solosolo@JUGEM

そろそろ、ゆっくり、こっそり革命!
2003年6月の書き込み
To sabato@koubo at 2003 06/19 00:39 編集 返信
RE:不謹慎かもしれませんが

>>ウルサイ

>普通に笑ってしまいました。

息子ども、そろって笑っとりました。
気丈夫な点だけが取り柄の重病オヤジです。

>今日(18日)、TVで石原裕次郎のドキュメンタリー放送があったのですが、渡哲也さんが
>「裕次郎さんに、望んでいた煙草と酒を味あわせてあげられなかったのが今でも悔いだ」
>といっていたのを、日記を読ませて頂いて思い出しました。
>酒盛りの病室は、とてもいい感じです。。

なるほど、友人の立場からの無念な思いもわかるなぁ。
渡さんは、我が弟ともども高校の先輩なのですが、彼が癌手術後うけた処置と同じ立場になって、結局それが何の役に立ったの?と考えさせられた旧友の命も昨年見送りました。特に身内でない友人としては、できることは本当に限られてくる(サバ子の臨終には、コスチュームをとっかえひっかえ着せてあげますえ)。
最期のとき本人の望む道楽―酒でも、タバコでも―を楽しめるよう配慮するのは、当然といえば当然のケアですが、それは不治の病の宣告からスタートする特殊なケアであっていいのか?も問題ですな。
我々は、この世にオギャーと生まれたときからターミナルに向かって生きている。ふだんから個を尊重する延長に、自然体のターミナルケアがあるものだろうね。
とすると、今まで気ままな一人暮らしを謳歌してきた親父を、いま一人にさせる瞬間さえ与えず、家族で取り囲んでやいのやいの話しかけるのは偽善くさいわ(笑)。
末期ケアの教科書も、「家族と過ごす末期が善」「孤独死は惨め」というバイアスがかかっているようだし。


From sabato@koubo To osawasense@laguz at 2003 06/19 00:20 編集 返信
不謹慎かもしれませんが

>ウルサイ

普通に笑ってしまいました。
昨夜はいろいろ大変だったようで。
でも今は安定されたようで、読んでいてドキドキしつつも安心しました。

今日(18日)、TVで石原裕次郎のドキュメンタリー放送があったのですが、渡哲也さんが
「裕次郎さんに、望んでいた煙草と酒を味あわせてあげられなかったのが今でも悔いだ」
といっていたのを、日記を読ませて頂いて思い出しました。
酒盛りの病室は、とてもいい感じです。。


To sabato@koubo at 2003 06/04 01:25 編集 返信
RE:なんてこった・・・

苦戦番おめでとう。

>その上、日記の内容には例のあの方と私の名前が・・・。
>あれはアリなんですか??

例の架空のキャラクターが、そないにお気に入りかな?
シリーズ化して「とろとろファミリー劇場」にでもするか・・・。

>「自己紹介」、間違ってクリックしそうになったらなんとBカムが!!
>間違ってます!

ネットで素顔を公開しない方がいいらしい定説からすると、間違っとるかのう。
ま、サービスじゃて。


From sabato@koubo To osawasense@laguz at 2003 06/03 21:17 編集 返信
なんてこった・・・

しゃれにもなりませんね。
キリ番9000getです。

その上、日記の内容には例のあの方と私の名前が・・・。
あれはアリなんですか??
最近このネタを面白がって使いまくってますね(笑)
私の妄想を増幅させないでください(汗)

P.S
「自己紹介」、間違ってクリックしそうになったらなんとBカムが!!
間違ってます!
先生、間違ってますよ(涙)
gaiax掲示板アーカイブ2003年 | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0)
2003年6月の日記

いきそう・・・

at 2003 06/01 15:07 編集

ほんと何気なくラジオをつけたら、9回表の巨神戦、4対2で阪神が負けていた。こりゃー連敗かなと思っていたら、あれよあれよという間に13対2にまで大逆転して勝ってしまったではないか。
なんじゃこりゃ。
今年の阪神は「奇跡タイガース」か?「阪神ミラクルズ」か?
去年の勢いを反省してか、阪神ファンは「優勝」を口にして浮かれないよう、慎重に応援しているようだが、今年は行くのではないか?

思えば、N村監督だったら、9回表で2点差で負けていたら、「もう、やめ」だろう。妻から「あ〜た、そろそろ引き揚げちゃえば?早くおかえんなさいよ」と電話がかかってきて帰り仕度を始め、どいつを悪者にまつりあげようと苦い顔をしている野M監督に選手も気づいてだれも顔を合わせようとしない・・・のではなかったか。
組織が生まれ変わるというのは、この球団のことをいうのだろう。
アメリカでMBAをとりましたというオーナーが、開幕早々監督を解任してしまった某地元球団は、パリーグ最下位に低迷している。ホームグラウンドも、地域色なしのヤクザなIT業者の社名に変えてしまって、コーポレートアイデンティティだなんだと浮かれている。野球は泥と汗と涙のドラマだ!っちゅう原点を忘れたらあかんよ、優等生の原監督も。

大逆転の余韻に浸っていたら、1時すぎにスキー仲間から呼び出し電話。ヤロー二人が「電車なくなってしもーたんで、朝まで茶ーしましょ」と泣きつくので、えっちらおっちら喫茶店へ。
まったりグッタリしらじら朝を待つ・・・アホな学生時代は、よくやったこと。呑みつぶれて、吐きまくって、連れの下宿にころがりこんだこともあった(そんな汚らしいバカ友にお茶を入れてくれたやつのへ恩義はマイ世界遺産だ)。
新人類31歳と26歳は、清潔に、からむこともない。小心者の「彼女ほしいよー」の遠吠えに説教をして(笑)、始発電車を見送って別れる。
なんだろなー、この透明感は。


台風一過

at 2003 06/01 20:02 編集

涼しい晴天―と絶好の回復ぶり。
初夏の陽気はさっぱりしてていいのに、サンマルクでめったに座らない孤島席でお茶していたら、ぢっとり満面なにやら言いたげな無言のメッセージ(笑)をたたえたオバサン47歳が隣にやってきて、熱い電波を子宮から発してくる(SOS!!)。これも、春なんかねぇ・・・。
あっちもこっちもそっちも、空いてますやん!シッシッ!と追っ払って駆除できればいいが、頑として動きません大地の母は(笑)。

最近は、喫茶しながら何か読み書きしていても、ふと鳥肌が立つ念波を感じる瞬間があって、それはたいていオバサンスカラー波だ。あ!いま俺オババ地対地レーダーに捕捉されたな!?とわかると鳥肌が知らせてくれる。

で、脳に警戒信号が送られるのだが、僕の脳にはオババ抗体とオババカプラー(受容体)が同居しているからややこしい。
こんなふうに悪態つきながらも、「今日TVで見た伊東ゆかり、イイ感じ」とか、「根本りつ子大歓迎」「秋野暢子さん呑みに行きましょう」etcetcと勝手放題ばかり妄想してるから、被害を免れないのかな。

ただ、「この風来坊くん(=僕のことね)、私のフェロモンを受け取ってくれんわ」と判断すると、あっさり退店なさるのが熟(れすぎてしまった)女の長所かな。
ストーカー男にもてもてという女性がいれば聞いてみたいが、男の方が往生際が悪いんじゃないだろうか?って気もするなあ。


6月に記念日を

at 2003 06/03 19:00 編集

*9000番目の方、よければ書き込んで下さい*

6/4=ムシにちなんで、「明日は虫歯の日」とキャンペーンあの手この手・・・というニュース。
月刊『むし』という雑誌を思いだした僕は、マニアだろうか。
ゲーム好きなら「任天堂64」を思いだすだろうし。
それにしても、まだ3日である。なぜ「無残な日」を記念しないのか。なにか、無残なことが起きる日―こりゃカルトが騒ぎかねないな。

記念日というと、敗戦記念日を除けば、お祝いデーばかりなのが不思議だ。
しっとりした記念日を増やして、ご陽気な記念日は盛大に祝って、めりはりをつければいいと思う。天皇誕生日があるなら、昭和天皇の命日もあっていい。
終戦記念日に対しては、真珠湾記念日もカップリング。
盆休みがある8月を除けば、6月には祭日がないから、なにか設けてあげたい。
虫歯デーは、痛い思いをして歯医者を儲けさせるだけという気もする。
ジューンブライドがキレイなイメージはあるけど、ここは欧米と違って梅雨どきのアジアの島国である。ベタつくわい。
でも6/3無残、6/4無視、6/5婿養子(つらい)、6/6夢無、6/7ムナしい・・・と続く6月上旬は、かなりきつい。
そのかわり、6/9になれば、
日めくりをめくってわざとらしく「あら、6と9だなんて、あぁた、どうします!」と頬を紅潮させ驚いてみせる妻サバ子
「どうするったって、6と9なんだろうよ。ムクか・・・」と、わけわからん横道にそれる夫ケージロウ。
「ムキますか?」と、もうすっかりトロトロしているお間抜けなサバ子。
「あ〜あ、僕はねー、無垢とゆーつもりで言ったんだ!たわけ者!」
と、夫婦でムッとして6/10につながるダジャレウィークというのもいい。

下ネタついでに思い出した。
海の日の翌日が誕生日で、日付をメールアドレスにしていた女の子がいた。「へー、僕の誕生日の翌日か」と、あたりさわりのない会話をしながら、僕は郵便受けに入っているチラシや公衆電話に張ってあるシールによく「0721」の番号があるのを思い出した。
ひまわりのように69・・・いや無垢な彼女には、なかなか「そのアドレス、誤解されるよ」とは言えなかった、あぁ甘酸っぱいメモリー(アホかっ!!)。
  


マスター、起きて下さい!

at 2003 06/04 00:43 編集

近鉄百貨店と阪急百貨店が、販売員のスキルを認定して、「マスター」の称号を設けたそうな。
これ自体は昔からある労務管理の一環にも見えるが、内容がイマふうだ。ワイン選びの助言をする(ま、けっきょく買わせてナンボやけど)ワインマスターは、体をワインで改造しとるんだろうな?男性ワインマスター君は、女性客に「あなたは、僕を熱くする極上の赤ワインですよ」とかなんとか嘘八百ならべて酔わせる名人でないといかん。

「眠りマスター」というのは、寝具売り場のエキスパートらしい。
客に添い寝して眠らせてしまう名人だろうか。イメージキャラクターは山口もえ。
ひざまくらが最高に気持ちいい大腿美人だろうか。イメージキャラクターは鈴木京香か。
世界最高の幸せ顔で熟睡する健康優良児だろうか。イメージキャラクターは、えなりかずき?
永遠の眠りをマスターした店員だろうか(売り場に寝てたらこわい)。イメージキャラクターは天本英世。

でも、僕だって居眠りマスターだぞ。いや聞こえが悪いから、仮眠マスター、いや大脳リフレッシュマスターと名乗ろうか。某「ただの心理学者」が「脳機能学者」と名乗っていたように(笑)。
喫茶店でも電車でも、数分クイッと眠るとリフレッシュできまっせ。
夜行電車での登山やスキー旅行でも、一応まとまった睡眠はとれるよん。
友人の運転するクルマの助手席で熟睡したら、同乗者から激しく叱られましたばい(日本の変な習慣ですたい)。

寝言マスターという一面は、自覚がないが旅仲間に指摘されたっけ。ある山小屋の一室に男二人+主婦で泊まった朝、「なんだか、女性の名前をはっきりしゃべってましたよ」と笑われたが、その名前はいくら尋ねても教えてくれなかった。

数年前のナイトスクープで、起きている人間が話しかけて寝言でちゃんと返事しているおとっつぁんがネタになっていたが、僕も横で寝ていた女性には必ず言われた。あの話、どうなってるの?と何日もたってから言われて、「???」になることがよくあった。よーく考えてみたらその話をしかけたら急に眠くなって、「また今度・・・zzz」となったら、どうも寝言で商談が進行してた(笑)という恐怖体験があった。
ま、「商談」ぐらいは笑えるが、自白誘導に使われなければ・・・とだけ不安。
 


ノマド

at 2003 06/06 00:01 編集

兄宅で兄姉弟4人集まって、夜を徹して親族会議。
弟にクルマで三宮へ送ってもらい、「始発待ち」で1日が始まる。あぁ、今日は大阪へアサイチ出勤だったのだ。弟もつらかっただろう。

当然、意識朦朧状態で仕事をして、神戸に戻る電車で熟睡。っと・・・、明石から引き返してきたばい。
つかれていると、かえって家ですんなり仮眠もできないまま、ワープロ作業をして、夜勤へ再出勤。
終わってまた電車内で熟睡してしまったが、なんとか寝過ごさずにすんだ。

こういう日はビールでもくらってコテン!と寝るのが一番だろうけど、メシは食いたい。呑むより、食い意地が張っているのが情けない。
めし食って、お茶してほっと一息つくと、けっこう体のすみずみまで血が通うような蘇生感。
いかんぞいかんぞ、夜風を切ってチャリクルーズ・・・と、いつものパターンに腰が浮いてしまいそうだ。
ほんま、そのうち寝不足でポックリいきそうでこわい。

職場へのちょうど中間地点の芦屋あたりに彼女がいて、「ちかれたー」と立ち寄れたりすると段取りオーライなのだが、まぁそんなぜいたくは見果てぬ夢か。駅で仮眠室ビジネスでも始めてくれたら、けっこう利用客はいると思うがなぁ。
こんなときは、営業車で外回りしているビジネスマンがうらやましい。木陰にクルマを停めて、BGMでも聞きながら仮眠する・・・なんてことはできるかいな!と反論されそうな気もするけど、建築現場でダンプカーの座席に横になって、窓から足を投げ出して仮眠しているおっちゃんたちは、最高に心地よさそうだ。
あの座席というのは、弁当を食って、寝て、一服やって、たまには抜いて、同僚とバクチなんかもやったりして、1畳もないスペースがDK+寝室+カジノの機能を持っているわけだ。すごいミクロコスモス!
寝台車もいいし、僕がひそやかに考えるのは書斎車だ。
海を見ながら、高原に足を延ばして、また湖畔で、書斎の外の風景は自由に選べる。流民―nomad―は、「野窓」とゴロが合う。
もっとも、そんな場所で読書なんて気にならんかもねぇ・・・。



錦は着てても心は・・・

at 2003 06/07 16:14 編集

ズンドコズンドコ、ガリガリギーギーと工事音で目が覚める。
隣りの空室の改修工事だ。そりゃまぁしかたない。
不景気はわかるけど、4階まるごと空き部屋だらけで、我が第3サティアンしかないというのも寂しい(玄関に神棚を奉ったりしてないし、マントラを唱えたりも、白いシートを張り巡らしたりもしてないぞ)。震源地みたいなにぎやか親子が引っ越してくるのも災難だが・・・。
みなさん、都心のチープ・アパートの住み心地を見直しましょう!とキャンペーンしたくなるばい。

兄の引っ越した先の高級ニュータウン(笑)では、端っこの雑林を拓いて知的障害者施設ができると報じられたとたん、「高級な住民たち」が猛反対運動をしているという。
なんだか、貧相な高級住宅地だこと。
住民運動や対話だとキレイな衣はまぶしてあるが、ホンネは
・「キ印は、近所に来るな」
・「おれんちの資産価値さがるのイヤだ」
の2点でしかない。顔を出して言ってみろって。

たかだか20年前の造成当初から住んでいるったって、しょせんよそもの。よそものが寄り集まって、新しいよそものをランクづけしようとしているバカ住民は、自分のキ印に気づいていないようだ。あぁ、おかしい。
ニュータウンに住んでいるのは、1億円で買ったマイホームが5000万円に下がることぐらいでガタガタ騒ぐ程度の「リッチ」な住民なのだ。車庫にジャガーは置けるが、出先では路上駐車(笑)。運転手なんて、とてもじゃないが雇えない。という程度。
景気変動にはデフレ期というのが必ずあって、資産価値は下がりますよ、うまく運用しないと損しますよ、という社会科レベルの知能はリッチじゃないようだ。
パチンコ屋や風俗店ができても、住宅地の経済価値は下る。でも、規制緩和はどんどん進むから、どこに何ができても不思議ではない。
評価額が下れば税金も安くなるから、喜んだ方がいいのではないだろうか?その程度の金持ちだと。

偏った報道を排除して現実を見れば、ほぼゼロ金利でも、新築マンションはなかなか完売しない。売れ残れば在庫クリアランスするしかない。
でも、阪急百貨店の叩き売り・・・いやクリアランスや、格安航空チケットには喜んで飛びつくくせに、我が家と同じ部屋が1割引きで再販売されることは許せない住民が、訴訟のカードをちらつかせる。

マイホーム問題ほど、その人の人生観や文化レベルの豊かさを投影するリトマス試験紙はないと思う。ときにはエゴや偽善やプア知能もむき出しになる。
住宅政策も、悪いといえば悪いけど、住宅控除ぐらいで目がくらんで、宅地開発で潤った行政がいかに利益還元していないか、赤字のツケをどれだけ支払わされているか、考える頭を捨ててしまった。
「だって、買っちまったんだから、今さら考えたってしかたないよ」とうなだれた中高年たちを満載して、ピカピカの神戸市営地下鉄は走っている。
 


グレートBBQ

at 2003 06/09 02:16 編集

梅雨から灼熱の夏本番まで、外遊びはおあずけになる(夏眠期間か?)ので、その前に、焼きますか!?というわけで、バーベキュー隊を召集。
いつもの墓地よこだ。
指揮官の僕から離れた買い出し部隊の都合で、シーフードがなく野菜もやや少なめだったものの、仕上げの焼きソバでごまかして(?)、もうさんざん焼いたいぶされた食った焼いた食った・・・で満腹。うまい!
8人で発泡酒ロング缶12本は「ほろ酔い」程度だが、千鳥足で上機嫌のカヌー部員2名は、適当に近所をうろついていたムロイくんという6年生と1年生の見知らぬ兄弟をナンパして(笑)、フリスビー教室をやっている。のどかですなぁ・・・
ムロイブラザースは、保護者が引き揚げるのを見て「帰るわ」とプイッと脱走してしまった。お子ちゃまらしくてさわやかだ。

この子たちの記憶の中に、わがカヌー部員、その背後組織(笑)の我々はどう映っているのだろうか・・・とふと想像してしまった。
「今この瞬間」を、過去や未来への広がりの中に置いて考えてしまうのは、僕が老化しているせいか?
あぁ、わしも戦地で・・・って世代より少しは若いが、瀬戸内の島で、北海道で、入院中の6人部屋で、高原で、通っていた教会で、多くの「見知らぬあんちゃん」たちに、お世話になってきたなぁ・・・と、しみじみ感謝する人生の後半である。
実兄という存在はうっとうしいが、風が吹き抜けるような距離にいる赤の他人のあんちゃんたちは、義理も責任もない分、さわやかな存在だ。

こういう「遊び相手」を組織的・制度的にやれば、イマ風の「ボランティア」ということになるんだろうけど、実は大昔からあったこと。石川英輔&田中優子『大江戸ボランティア事情』(講談社文庫)を読むと、ボランティアで成り立っていた江戸時代の活気が生き生きと伝わってくる。
わざわざボランティアやらコーディネートやらコミュニティなんたらとガタガタこねまわさくても(今から明日の地域福祉論の授業準備をしなければいけない反動か?笑)、「袖すりあうも他生の縁」というすばらしい格言を実践すればすむことかもしれない。

BBQの会計は、お一人さま750円!と驚異的な安さ。
毎日やってもいいかもしれない。
次はビーチで・・・と不埒なことを考えるのは、「あんちゃん」を終えてしまったオッサンの腹黒さかもしれない。
トホホ・・・
 


アウトドアギャング

at 2003 06/12 00:13 編集

大阪の銀行強盗、ニュースで淡々と犯人像を報道してるけど、
「近くにあった1700万円を自分でリュックサクに入れ、自転車で逃走」
って、のどかすぎる(笑)。銀行が間抜けなだけ。
報道はさらに、
「犯人は、作業服の上下に、緑色の十字マーク入りのヘルメットをかぶっていた」
とまぁ、見るからに工事現場のいでたちではないか。偽装かもしれないが、犯人がつかまって「現場の昼休みで銀行強盗できるかどうか同僚と賭けて、やってみた」と供述でもしよったら、銀行はさぞかしバカにされたことになる。
リスク管理意識のないデフレというのは、こわいよホンマ。
 


知の剣

at 2003 06/11 01:14 編集

MSWの卵に授業をした翌日、父の転院先候補の緩和ケア病棟を見てきた。
アセスメントをとる病院所属のMSWさん、なかなかわれわれ兄弟の名前の漢字を部首で説明してもわからない(笑)。
靖国神社のヤスに・・・」「昭和天皇ヒロヒトの裕に・・・」と説明しても、ペンが止まって動かない(しかし息子たちにこんな名前をつける親がそろって革新政党の党員というのも喜劇だ)。まー無理もないけど(笑)。
「俺、がんばってますっすよ!」という感じの好青年ワーカー、なんとかきっちり仕事をこなして緩和ケア専門医に引き継いでくれた。たとえキャリアが浅くても、「なるほどねぇ・・・」「そうなんですか・・・」と、感心を持って話を聞いてくれるスタッフがいるというのは、本当に安心できる。「受け皿」と「揺りかご」の違いといえばいいか。

最初に父の入院を聞いて田舎病院に見舞いにかけつけたとき、僕は直観的に「こんな病院にいたら殺される!」と思った。
それから2ヶ月たった今、緩和ケア病棟の明るく自由な実態を自分の目で見て、同伴した兄も、ようやく「最初からここに入院しとけば、今ほど悪化せんかったやろなぁ」とため息をついている。

僕は医学そのものは素人だし、理論ばかり振り回す頭でっかちな面は確かにあるとは思うけれど、難しい局面を客観的に考えるスタンスは必要だと思う。
兄からしてみると、客観的に考える理屈屋の弟を「斬り込み隊員」に使ってくれてるわけだから、結果的に強力な「兄弟ユニット」にはなっているけど。

兄は若いころ官憲にさんざん世話になった反動か、今は国家の勤勉な公僕として日々温厚に(?)暮らしている。この30年の兄の生活歴の軸上に、権威に下駄をあずけてしまう姿を重ねてみると、いかにマイホーム主義という生き方が「権威と闘う市民」を甘美に愚民化して行くか、哀しいほど明々白々に見えてくる。

マイホームが悪いというつもりはない。
医師が敵だと暴論を叫ぶつもりもない。
ただ、人は気づかないうちに、まじめに、誠実に、過ちを犯しているという面があると思う。
外科医は懸命の治療をしてくれる
・・・とはいえ、では外科的な方法以外に選択肢がなかったのか?という視点が、懸命な医師の姿に感動ばかりしていると見失われてしまう。
インフォームドコンセントという言葉も、いかに薄っぺらく「操作的」に使われているかも、ありありと観察できてしまった。
こんなこと、欧米の病院だったら確実に提訴されて有罪になるだろうと思うような、「田舎病院の誠意」も見てきた。

医学を知らなくても、人はいかに無知になるか・思考停止するのはどんな状況か・人を愚かにするのはだれなのか・・・という問題群から成り立つ知識社会学のメスは、福祉や教育だけでなく医療にも斬り込んで行けると思う。
まだまだ「素人に何がわかる」という空気に支配されている収容所だと、外部チェックもままならない。
むしろ「素人でもわかる説明責任」を果たさないと訴えられる社会の方が、健全だと思う。その意味で、医療の市場主義化には少し期待する。

父のことで「頭が一杯」になるわけでもなく、醒めた目で病院経営や兄の思考回路や周囲の人間模様を観察してしまう僕は、たぶん薄情者だと後ろ指をさされるだろう(苦笑)。
ま、いいか・・・。
 



あたしゃーハチマンエン

at 2003 06/12 00:11 編集

買春代金を踏み倒して口論になった末、女子高生をクルマから振り落としたケチな23歳♂がつかまったとや。↓
http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-030610-0024.html

さて、このオトコに警察は「買ったもんは払いなさい」と諭すのだろうか。
報道によると、だいきんは8万円という合意だったらしく、こりゃ高いなぁと思うが(不謹慎)、かりに支払わせたとしても女子高生も処罰されるわな。
人権派は、やはり「女子高生=100%被害者、買春オトコ=真っ黒な加害者」と見るのだろうか。
 


似魚定食

at 2003 06/12 15:00 編集

大阪で空き時間がどーんと空いたので、昼メシは神戸まで往復して食うことにした。
別に「こだわりのレストラン」をキープしてるわけでもなく、ただ、なじみの定食屋に最近行ってないなぁと思っただけ。

昼食時間をずらして行ったのに満席。さすが、魚にうるさい客がつめかける通の店だ。
よくある形で相席になり、僕はシステム手帳片手の商店の若旦那ふうのあんちゃんと差し向かい。
僕は天ぷら定食、あんちゃん刺身定食である。
このあんちゃん、実に行儀よく、美しく、さりげなく、短時間に食事をすませて出て行った。
何がいいといって、ジュルジュルクチャクチャ音を立てることなく、静御前のごとく(どんなんか、たとえる本人がわかってないけど)音無しの構えなのであった。妖怪ヘドロ嘔吐ノイズを吐き出しまくりの食事男が多い昨今、もう金ブチの表彰状をあげたいほど感動した。彼になら黒木瞳を略奪されてもいいっ。

すぐに入ってきた女子高生3匹いや3人組は、コロッケ定食やら海老フライ定食やら頼んで場の雰囲気(あぁこういう子がフインキなんていう日本語を定着させてるんだろうな・・・笑)から浮き上がっていた。まぁ、マクドとはちがうちゃんとした定食屋さんに、どんどん少年少女はいらいっしゃい。
色白のガングロみたいな子が「煮魚定食ってなんですかぁ?」と尋ねてるから、「わからんけー!煮た魚のことばい。ヒラメとカレイは似た魚じゃい!わかったかーっ!!」と愛のスパンキングをしたろかと思ったが、相手は3匹いや3人組で、反撃されたらちっこいおじさん死んじゃうので無言でぢっとこらえる。
ま、乙女ども・・・いや乙女たちよ、お魚しっかり食べて、美しく賢くなって下さい。
ブツブツいいながらの天ぷら8品定食はうまかった。油っこいものひかえないと・・・。
 


ターミナル第2幕

at 2003 06/13 14:23 編集

ターミナル病棟に空きベッドが出たよ、と意外に早く連絡があり、急きょ父を転院搬送。病室が7120で僕の誕生日が7/20(なんか霊験でもあればいいが)。
田舎病院じゃ廃人のように沈んでいるか、看護婦も意味不明な言葉を絞り出す状態だったのが、転院が決まると、目を覚ましてちゃんと会話できるようになっていた。
そりゃそうだろう、情報開示がほとんどなく、治療計画もなく、「無難ケア」の病院で24時間目を閉じた闇か天井しか見えない環境に置かれていると、末期ガンでなくても拘禁反応にさいなまれるはずだ。

転院先は、主治医だけで3名体制。八木、新庄、吉田・・・と、なんだか阪神タイガースみたいな医師団だ。ぜひ勝利に導いてほしい。親父が巨人ファンだが。
看護師さんの面談も詳しく、てきぱきとしていて頼もしい。ここで最期を迎えられることになるでしょうけど…と、スタンスは明快だ。
付き添い家族のための寝室や自炊食堂、ボランティアが演奏に通ってくれるサロンルームもある。

今朝までいた病院では、好きなテレビも見なくなって1日中うつらうつらしているばかりだったのに、新しい病室テレビのリモコンを覚えようとしたり、音楽を聞きたいと言ったり、少し前向きな兆しも見える。
環境の変化が脳内ホルモンに劇的な変化をもたらし、スカラー波発信で自己治癒してしまったミラクルケース!
・・・となればなぁと思う。


チャッカマン

at 2003 06/14 18:25 編集

本人が見るとフンガイするかもしれないが、知り合いにのーんびりしたコレクターがおる(卒業してから出会った大学の同級生で、隣りの学部に通ってたヤツは俳優トヨエツの同級生でもある)。
トヨエツというより柄本明にちょい似のヤツが集めるラジオ、カメラ、アウトドアグッズ等の品目は、僕と好みが似ていて、ときどき珍品自慢をしあっている。
芦屋で独身3LDK暮らしの金持ち男だから、本気で競い合うと地獄に落ちそうでこわいが、たまに掘り出し物情報や変な自慢をお寄せいただけるので無視できない。趣味は鉄棒(笑)。

シエラ・ストーブという珍品を買ったときには、記念に(?)六甲山へ同行した。枯れ枝を燃料にするエコロジカルなコンロで、原始的なターボチャージャー(笑)つきのアイデアグッズはさすがの発掘眼だ。
松ボックリを拾い集めては火にくべている柄本明は、なかなか風情のある眺めだった。
僕はといえば、キャンプ用品といえばテントにはこだわってもコンロに特に思い入れはないが、炎によろめく男というのもいるようだ(男の本能かな?)。ヤツも、ガソリンコンロが好みらしい。
そして、オプチマス、コールマン、MSR、シグ等いくつかのメジャーブランドの愛用品をあげて、こう書いてきよった。

「・・・機会があれば、何か燃やしてみようか」

って、ほとんど放火魔ではないか。
なじみのない人には誤解されそうだが、もちろんイケナイおじさんではない。
はずだが・・・。


チチの日

at 2003 06/15 16:28 編集

「チチ松村の日」は毎週土曜の夜に勝手に楽しんでいるけど、「乳」はさっぱり。
コーヒー片手に、「親父」がテーマの日曜喫茶室をFMで聞いて愛車をこぎ出す。
番組のゲストはノルディックスキーの金メダリスト荻原健司だった。双子の荻原兄弟も、疾風のように滑るスキーヤーパパを見て育ったのだそうだ。
僕と、年子の弟も、スケールはだいぶ劣るがそうだった。弟は北海道の大学に進んで山岳部で山スキーに遊び、僕は大日本スキー教の教祖を勝手に(笑)やっている。

でも天の邪鬼だから、見舞いをさぼってサンマルコでお茶している次男坊が僕である。すまぬ。
お隣は、12歳の娘と孫正義ふうのパパが差し向かい。いい眺めだ。そろそろ(すでに?)混浴もできなくなる年頃だから、はかなげな美的関係って感じか?

世間で家族が一層はかなくなっとるのねと感じさせられたのが、産経新聞に載っていた「レンタルお兄さん」の見出し。
なんでも、神奈川県のNPOが、不登校や引きこもりの少年少女に話し相手のお兄さん、お姉さん役を紹介するとか。
わしも黒木瞳ふうお姉さんが来てくれるなら引きこもりたい・・・とふざけるのは不謹慎かもしれないが、親近者レンタルというのは何かと条件を並べる必要もありそうな、難しい事業だろう。

だから、ナマのお兄さんお姉さんに限らなくても、犬猫馬あひるペンギンでもええと思うぞ。
海沿いの家に引きこもっている子には、イグアナ・・・じゃない、いま服役中の戸塚宏ヨットスクール校長をレンタルするとか。
イルカもいい。「僕と一緒に、アウトドアヘ!」と背中にのせて、マリアナ海溝まで連れ出してくれる。

まぁそこまでは冗談として、動物はいい。犬やペンギンのお散歩が日課になれば、ご近所さんの笑顔が、世界へのアクセスポイントになる。
猫は役に立たんけどね(そこが、僕の猫好きな理由でもあるのだが)。
 


VHSに死す(ベニスに死す風に)

at 2003 06/16 21:54 編集

VHSビデオが不調で、修理してでも使うか、DVDへ移行するか、ふと考えてしまう。
この類のアナログなためらいは、古くはレコードからCDへ、システム手帳から電子手帳へ、テープからMDへ移行するときにも感じていた。
いま、330万画素程度でもフィルムカメラと遜色ないデジカメを使いながら、あぁフィルムカメラよどこへ行く・・・と哀愁(?)をかみしめている真っ最中だが、レコードもテープも紙の手帳もさっぱり使わなくなって平然としていられるから、案外すんなりDVD化してしまいそうな自分自身がはかない。

しかし、ナイトスクープの創生期からの録画テープ数百本(なんで3倍モードで撮ってないんですかっ!?とあきれた人もいる)だけでも、どうするばい?と考えると、あぁ気が重い・・・。
CM自動カットで撮っているとはいえ、単純に月4本分あるとして3時間。12ヶ月で36時間。10年で360時間=15日間(!!)。実際それ以上は確実にたまりまくっているから、計算したくもないわい。

試験前にテレビを見たくなる法則というのがあるように、僕ならあと12時間で新書1冊読んでレジュメを書かにゃならん!という深夜に、マンガに手が伸びてしまう。
これで、「ナイトスクープ360時間」なんて麻薬級のオヤツがあれば、一度ふらふら〜っと手が伸びると15日間徹夜して見てしまいそうだ。

某PSW嬢にそんな話をしたとき、「ナイトスクープ1年分ぶっ続け36時間鑑賞合宿」というパリダカのような企画に飛びついてこられた。
死ぬなこりゃ。
使い道がありそうでなさそうな、不発弾のようなVHSテープの山・・・一体どうするばい?
 


脱ぐのは試合の前か後か?

at 2003 06/17 00:50 編集

元新体操の選手が週刊誌ヌードになってしまったというので、体操協会が抗議しているのだが↓、こういうのは予防できるもんだろうか。
http://www.asahi.com/national/update/0616/026.html
それではスッチーはどうなんだ、ナースはどうなんだ、OLはどうなんだ・・・と、勘繰りは際限なく広がって行く。すると結局、問題は職業への冒涜という次元からすり落ちて、個人の自覚の問題へと還元されてしまうように見える。
いや、そう考えるしかないのが個人主義社会の宿命なのだと思う。
どの職業なら退役しても裸体表現が許されないのか?という問題の立て方をすると、それは必然的に職業選択の自由を侵害することになりかねない。

スポーツマン(ウーマン)の生き方をよく検証してみればいい。
法律も経済も理工系の技術も習得せず、授業サボタージュも免罪されてスポーツに浸ったまま大切な時期を過ごしてしまったスポーツマン(ウーマン)が、選手生活を終えて、さて何で生計を立てて行きましょ?と考えると、「肉体を使う」と考えるのは自然な発想だろう。「試合に勝つ以外に頭を使うように生きてこなかった」のだから。元野球選手とか元力士という肩書きだけで視聴率のとれる人材が、どれだけマスコミ業界でタレントとして生き残っているだろうか。
実社会は、スポーツの試合よりはるかに複雑で手ごわいのに、スポーツの論理で世渡りしようとして八方塞がりになってしまう元選手はお気の毒というしかない。

だから、選手の引退後までスポーツマンシップやら試合の延長のような倫理性を求めすぎると、「なぜ引退後の道を業界は保証しなかったのか」と非難されてもしかたない。
あまり神経質に清純なスポーツマン(ウーマン)シップにこだわると、その記号(乙女の世界というような)が市場価値を帯びて、かえって宣伝効果抜群になりかねない。

僕の認識はこうである。
「元体操選手」やら「元NHKドラマヒロイン」「元客室乗務員」が脱いでしまった!
・・・のではない。
「やがて脱ぐ子(笑)が体操をしたりNHKに出たり飛行機に乗務したりしていた」ということではないか。
倫理を盾に眉をひそめるお歴々は、どうやってこの仮説をくつがえせるのだろう。また、どうやって「けしからん転身を防止」する気なのだろう。
「引退しても脱ぎません」と誓約させるのか?
この論理は、最初から破綻するのである。

乙女の清純な花園を守りたい夢を見る権利はあると思うし、僕も花園は花園、アダルトメディアはアダルトメディアで別々に繁盛すればいいと思う。
が、現実は現実だ。
AV面接にやって来て1本撮られて(いたされて)しまった少女が、宝塚音楽学校を受けたら合格して入団してしまった・・・ということも、ありうる話として考えておかにゃならんと思う。
長期的な戦略経営を考えているアダルト業界だと、組織的にそれぐらいの「商品価値培養」は考えるのではないだろうか。面接に来て「試し撮り」してしまった子をテレビ局or女子アナ業界に送り込んでしまう、また客室乗務員にしてしまう、ちょいと頭のいい子なら予備校費用も負担してキャリア官僚にさせてしまう・・・とか。
そうして大変身した後、ころあいを見計らって「お宝発掘」とやれば、投資は何倍、何十倍にもなって回収できてしまう。こわい話だよホンマ。人生、防御に回ると、防衛費(緘口令なり口止め料なり著作権料なり)は高くつく。

オウムに入信した秀才たちの「入信前」をプロファイリングすると、そうした現実的な推論をしないと、似た例が続出して道徳家たちはただ後手後手でうろたえるしかないと思う。

そのうち、「堅気の職業にはいっさい脇目もふらずAV一直線です」というアイドルが清純派と評価されたりする・・・(笑)かもしれないが、冗談じゃなく、それが職業倫理の本質かもしれない。
  


最後の晩餐?

at 2003 06/18 07:54 編集

チチキトクスグカエレという「電文」は、人が自宅の畳の上で死んでいた、しかも電報が活躍していた時代の話。今だと「スグニイケ」か「スグイコウ」がよくある状況か。
知らせを受けてかけつけて、主治医に「あと数時間」と言われ、兄は葬祭の手配も始めた。
肺炎で胸まっしろのレントゲン写真、胴体以外に血流が途絶え手足が冷たくなり、血中酸素濃度も危機的・・・と次々に厳しい現実を突き付けられ、「覚悟」を迫られる。
病室に息子どもが勢揃いして夜を徹して見守る。

ところがミラクル阪神(?)、呼吸が安定して夜ぐっすり眠り、容体が落ち着く。
徹夜看病といっても、どこでも寝られる「毛深い心臓」の次男坊など、瀕死の父の病床の隣に添い寝して安眠してしまった。
朝になって「ビール飲みてえ」と洩らす。
おーい朝から酒かい!?と苦笑するも、ホッと胸をなでおろしながら、アイスクリームを食べさせると、うまいうまいとうなずいている。
これで最後にならなければいいが・・・。
 


うるさい!

at 2003 06/18 23:17 編集

いい調子になって、あれ飲むかクスリ打つかべッド倒すか寒くないか痰とってもらおか熱はひいたか・・・と父をいじくり回していたら、声は出ないので何か書きたそうなしぐさを見せる。
鉛筆と紙を渡していよいよ、書き置きか?と見守っていると、ひとこと


ウルサイ


と書いて、目をしょぼしょぼさせている(笑)。

あっぱれマイダディ!である。
そりゃそうだ。この期に及んで「終末期は家族で暖かく看取りましょう」と教科書の演習みたいなことを始めて6人で取り囲み、フガフガ言わせては「うんうん、わかるよー」と子守り気分でうわずっているのは滑稽な眺めでもある。意識レべルが正常な父本人にしてみれば、「偽善者どもめ、わしを自己満足のダシにしないで、散れ!」と言いたいのかもしれない。
おいおい、今までオヤジにこんなこと決してしたことなかったくせに・・・と突っ込みたくなるのを噛み殺して、次男坊は一人「ほな、オレ仕事してくるわ」と告げて出勤してきた。何の因縁か、救急救命士クラスで2コマが本日の仕事だった。

北海道から姉夫婦がかけつけて来てくれたが、呑んべえの義兄のノリで、危篤状態から少し戻った程度の父の口にビールやウイスキーをふくませ(主治医追認)、狭い個室に8人ひしめいて酒宴になってしまった。むやみに酒くさい病室だとマークされているかも・・・(苦笑)。
ホンマにここはターミナル病棟か????

まぁ、すったもんだしつつ、父の命は家族の中で消費されて行く梅雨空の下・・・である。
 


むせび泣く風音

at 2003 06/20 05:53 編集

*死後、誤字訂正したので内容は「生前」*

いよいよですよ!とドクターコールで病院へ。
「九時九時」の出勤日は丸ごと休みにして休講の事務処理はザウルスでかたづけ(文明の利器やなぁ)、一族郎党ともども父を取り囲む。
血圧は半分に低下、もう意志表示はない
。主治医には、「日暮れまでに最期でしょうから、お心づもりを・・・」と宣告された。「もう魂は体から離れて、浮かんでいる状態」なのだそうだ。

・・・が、ニュースステーションが始まっても自発呼吸している父に、あきれるやら、うれしいやら。ジャイアンツ逆転Vを耳で聞いていたせいか?「札幌ドームでジャイアンツ勝ったぞ!早く治して北海道に里帰りしような」と弟が耳元に声をかけている。

「今度ばかりは覚悟して下さい」と迫られる臨死宣告は、3度目だ(笑)。
これなら、出勤した方が気分転換になったかもしれぬとふだん怠け者の僕は肩透かし状態。本人以上に心配気に電話で応対してくれた上司に恐縮してしまう。
これで「べイスターズ優勝」に近い奇跡が、さて起きるかどうか・・・。

半ばシラけ気分の次男坊は、廊下の突き当たりにあるサロンで一人、照明をおとして台風の風音を聞きながらこれを入力している。
台風の強風や低気圧のせいかもしれないが、ときどき、棚のガラス窓や柱の陰や消えたブラウン管に、なにかフッと通りすぎる影が見える。背中には足音を感じる。
何かがこの部屋に出入りしているのだろうか。

終末期患者のほとんどの個室は、夜通し開け放たれている。
死に神がやって来ているなら、病室に行かずこの俺様に宿りやがれ!
どうせわたしゃ腹黒大魔王じゃけん。
 


おやすみ

at 2003 06/20 06:58 編集

3時半、「息が止まった」と弟に起こされる。
別れを告げて医師の確認、看護師の清式と淡々と進むうちに夜が明けて行く。
台風が温帯低気圧に変わって間もなくのことだった。
長いようで、短い末期だった。

さすがに父を拭くときには、こみあげてくる何かがあった。
看護師さんが、30分ほどかけて清拭と背広への「衣装直し」をしてくれた。
廊下から窓越しに薄明るくなってきた夜空を眺める。ほかの病室から呻き声が漏れてくる。
電話室にこもって嗚咽を噛み殺す。

父は家族・親族の中で唯一の鬼子のように次男坊を警戒していた。論戦で負けそうになると、「屁理屈こねるな」と煙幕を張った。僕も、とことん追い詰めるのはためらった。
飲み屋へ息子たちを連れて行ったときは、まあ外面をつくろう勢いもあってか、「次男坊はただもんやないで。一人で裁判も起こしよるし、文系のくせに無線機つくりよるし」と、引き出物のように酒場の女性たちにPRしてくれた(笑)。

いま、父が「屁理屈」とかたづけようとした僕の正論が牙をむこうとしている。
世俗にどっぷり浸って疑うことを知らない兄や義兄は、「友引に葬式出せへんから、日程を先延ばしして・・・」と相談しているので、「なんやねんトモビキて。迷信がそないに大事か」と僕はポツリ。
「戒名の相場はいくらぐらいかねぇ」と心配しているので、「ランクづけしてぼったくる葬祭業者も坊主も、地獄に落としてやらんけー!!」と、次第に世俗の因習なるものへの僕の憤懣はヒートアップする。
第一、親父はプロテスタントである(笑)。

ところが哀しいかな、「無知につけこむ善人づら商人」という類もいて、世間の庶民から銭を搾り取って行く。
これから第2ラウンドだ。
昔なにかと僕に「波風たてるな」と諌めてくれた親父の遺志には、背くことになりそうだが。


むちむち

at 2003 06/21 06:11 編集

静かな騒乱状態の夜は明けて、医師団ナース団(?)が並んで深い礼で父を見送ってくれた。
どの医師もナースも、個性的で「顔の見える看護」をてきぱきと進め、家族の不安を鮮やかに肉親の死の受容へと着水させてくれた。
心暖まるターミナルケアだった。

「切り貼りと化学実験」のような前の病院との差を目の当たりにして、兄は「あぁ、こんな病院があるとはなぁ・・・」と後悔していた。
セカンド・オピニオンという流行語の意味を、少しはリアルに理解してくれたかもしれない。

その兄が自動的に喪主になり、退院後2時間ほどで、今度は葬儀ビジネスのカモになってしまった。
たとえば・・・
清拭を病院で心を込めてやってくれたのに、あらためて湯潅するのに3万円。
ナースがせっかくお気に入りの背広に着替えさせてくれたのに、すぐ火葬してしまうペラペラの死装束に着替えて3万円(原価は百分の一ほどに見えたぞ)。
お布施に20万円(!!)。
・・・と、あれよあれよと上乗せされて、総額180万円の見積もりに、善良な兄は頭を抱えていた。
心労が募っているのはだれの目にも明らかで、「もう、考える力ないわ」とため息をついている。

次男坊はどうにかしてやれなかったのか?
と、外野の声も聞こえてきそうだ。
実際、「なんで止めてくれんかったのだ」と非難された。
タワケ!言うとるやないか。
言ったかどうかの問題ではなく、聞く耳を持つかどうかの問題。
仏さんの前で骨肉の争いをする気になれないので、僕は泥をかぶったまま、いたたまれず「浪費の蟻地獄」から脱出してきた。

葬祭業者が悪徳だというつもりはない。
身内を罵倒するつもりもない。
「坊主丸儲け」をとやかくいうつもりもない。
僕の目に映ったのは、自ら進んで思考停止する善人が身内にいて、汗の結晶である財産を搾り取られている哀しいカリカチュアだ。
いかに、世間体や迷信を後生大事にすると高くつくか・・・!
合理的な疑問が、いかに忌み嫌われ、フタされることか・・・!
「あのとき次男坊が言ってた通りやな」と気づく時が、あればいいが。

大河に流される笹舟のような庶民の無知に鞭うたないと、われわれの汗と涙が結晶した財産は、あれよあれよと「おまかせぼったくりビジネス」に回収されて行く。
目の黒いうちから、実は死んでいる日本人・・・
しっかりせにゃいかんよ!!!!
 


ヘリテイジ・カメラ

at 2003 06/25 23:53 編集

告別式の夜に父の家をかたづけて形見分け・・・というのは、なんだか手際がいい(笑)というか、打ちのめされていないというか、あれよあれよという間にかたづいてしまった。翌日が荒ゴミ回収日だったから急いだんだけれど。

父は骨粉になっているし、家財はきれいさっぱり荒ゴミ処分されたし、人の最期はあっけない。
形見分けで、バイオノートとニコンの一眼レフを受け取ってきた。
バイオノートは、正月に日記で書いた通リのいきさつで、出戻りのような感じだから、母に回そうか。

父の遺影は、業者に注文して職場で白衣のままの姿をそのまま使ってもらった。
背景に写っているのは、人体を撮影する巨大なカメラで、父はコントローラーをにぎってほほえんでいる。
よし、あのカメラをもらおう・・・というわけにはいかないし、せめてウランだけでも・・・というのも無理な話。
その代わり、趣味のカメラの方をもらったわけである。

大学に入った年、僕はEMというニコン最安値の入門カメラを、入学祝いに買ってもらった。たしか母の永年勤続顕彰と重なって、その祝い金のおこぼれだったように思う。
その後、アルバイトして自前で少しハイグレードの(といっても中古で、このころから中古道に入ってしまう)FEというカメラに買い替え、EMは父に譲ってしまった。

ニコンのレンズもいろいろ買って、ネイチャーフォトにネイチャンフォトに励んでいたが、ネイチャンフォトに「ニコン」「キヤノン」のブランドイメージは強くても、硬派の俺様にはネイチャーが呼んでおった(某Dんきがま氏の突っ込みが入りそう…)。
氷点下30度の冷凍テストまでされて合格しているカタログ写真を見て、「ネイチャーに強いヘビーデューティーカメラはペンタックスだ!」と僕は洗脳され、ニコンとレンズ一式は処分して、ネイチャンとの訣別を宣言した。以後あぁもう20年、女性とは縁がない。
そのとき父に譲ったレンズとが、あらなつかしや、EMと一緒に何本か出てきた。
ペットの行き来はよく聞くけれど、さすが写真家(?)の父だけあって、カメラがあっち行ったりこっち行ったりして、家族の間で通用する手形のようになってたなぁという感じ。ちなみに、昨年焼失した母宅の瓦礫の中から、ススだらけで取り出したオリンパスペンは、捨てられる寸前のところを僕が拾ってきた。

結局、お懐かしい20年ぶりの対面のEMは、甥ごさん(つまり僕の従兄弟だな)に持ち帰ってもらって、純粋に父の私物であったFM2というのをもらってきた。レンズは1本もない。
でもペンタックスが、カタログ通りに、冬山でも結露でぐっしょりのテント内でも故障ひとつせず、僕のベストな片腕として現役である。レンズも5本。
今さらニコン党に戻るのもどうかな・・・と思いつつ、ネイチャンフォトに・・・いやいや世界一豊富なニコンレンズのラインアップに、少し浮気心も湧いている。
 


アイアム・ニャントロ人

at 2003 06/26 00:01 編集

今日は、アフタヌーンコーヒーしなくちゃと思って、ハーバーランドのエコールマリンのイル・プリモでパスタとパニーニのセットをいただきました。
・・・なんていうと、あぁ気色わるい、女性雑誌か、偉そうな女性DJの(笑)昼下がり民放FMみたいな文章になってしまうが、まぁそんな午後であった。

少し前に、MBSラジオ「ごめんやす馬場章夫です」が、日本語で通すというおもしろい試みをやっていて、「便利商店午前午後」には笑ってしまったから、これに見習ってみようか。
午後の中東原産炒り豆飲料喫茶しなくちゃと思って、波止場の海兵隊学校のイルプリモ(イタリア語わからん)で伊多利亜風麺定食をいただいた!…あぁしんど。

片仮名は便利なようで、電脳界になると未だにわたしゃーわけわからん。
わかってない息子が、FAX送信もできないという(これは言い訳にしかならん。医療機器を40年扱ってきた看護師なんだから)母にパソコンをあてがうとなると、さてどうしたもんかと考えてしまう。
「インストール」????
「ウィンドウズ」に「ウィンドウ」????
「ダウンロード」????
「ログイン」????
うまい日本語が思い当たらない。台湾語を参考にしようか?
日本語になってても、「立ち上げる」「最大化」「最小化」なんてのは、かえって把握しにくい電脳語かもしれない。
「立ち上げて」といわれて持ち上げた人とか、「最大化しましょう」といわれて、どうパソコン本体が膨張するかとワクワクして観察していた人というのはいないんだろうか。いたら友達になりたい(笑)。

ジャーゴンの世界に酔うのは、オタク道への1丁目だ。
僕も昔、無線を始めて即「CQCQ・・・This is JF3・・・calling CQ and standing by!」なんて、得々としてアナウンスしていたものだ。でも、外国からお呼びがかかることは一度もなかった(笑)。外国を呼べば返事は返って来るから、電波は届いていたわけで、ということは下手っくそな英語が世界の素らを汚染していたわけか。
うんと人間的コンテンツがあれば、外国人から日本語で話したいとアプローチされるのだろうなぁ(反省)。
結局「こちらはJF3・・・受信します」に代えてしまったが、それでええんちゃうの?と今は思う。英会話したい人はしたい人でいいけど。
人生後半に折り返して「開き直り」の右翼中年になってからは、僕のメール署名は、欧米人風ではなく姓・名のアジア式(実はこれ学術分野の世界標準表記でもある)を通しているが、これといってメリットもデメリットも経験しない。

僕は日本文化も日本食も大好きではあるのだが、その中に、やはり個人を溶かしてしまうような力が潜んでいたり、欧米への卑屈な態度が見え隠れしたりしているのを見ると、なんだかわびしい。
さて、何人として生きればいいのか?
 



カメラナース

at 2003 06/27 23:28 編集

形見カメラを、オーバーホールに持って行った。
さすがにニコンもデジタル色が濃厚になっていたのは時代の流れか。
一見OLふう「ベストにブラウス」の制服の窓口嬢は、爪を短く切り込んだ職人指(?)で、てきぱきとカメラの動作チェックをする。官能的だ(アホか)。

サービス窓口には、たまたま「草薙君ふう」の青年が来ていて、大事そうに持ってきていたレンズを修理に出していた。
ほのぼのする。
なにかと不便でも、フィルムカメラを大事にしているのは、いいなぁ…と思う。
見積もり5700円で納期2週間。
ドックに入って、中身ピカピカになって帰って来いよ、と預けてきた。
 


老いかた上手

at 2003 06/28 23:35 編集

在宅・ホスピスケア研究会の全国大会というのが、ポートアイランドで開催されていて、飛び入りで見に行ってきた。
目玉は90歳ドクター日野原重明氏の講演である。
もう、公園前の席取りで会場は殺気立っていて、いざ講演が始まると会場は水を打ったような静けさ。
関西学院に通っていた話、栄光教会の聖歌隊に参加していた話など、地元ネタで聴衆をひきつけ、雲の上から俗界に降臨してこられた感じ。
結局2時間ずっと立ちっぱなしで、こちらが座ってウトウトしてしまうほど。完敗である。10年ほど前に、早稲田大学で開かれたバイオエシックス関連の学会に引き続いて「生ドクター」は二度目だが、まったく老いた印象がない。驚異的だ。

老いない驚異といえば、99歳のアルプススキー滑降をやってしまった三浦敬三さんの新著も、書店でオーラを発していたので即買してしまった。
スキーもすごいが、その話を帰国1ヶ月かそこらでハードカバー本に書いてしまうのもすごい。
閣僚で塩自慰…いや塩爺という愛嬌大臣がおられるが、日野原先生やら三浦仙人は、「超爺」と呼びたくなる。元気なおばーちゃんは「病まん婆」かな。

介護保険も年金もいらない超爺に病まん婆が増えれば、国は助かるはずだから、遊び呆けるけるぐらいに余暇支援を国はしてほしいものだ。
僕は余暇をもてあましているから(笑)、超爺や病まん婆と一緒に山歩きや温泉をご一緒してもいい。ドクター日野原は、「そろそろゴルフを再開しようかと思ってるので、忙しくてしかたない」と会場を笑わせてくれていたっけ。

ただ、息を呑むような大自然に息が停まったり、絶景のあまり絶命してしまったりしたらコトである(笑)。
「幸せに天国に行かせてくれて、ありがとう」と感謝されるぐらいに、世界一の高齢社会日本が成熟していけばいいのだが・・・。
 


初七日

at 2003 06/30 20:07 編集

まさか亡くなってちょうど7日目に、午睡の夢に父が出てくるとは・・・おとっつあん、あんたはホトケ?イエスの子?「ワシはワシ」ってか?(笑)。

よりによって、いつもの渋い顔で「お前、早く線香あげてこい」と小言をつぶやいてくれるから、「そやな、お参りしてくるか」という気になったものの、あれ??と首をかしげたら目が覚めた。
それにしても、懐かしい家族に次々に会える、便利な夢チャンネルだこと。

叱ってくれる大人が一人、また一人と減って行くのは寂しい。夢の中ででも、こうして目を光らせてくれている存在は、ありがたいものだ。

午睡でひと息いれて、居酒屋へ出撃。
ここで登山パートナーとの打ち合わせである。といっても、結局ただの山の雑談になりそうだ。
「山に一人で行くな。何かあったらどうする」と、これも父によく説教されたものだ。
いま信頼できる連れがいるのは合格点をもらえそうだが、梅雨の終わり頃の足慣らし登山に、雷を落としてくれるかもしれない。

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