で(笑)見に行ってきたところ、投資用ならともかく、住む物件としては、僕なら値札の半額以下でも買いたくない場所だった。ゴーゴーと24時間、車が通る。暴走族の晴れの舞台になっている道路でもある。洗濯物を干すと窒素酸化物まみれになる。網戸もすぐ真っ黒。近所に一時住んでいた僕にはわかる。
不動産屋は「夏は道路沿いだから、風がよく通るんですよー」というが、「アホか、窓を開けてたら暮らせんから、エアコンが4機もついとるんやがな」と僕は小声で(笑)つっこんだ。
 
おしどり夫婦の兄(僕の叔父)は、「場所柄なんか気にするな」と諭しているが、家族構成は住環境の基本条件になる。おしどり夫婦なら、どこに住んでも、我が家が憩いの空間になる。
でも、たとえばヤモメ男は家族愛の充満するニュータウンの団地より、職場近くの都心の狭いマンションの方が快適だったりする。広さと値段だけ見て「得だから」と物件選びをする人はいないだろう。
年齢を問わず、独居生活は、周囲の街が「配偶者」になるのだ。だから「暮らし方に合った転居」が自然な考え方だろうと思う。

不動産屋も、顧客のライフスタイルやパーソナリティを考えずに「交通至便・車庫つき・学校近し・公園そば」なんて宣伝を一方的にするばかり。「あのなー、わしゃヘルシーウォーキングしたいから駅1kmでもええんじゃ!坂道大歓迎。クルマ?免許ありまへん取りません」と反論したりする客は「難しい客」としてマークされる。
植物に興味もないくせに「緑が近くにあっていいね」なんて浮かれる間抜けは、カモになる。
どんな暮らし方をされたいですか?と尋ねるところから相談に乗る不動産業者こそ、信頼していいと僕は学んできた。僕がお世話になった賃貸仲介業者は、職業を聞いて「中央図書館にも近くていいですよ」と考えてくれたっけ。
これが病弱な人だと、相性のいい医療機関が近所にあるとか、呑みすけならネオンサイン&赤提灯きらめく街があるとか、そうした環境が、「その人にとっての住みやすさ」を決定する。間取りや築浅かどうかなんて、オマケみたいな要素だろう。

「都会でマンション暮らしをして選び方を身につけた人は、この中にいますか?僕だけちゃいますか?」と母・叔父夫婦・弟を見渡して聞いてみたら、沈黙の後、「とにかく、待っててもしかたない、はよ決めにゃ」と、ベルトコンベアが動いて行った。
あとは自己責任。
たしかに、「老いては子と同居」より、個人として自律(自立)できる生活設計が、これからの趨勢になると思う。
だけど、なんだかなぁ…。
自分が金を出して買う一生最後の買い物なのに、我を出せない高齢者は、結局ストレスフルな箱に追いつめられて行く。阪神大震災の高齢被災者が「ふれあい長屋」から、優先的に転居できたハイテク豪華公営マンションで、孤独死や自殺が絶えないのは、同じ区内にある何よりの教訓だ。
「居住福祉」という言葉は聞くけれど、まだまだその発想すら、我が身内のだれの頭にも存在しない。
母は老人福祉を教えている看護師でもあるのに、いまゆっくり自殺しつつある。


ピッチ入院

at 2002 11/18 23:22 編集

ピッチがデータ通信できなくなったので、オーバーホールを兼ねて、ドコモのモバイルメディアラボに持って行った。
どでかいビルに広大なロビー。午後4時ごろ、客の姿はない。
おねーちゃんたちが、元町のどこそこのレストランの割引の話に花を咲かせている。
この殿様商売は、いつまで続くんだろうか。

太川陽介みたいなあんちゃんが、「ずいぶん長く使っていただいてるようですねぇ…」と話しかけながら、故障箇所の説明をしてくれた。人あたりは、ノーベル賞田中さんテイストだ。技術屋さん臭がすると、かえって安心する。
あぁそうか、窓口嬢というのは、男性社員の「選択肢」なのだな…と、当たり前のことを再確認してしまった。


お茶

at 2002 11/19 23:59 編集

久々のきっちゃ店L。
コーヒーを飲んだ後は、サービスでお茶を出してくれる。ちなみにメニューには「おでん」もある。新大阪にある「そうめん定食」を出す「演歌BGM」の喫茶「アロハ」が東の大関とすると、西の関脇か(せこい土俵じゃ)。
ジャズのBGMがいい。
形容詞は「ジャジー」。
「ジャージーな・・・」というDJがいたりすると、「それじゃートレパンやがな」とつっこんでしまう(エンターテイナーでいいのに、得々とエンターティナーなんてしゃれてるつもりの芸能人も同類かな?)。

それはともかくとして・・・
スポーツ新聞に、「営業マンの苦手なタイプの相手というのが載っていた。曰く、
1.決断が遅い
2.理屈っぽい
3.値下げばかり要求する
4.同業他社をひきあいに出す
5.約束を守らない
6.言動が粗い
7.呼び出しが多い
8.接待を強要する
9.秘密を守らない
10.マージャンにつきあわす
というタイプが十悪だそうだ。営業さんも、大変だな。

でもこれ、「悪徳商法から身を守るポイント」にもなるのではないだろうか。
1.決断までじっくり考える
2.理屈をこねる(法律武装する)
3.値切り命
4.同業他社と徹底比較する
5.約束を破りちらす
6.言動が「ヤ」系またはモーホー系(笑)
7.5分おきに呼び出し携帯コール
8.せっ**を強要する
9.商談内容をべラベラ言いふらす
10.礼拝につきあわす(笑)

どうだ、悶絶の営業泣かせではなかろうか。
また、最初の十箇条を裏返せば、
・決断が速い
・理屈がない
・金払いがいい
・同業他社が目に入らない
・約束は律義に守りよる
・言動が低姿勢
・だれにも呼ばれず寂しい
(以下略)・・・なんて客は、のし紙つきのカモといえるのではないか?

カモといえば、サンケイスポーツに小田茜が出ていて、「噂される28歳の占い師との仲」なんて書いてある。
あれれ・・・牧瀬里穂―小田茜―占い師―自己啓発セミナー屋という関連ラインが、頭の中でこんがらがってしまった。カモられる美少女タイプというのが、芸能界には必ずおられるようだ。似たもの同士だから、マインドコントロール師につぶされても、「そういえば、昔こんな子がいたなぁ」程度ですまされてしまうのが哀しい。


カフェ復興

at 2002 11/22 23:56 編集

県警本部のおひざもとに、ずいぶん夜中までポツンと開いている居酒屋があった。
行ってみようみようみようと思っているうち、ふと通りかかったら、占い屋(!)に変身していて驚いた。
きょうび、こんな場所で、こんな商売が、やっていけるんだろうか。
まさか捜査官が占いに頼るわけでもないだろうけど。

この店のすぐ近くに、「珈琲文芸復興」(カフェ・ルネッサンス)という名前の喫茶店があって、これも惹かれる名前の店だたぁと思っていたら、昼間からシャッターがしまっていて心配…。

個性的な店がどんどん姿を消して、廃業したり業種転換したりするのは寂しい。
新しい店主が持ち味を発揮して新しいカフェ文化を土地に芽生えさせてくれるなら、それも楽しみではあるけれど、ラーメン屋に変わってしまったりすると、(別にラーメンととやかくいうつもりはないけど)ガックリくる。

ほんとに復興してほしい「ルネッサンス」を横目に見て、夜はダーツばかりやっているカフェを久々にのぞいてみた。サンドイッチ280円、コーヒー300円と、経営だいじょぶかいな?と心配になる店だが、「開いててよかった」(笑)。
バカボンのパパのような、物静かであどけないが凄みのある表情のマスターが、淡々と仕事をしておられた。なんの変哲もなさそうで、実は壁がどんでん返しになっていて、秘密基地が隠されていそうな、気になる店である。
いつ入会儀式に誘われるか、楽しみである…。

このあと、某女子大生と大学の副学長とで、イタめし屋へ。うすいの・中ぐらいの・濃いーの…と、ええかげんな選び方でうまいワインに酔った。オックスフォード在職中はワインばっかり呑んでたよ〜とおっしゃりながら、川島なお美のような薀蓄はひけらかさない、気さくな兄貴肌だ。論文書け書け推薦したげるよ― と、ありがたい叱咤激励。
幸福なワインの酔いだった。



大竹一重

at 2002 11/24 14:58 編集

愛読している雑誌が出て、すぐとびついて買うことが少なくなった。
そのかわり、古本屋で古いバックナンバーが出ていると、出た時点で払う金額で5冊分ぐらい買えてしまうから、得した気分だ。
最近のカメラ雑誌は、カメラ小僧向け2誌とオヤジ向け3誌に二極分化しているが、どれも共通しておもちゃのようなフィルムカメラしか出せない能なしメーカーの提灯持ち記事で埋まっているから、ちょっと古い時代に目が向いてしまう。われながら、仕事は未来志向(のつもり)だが、道楽は保守的になってしまうようだ。
古い時代の雑誌に目が向くといっても、数年前どまり。記事の傾向は似たようなものだけれど、年月のフィルターにかけられて、提灯持ち記事のすきまで目立たなかった「レトロ再発見」のような記事が、がぜん浮かび上がってくるのが不思議だ。
 
そんな雑誌は、すでに部屋に山とあって、われながらゴミの山と見分けがつかないので、単行本の話。
アラーキーの写真集を買った。「写文集」なら何冊か愛読してきたけれど、純粋な写真集は初めてかもしれない。モデルは大竹一重。
大竹一重といえば沢渡遡という感じだが、同世代なのにアラ−キーの撮り方は、沢渡さんや篠山紀信らとこうも違うもんかと思う。
沢渡氏は、モデルをモデルとして、猥雑なところは捨象して「作品」にする。
アラーキーは、捨象されるものを写してしまう。その延長にモデルの「生身」が写っている。
 
あまり裏も表もない少年少女タレントの「メイキング」やら「楽屋裏ショット」なんて、面白くもなんともないが、大竹一重のようなタイプだと、アラーキーの手にかかると、(股間激写なんて下衆な意味ではなく)人間の裏まで写る。これが写真の妙だよなぁ、と思う。
すでに「プライベート寝床写真」が出回ってしまった奥菜恵のようなタイプこそ、アラーキーが斬ってみてほしい気もする。「あたしゃプロのモデルやタレントは撮らないの!」と(一応)言ってるのが、彼の偉いところだが。


まもなく6000

at 2002 11/24 15:01 編集

キリ番がどうこう、とあまり気にしたことがなかったけれど、見てくれる方あっての個人サイトだから、なにかお礼をさせていただきたく思いまする。
自己申告していただけるとうれしいし、なくても勝手にお礼するかもしれません。


むははは

at 2002 11/27 07:29 編集

角川文庫の新刊で椎名誠さんの『むはの断面図』が出ていたので、1秒衝動買い。
椎名さん自身、ビールが大好きだそうだが、なんだかビールのようなエッセイだと思う。心の渇きに染み入るパワーがあるというか、とにかく元気になれる。つい最近も、朝日文庫版の写文集『旅の紙芝居』をしみじみと読み終わったところだった。
椎名さんはいま週刊文春でエッセイを連載中だから、文春文庫からはわりと新しいエッセイ集が出る。でも、角川文庫版は新刊のくせにレトロな内容で、それがまたおもしろい。『むはの断面図』も初版は86年だ。おお、黄金の80年代、昭和末期ではないか。
「ナウい」なんて言葉も、ギャグではなく平気で連発されている。こんな時代が、すぐ昔にあったんやなぁと思う。景気もよかった。
 
40代のシーナにもとにかく勢いがあって、オババにも粘着バカップルにも椎名マシンガンが炸裂している。今の僕とほとんど同世代だったのだ・・・と思うと、よけいにこのエネルギーに刺激される。
読者に嫌われないように無難に…なんて媚び方は、みじんもない。
媚びない生き方を、見習いたいと思う。


ミスったコン

at 2002 11/27 08:13 編集

大学祭名物のミスコンが、「女性の商品化につながる」ということで下火になっていたと思ったら、最近「ミスターコン」と並行して開かれているとか。
いかにも言い訳くさい「ミスターコン」がどれだけ目玉イベントになるかわからんが、「沢田亜矢子のもと夫」こと松野さんや、猿岩石みたいなメンズが「人生のミスを競いあうコンテスト」というのも、それなりに味わいがあるかもしれない。

「若き婦女子」だけランキングするミスコンが差別なら、いっそ「人生をミスった人」コンテストをカップリングするのもいいだろうし、ジジコン、ババコン、ジャリコンもあっていい。「癒し系」でなら、きんさん・ぎんさん系おばーちゃんが、優香も蹴散らして優勝まちがいなしだろう。
 
昔ながらのミスコンに、「この子の親父はこんな人です!」と、パパコンをワンセットするのもよくはないか?これをフェミニストは、「親子差別」とはいえないだろう。
たとえば松浦あや(字わからん)の親父が江頭2:50とかミスター・オクレみたいな親父だったら、羨望と絶望、勃起と萎縮が葛藤をもたらして、差別構造もうまく中和されるような気もする。
 
親子ワンセットの「ファミコン」路線だと、「ジャニーズ系の坊やと黒木瞳のようなママ」がワンセットで出ると、これもちょっとした騒ぎになりそうだ。
もしかすると、これこそ世間の「ジャニーズ狙い女」をふるい立たせるビューティフル姑として注目を集めて、美の競演になるかもしれない。
ま、現実には、宮沢りえママや、和泉元彌の背後霊セッチーのような組み合わせの方がありそうな話で、巷の男女をうろたえさせるだろうが。
 


くっさー

at 2002 11/30 00:09 編集

国に楯突くユニークな横浜市が、匂い条例を導入しようとしているとか。
http://www.yomiuri.co.jp/04/20021128i213.htm

僕は焼き鳥や焼き肉は食べないが、匂いは好きだ。「くさい」と感じる人は、どれぐらいいるのだろうか。
条例は、焼き鳥屋のすぐ近所に住んでいる住民の生活環境を守るという趣旨から策定されているようだから、たしかにいい匂いも四六時中ずっとだと、辟易するどころじゃすまないかもしれない。

だったら、食品の匂いより、オババやおネエの殺虫剤のような香水を、ぜひ条例で根絶してほしいものだ。あれはほんまに公害であって、「う〜ん、いいフレグランス〜」と思っているのは本人だけで、居合わせた人みな「強烈に匂う!」としか感じてないのではないか?
同じく勘違い系フレグランスとしては、個人的には、酸っぱいオヤジ臭も条例でなんとかしてほしい気もするが、おじさん予備軍としては、小声になってしまう。

まぁ、みな悪意はないだろうし(だから治らないのだが)、風上にいれば被害は避けられるので、なんとか共存できそうではある。
悪習ばかり敏感になっても不幸なので、サザエの壷焼きとか、お好み焼きのソース臭とか、もうたまらん「猫にマタタビ」系の香しい匂いが漂ってくる街角をそぞろ歩くのを、せめてもの楽しみにしよう。


モトコー

at 2002 11/29 15:08 編集

80分MD単価が80円を切る店をついに発見。日本国TDK製だ。なぜか5枚セットの方が10枚セットより単価が安い。不思議な店だ。
同じ店で、アウトドアショップで買うより半額でヘッドランプを見つけて、即「お買い上げ」。ペツル君という、山で長年愛用してきたヘッドランプもいよいよ脇役に回って、松下君が主役になった。

そのまま元町高架下をつつーっと歩いて、70年代ラジオショップをひやかしていると、客の男の子に「ちょっと席はずさなあかんから待っててくれへんか」と話している店長がいた。
「トイレ行きたいねん。15分はかかるで。なんでか言うたらな、浣腸せなあかんねん。しばらくつまっとるんや」と、そこまで克明に説明せんでもええがな(笑)・・・と思う、ほのぼのした場面であった。


第二自民党

at 2002 11/30 23:28 編集

自由民主党への対抗勢力づくりで、自由党と提携しようとしている民主党――名前どうするんや?
皮肉って「不自由民衆党」とか・・・。
小沢さんも鳩山さんも、もと自民党だし、自民党それ自体、鳩山グランパが創った政党だからなぁ。本来の意味での二大政党制になど、なるんだろうか。
英米みたいな二大政党で振り子政治になることなど、国民が望んでいないのではないだろうか。
既得権益は絶対に手放したくない国民が最大の抵抗勢力だ―と、小沢さんなら見抜いているし言えるヒールだと思うけれど、どう変わるかわからん改革は高齢国ニッポンでは支持されないだろうなぁ・・・。

二大政党になって、そのうち「小泉改革勢力とも連携」なんて言い出すと、一党独裁になってしまうぞ(笑)。

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