solosolo@JUGEM

そろそろ、ゆっくり、こっそり革命!
2005年8月の日記
電車男からアナウンス

at 2005 08/31 16:39 編集

意外な出会いはあるものだ。
ふと、神戸女学院の哲学のセンセイ内田樹さんの本かと勘違いして手に取ったのが、内田幹樹『機長からアナウンス』(新潮文庫)だった。
おかげで、内田キャプテンの深くて軽妙でユーモラスで渋い飛行機トークにすっかり魅了されてしまった。いやはや、かっこいいのである。仲代達矢ばりの風貌も。
リリーズの「好きよキャプテン」を思い出すね(筋違いか?)。

その『機長からアナウンス第2便』が今月の新潮文庫で出ていて、よく宮崎哲弥がうろついてる姿に出くわす新大阪駅の書店で買って、一気に読破。
いはやは、またまた読まされてしまった。

単行本は聞いたことがない出版社から出ているようで、あいつぐJALのトラブルやJRの事故、御巣鷹山事故20周年の節目もあって、公共交通に関心が高まっている時機だから、新潮社の力で早々と文庫化したのだろう。
「1」が、ANAの機長時代の思い出話という感じのエッセイ集だったのに比べると、「2」は今年の数々の事故や、来年に迫っている神戸空港の開港問題も掘り下げて、説得力のあるコメントが書かれている。

さすがはパイロットからの視点だなぁと思うだけでなく、内田キャプテン、決してコックピットに閉じこもってはいない。
もちろん客室にも顔を出す(ギャレイがたむろ場だったりして?)。
会社の労務や組合にも首をつっこむ。
ロシア上空でのJAL vs ANAの因縁の闘い、移籍した新会社フェアリンクの経営の現場、空港近くの飲み屋などなど(笑)、しかしまぁ、いろんなところに「搭乗」してはるなぁ!!・・・と感心してしまう。

男性客室乗務員が増えない理由、
決まったルートがあるのに「よぅし、まっすぐ行こう」と、一直線で有視界飛行して行ってしまう(笑)元ゼロ戦パイロットの上司、
エンジン4つすべて停止したときの不時着のしかた、
エンジンが鳥を吸い込んでしまったあと機内に漂う焼き鳥の匂い
・・・
などなど、一見ほんまかいな?と思っても、ちゃんと説明されているから、すぐナルホドに変わる心地よさ。
いやー、たいしたもんだ。

ヒコーキものといえば、タイの整備士エラワン・ウイパーさん著の『ジャンボ旅客機99の謎―ベテラン整備士が明かす意外な事実』(二見文庫)という去年の新刊も、おもしろかった。
内田キャプテンも脱帽して労をねぎらっておられる整備士の世界から見た、ジャンボ機その他の機体の裏話集で、ハードウェア専門の至極まじめーなエッセイだった。

「ほほえみの客室乗務員」に筆を・・・というと、サバ財閥令嬢なんぞ一人で・・・やめとこう、色恋ネタに筆をすべらせることなく、実直に飛行機と向き合い、仕事と向き合うエンジニアの姿が目に浮かぶ。本当に、縁の下の力持ちサマサマな気分になる。

とはいえ、僕は新幹線で行ける国内各地はまず決して空路で行かない陸路野郎だから、ナルホドと思えど、確かめには行かない。
コンベア880というプロペラ機に乗せられそうになって、搭乗ゲートにしがみついて泣き叫びながら(笑)無駄な抵抗をしたトラウマが、40年たっても尾を引いている(紫電改に乗りたかったのだ僕は)。
今でも、トータル時間で新幹線と違わない東京大阪間を、飛行機で移動する客の気が知れない。

だから、機体そのものを好きになるのも、ある種の現実逃避になっているのかもしれない。あとは無線関係に行っちゃって電波系になるとか。
というわけで航空通信士の免許なんか取った僕が、調子に乗って操縦士になっていたとしたら、僕は乗客のことなんか考えない、「リアルに空飛ぶフライトシミュレーター」みたいなパイロットになると思う。
不愉快にも僕と一字違いの名前の野郎が、ANAジャンボ機をハイジャックして機長を殺した事件もあて、内田キャプテンも同僚の悲劇として書かれているけれど、ひとごととは思えない。

それに、コックピットのドアは運行中は絶対に開けないということになっているというのに、「蹴飛ばせば壊れて開くのだ」なんて書いていいのだろうか?
そんなところが好きよキャプテン!



ライカ判CCD

at 2005 08/30 12:57 編集

ついに、フィルムサイズのCCDを搭載したEOSデジタルが出るらしい。
もう僕は、鬼の首を取ったように快哉を叫んだね。

デジタル一眼レフが普及しはじめて、僕が懸念していたのが、CCDのサイズの問題。
技術的な理由で小さいCCDを使わざるをえなかったのはわかるが、それも間もなく解決するものとだれもが薄々わかっていたはずなのに、メーカーは、今のうちに売っとけ!規格が変われば買い換え需要でひともうけできる!とばかりに、見切り発車してしまった。
おかげで、ユーザーは「え〜と、デジタルの28mmはフィルム判でいえば45mmか」てな、ややこしい換算をしながらレンズ選びをするはめになった。

デジタル一眼の便利な点として、「フィルムカメラ用の交換レンズも使えます」といったって、たとえば標準50mmとか、望遠ズーム80〜200mmとか、体で覚えたライカ判の焦点距離の感覚は、デジタルにそのまま置き換えるには混乱してしまう。フィルム用標準ズームが、デジタルでは望遠ズームになってしまったりするから、結局、デジタル用レンズとやらを買わされることになるのだ。

フィルムの35mm×24mmと同じサイズのCCDであれば、フィルム用レンズの感覚がそのまま使えるのだが、そんなCCDが開発されて、フィルムとデジタルの規格が統一されるのを待つより、暫定的な規格のCCDデジカメをとりあえず買って、レンズをそろえてしまっとるわけだ。デジタル一眼ユーザーというのは。お気の毒に・・・。

なにより僕が許せないのは、ジャーナリズムである。
「ちょっと待てば、決定版の規格ができるよ」という当然の指摘は、即「今は買うな」ということだから、メーカーの広告で成り立っている商業メディアではタブー扱いされる。「さっさと売りさばけ、規格を変えてまた売りさばけ」といわんばかりのメーカーの提灯持ちをしてきたことにならへんか?評論家どもは。

CCDの性能は良くなるのが当たり前で、規格は人類が20世紀を通じてなじんできたライカ判というサイズがあるわけだから、不動産や株とは違って予測は簡単だ。「少し待てばこうなって行く」と、ほぼわかっていることだから、それを言わないのは罪ではないか。
だれか民事訴訟を起こして、「買いそろえてしまったデジタル一眼レフとレンズの代金、払ってくれ」とでも訴えないものか?(笑)。まぁ、真打ち登場を待てずに、次々にデビューする息の短い新人に躍らされている消費者も、軽佻浮薄でっせと思うけど。

新規格CCDのEOSデジタルは、50mmといえば肉眼に近いあの50mm、85mmといえば恋人と会話しながらポートレートの撮れる中望遠である。
こんな当たり前のことが、早く「黄金規格」として定着してほしいものだ。
中途半端なサイズのCCDがのっかったカメラは、メーカーが責任を持って下取りしてみせれば、許してあげよう(えらそうに…笑)。マイクロソフトがウィンドウズをアップグレードさせるような発想に、立てないものかねぇ・・・。

1948 年に世に出たハッセルブラッドは、フィルムサイズは変わっていないから、最新のデジタルバック(6000万画素ぐらいになるのかな?)をつけることもできる。6×6cm(性格には56mm×56mm)の規格を変えずに、CCDの方を追従させたのである。おかげで、古いハッセルとデジタルハッセルが、レンズを共用できる。

こんな発想そっちのけ、「出たとこ勝負で売っちゃえ売っちゃえ商魂」のデジタル一眼レフメーカーは、いつかユーザーにそっぽ向かれて倒産するよホンマに。
1台も製品を使ったことはないけれども、とりあえずキヤノンの英断はえらい。敬意を覚える。
ニコンよペンタックスよ、キヤノンの子会社になりなさい。


セコニック救助

at 2005 08/29 22:00 編集

日曜出勤の帰り、いつものように梅田をパトロールすると、O林カメラの中古ショーケースに、ハッセルブラッド用ゾナー150mmを見つけてしまった。相場の3割安というところか。
いかん!いかん・・・と抵抗しつつ、気がつくと出してもらって、なでまわしていたから始末が悪い。ニコチン中毒、アルコール依存、ドラッグジャンキーと同じではないか。

「あきまへんわー、欲しぃなるから」とつぶやくと、かすかに笑いながら店員氏、「欲しぃなって下さいな」と、やんわりプレッシャーをかけてくる。にくいなぁ、この真綿のような勧誘。

さすがに、一見で10万円クラスのレンズ即買いというのはふみとどまったけれど、少し横にセコニックのマルチ露出計がさりげなくおいてある。
ハッセルを買ったなら、次は露出計でございましょ?だんな!!
といわんばかりの誘導ディスプレイではないか。

こっちは安いから、たぶん近いうちに「救出」しに行くことになりそうだ。
「買って、救い出して上げる」という感覚も、フェティシズムにアニミズムが溶け込んだような、おマニヤさま特有の病状といえるかもしれない。
ま、いいか。
露出計というのも渋くて、アマチュアらしくない。
三脚じーさまたちに、張り合えるかな?(ライバル心燃やしてどうする)


聖地ハンズ

at 2005 08/28 09:36 編集

同じ町内だというのに気づかんうちにハンズメッセが始まっていたので、のぞいてきた。
東急ハンズというと、僕の勝手な想像で、「下宿学生の部屋づくり」というイメージがつきまとうので、なぜ毎年のバーゲンが夏休みの終わりと年末にあるのか、いまだにピンとこない。
一般向けの売り出し方とすれば、新年度スタート直前とか、夏休み前あたりにやると、気合いが入っていいと思うのだが、僕にとってはハンズメッセがちょうど「登山シーズン始まり」か「初滑り」を告げる声になっていて、ありがたい。

結局、たいして買うものはなかった。
かつては、ふだん定価販売のハンズがアウトレットをやるだけでお祭り気分にもなっていたのが、いまは百均が「毎日、ハンズメッセ」状態なので、とりたてて浮き足立つ気にならないのだ。
ハンズ愛好家としては、ひとごとながら心配になってくるぞ。一体、ハンズは何を売り物にするのか。安さか?オリジナルグッズか?逸品か?
いや、どれでもない。ただ、一カ所にぎゅっと集まっているから便利、というのが存在意義だろうか。

一カ所にギュッといえば、財布のワゴンセールには、ふだんハンズで見かけない種族のオババが殺気だって群がっているのは、これいかに?
ハンズだけではない。なぜか財布売り場は、40歳から80歳までの女性をヒートアップさせる不思議なパワースポットになっているようだ。そりゃー男だって、クルマやナイフやカメラなど萌えるものはあるが、ワゴンに殺到してもみあいになるような「燃え方」はしないよ。
うーん、ミステリー・スポットでもあるねこりゃ。

なにか、ゲンかつぎでもあるのだろうか。
あなたの稼ぎは私のもの、私のヘソクリは私のもの・・・というヘソクリ原理+防衛本能が透けて見えるような、でももっと単純なような・・・でもひょっとしてうんと深遠な何かがありそうでこわい。
 


朝まで夢テレビ

at 2005 08/27 15:15 編集

久しぶりに、「朝まで生テレビ」を見通した。
党首が出ていたのは社民党だけだったから、それだけで「ヒマなんだねー」と思われたのではないだろうか。そもそも舌鋒バトル大乱戦のこの番組で、「ハイ!」と手を挙げて発言しようとする行儀のいい福島瑞穂さんは、一人だけ生徒会をやっている(笑)ようにも見えた。
いや、悪くはないんだけどね・・・

最初から最後まで「小泉政治は勝ち組政治」ばかり繰り返していて、なんだかお題目を唱える宗教政党みたいだったぞ。資本家まるごと悪者!という予断と偏見と固定観念は、この政党がよりかかっている創世記みたいなものか?
そりゃーわかったから、わかったから・・・となだめようと思ったが、社民党も末期状態だから、好きなことを言いつづけて「思い出の政党」になって行くのも、幕の引き方かもしれない。

たぶん、視聴者は「社民党は、勝ち組の出ない世の中にしようとしている」と解釈しただろう。俺も私もいつかは勝ち組・・・と夢見ている庶民にとっては、単純明快なポピュリズム政治こそわかりやすい投票対象であるし、金持ちにガッチリ増税しようとしている社民党は、夢をつぶすけしからん政党なのである。

けしからん政党が消えかかっている一方で、あてにならない与党は国民年金問題にお手上げ状態なのも、よくわかった。
出生率予測ははずれたし、国の総人口の推計も、予想を前倒ししてついに減少し始めた。どうすんの?
NEETやフリーター、非正規雇用労働者の実態も、議員センセイ、役人とも、どうしてもわからない面はあると思う(当落すれすれラインの議員なら、雇用不安はわかるかな?)。

それでも唯々諾々と年金とローンを払い続ける若手世代というのも、ほとんど神頼みの気持ちで政府に献金しているのではないだろうか。日本人は無宗教どころか、合理的な根拠もなく、もやーーーっと信じ込んでしまう「人のよさ」に満ち満ちているように思う。外資系の保険会社や証券会社からすると、「カモ1億匹に黄金の島」に見えているかもしれない。

社会学者の山岸俊男さんは、『安心社会と信頼社会』(中公新書)で、気分的に安心はしたいが、信頼できるシステムをつくろうという発想に乏しい日本人を描き出している。

南の島で、戸締まりなんかしなくても何も起こらない。警察官も弁護士もカウンセラーもいらない。もちろん、介護保険も必要ないし、村人おかかえの医者が一人だけいる。・・・という、日本人のムラ生活の原型みたいなコミュニティだ。
波風立てずに平凡に暮らしていたら、なんとなくだれかが助けてくれながら、平凡に家族を持って、お墓で安心して眠れる。
そんな社会で暮らせたら、どんなに幸せだろうと思う。

その延長で、ごく自然な発想かもしれないが、「一生懸命に努力すれば報われる」と信じる気持ちが線香花火のように明滅している。
ところが現実には、正直者がバカを見ることは多い。あてにしていた人があてにならないこともある。「いざというときのため」を考えすぎて、保険漬けになっていたりする。

では、今さら東京や大阪を「南の島」「江戸の長屋」に戻せるか?
否!
だったら、努力が報われないシステム、いんちきを許してしまうシステムを修正しなくてはいけないのに、そうした合理的な思考より「安心したい気持ち」が勝ってしまう。

信教の自由が保障されているから、何教に帰依して魂の平安を得ようと、盲目的に政府へ献金しようと、規制緩和で花開く(であろう)自分の起業能力を信じようと、神風をあてにしようと、どれも自由ではある。
それならば、夢が壊れたり、夢見ている真っ最中に目覚めたりすると悲惨だから、簡単には覚めない強力な夢を見させてほしいものだ。アメリカンドリームの好きな小泉・竹中政権は。


萌える居酒屋

at 2005 08/26 09:07 編集

こだわり意識過剰なOLを洗脳して、中古レンジファインダーカメラを買わせてしまった僕は、古物商組合から表彰されてもよさそうなほど、もう何個さばいたことやら・・・。

今回こやつにあてがった大人のおもちゃは、ヤシカエレクトロ35GX。コンタックスから手を引いた京セラが、はるか昔に買収したヤシカである。故障だ修理となって京セラに持ち込んでも、お手上げされそうなビンテージものである。
こんな中古カメラにも半年間の保証をつけてくれる店は、それだけで良心的だ。おそらく委託販売でさばきたいところだろうに。

店の情報だけメールして、「ついてきて」というのを冷たく突き放して、一人で買わせてきた。まるで「初めてのおつかい」みたいなものか?
このGXの銀ボディは僕も持っていて、とろりとしたシャープな写りは僕が保証済み。無責任に「いいらしい」機種を薦めたりはしないのだ。
あいにくブラックペイントモデルしかなかったらしいが、店員にじっくりと使い方を伝授してもらったそうだ。
そうかそうか、その方がええじゃろう。

というような顛末を、居酒屋で拝聴して、ひとときカメラ談義。
こういう飲み屋トークも、いいものだ。
ただ、なぜかカップル客ばかり並んで「相互観察光線」が充満する店だったのが残念。

これが、もし焼き魚の煙で蛍光灯が燻されているような大衆酒場だと、見知らぬおとっつぁんが「オッ、そそそそのカメラ、ぅわしが紅顔の美少年だったころよぅ、買ってもらったやつだ懐かしいねー!!ウィッ」と、割り込んできてくれそうなものだ。
(おいおいカメラに唾とばさんでくれよなー)とハラハラしながら、「ヤシカvsオリンパスvsコニカ」トークが広がったりすると、それはそれでおもしろいものだが、おじさまキラーのサバト財閥令嬢のように世界をつないではくれなかったな、昨夜のジェームス山の令嬢は。

アルベルト君と、飲み屋のテーブルを埋め尽くす年末カメラトーク計画が、動員台数約20台というところか?(笑)
わざわざ東京から財産ひとかかえ持って帰省するほど酔狂じゃないとは思うが、クラシック・カメラというのは、けっこう絵になる「居酒屋の華」だと思う。

僕が経験した「濃いテーブル」としては、真空管やチムニー(放熱器みたいなもんか)や携帯無線機までゴロゴロ並ぶ異様な世界もあった。これは店員さんも困ったことだろう。下手に当たると爆発しかねないし(笑)。
もっとも、僕も「これアメリカ陸軍納入の耐火電鍵(モールス通信を打鍵する器具)ですぜ、兵隊は燃えても電鍵は大丈夫!!」と、本末転倒な軍用品を持ち込んで参戦していたのであったが。公安がピリピリしている今だと、物騒な客として通報されかねない。

これが、クルマや飛行機のマニアだと、なかなか現物を眺めながら・・・というのも難しいけれど、カメラトーク、三脚トーク、BCLラジオトークなら簡単だ。
そういえば最近ちらほら増えているドッグカフェというのも、要は犬マニアが犬を持ち寄って犬を肴に(変なの)お茶する店だから、「真空管炉端焼き」と同じ発想ではないかと思う。
Hanakoに「クラカメ・カフェ」は載りそうな予感もするが、「三脚カフェ」「Nゲージ・カフェ」までは、まだ無理かな。
ちゃっかりと、アルベルト夫妻が載ってたりして(笑)。



ウォー・ビズ

at 2005 08/25 13:24 編集

この台風が、一気に秋風を運び入れてくれるのだろうか。
暑いのも彼岸までだから、せいぜいあと1ヵ月の夏。
去年ほど、水害あり猛暑ありの過酷な夏ではなかったような気もするのは、平穏でよかったということか?

つでに、クールビズもまずます成功・・・というわけで、早くも冬は「ウォーム・ビズで行こう」キャンペーンが始まったようだ。気が早いねぇ。
背広・ネクタイが売れなくて商売あがったりの業界は、さぞかし気合いを入れて重厚で暖かい服を売りまくることだろう。

たしかに、ちゃんとした服を着ていたら、まるで温室のように店内を暖めまくる必要はないと思うから、「部屋は暑すぎず・服で暖かく」もいいと思う。むしろそれは当たり前のことなのに、シャツ1枚の店員に合わせて暖房を設定してある店が多いから、上着を脱いで持つわずらわしさを客は強いられてきたわけだ。
ええい、みんな服をちゃんと着ろ!
だての薄着をすrから、暖房費かかるんじゃい。着ぶくれなさい!

となると、乙女薄着推進委員会としては困るのがホンネ。
せいぜい夏のうちに冷房でキンキンに冷やして、乙女の「耐寒性能」を上げておけば、冬にババシャツが貼りつくこともないか?・・・と勝手な計略をめぐらせている委員長の私は、敵視されても文句はいえない。

ウォームビズはまだ先だから結果はなんともいえないものの、クールビズはどう総括されるのか?
二酸化炭素排出量はどうだったのか・・・。
電力需要はどうなったのか・・・。
専門的なことはわからないから、素人感覚丸出しでふりかえると、「あぁ、しまりのないおとっつぁんが目につくクールビズよのぅ」という感じ。

片岡義男さんに『夏の姉を撮る』という小説があったと思うが、夏の姉といえば詩情が漂うし、夏の妹となると、松崎しげるのヒット曲「黄色い麦わら帽子」が浮かんでくる。ま、どっちも男の空想なんだろうけど。
「夏のおじさん」は、とたんにリアリティの世界になる。「明日は我が身」でもあるし。
正装すると暑苦しく、脱ぐと汗くさく、最初から着ないとだらしなく、結局どうやっても汚れ役イメージがつきまとうおとっつぁんは、浮かばれない。
あんちゃんがさりげなく着て外出している同じTシャツを、おとっつぁんが着たとたん「下着」に見えてくる謎は、何ゆえか?

Tシャツにしろ、ウォームビズで推奨されているタートルネックにしろ、簡単なものほど難しい。「襟」は鬼門なのだ。
Tシャツはまず二重あごと合わないし、あごを突き出した貧相な姿勢もバツ。髪形も、絶対に似合わないスタイルがある。
ほんとTシャツはシンプルだからこそ、難しい。
だから、僕はTシャツを普段着にしない。

でも、「オヤジ体型でTシャツを着て出て、おまけにテレビに出たりしてもいいのだ」と世間のおとっつぁんを勇気づけているのが、ホリエモン。
これから、どんなウォームビズ・スタイルを見せてくれるのだろうか(夏も冬もTシャツ・・・のイメージしかないのだが)。
国会に登院すれば、Tシャツに議員バッヂをつけるのだろうか?


今月のMVP新刊

at 2005 08/24 15:10 編集

PHP新書から出た櫻井寛『世界一周!大陸横断鉄道の旅』を、一気読み。
さすがカメラマンだけあって、章ごとの扉の写真さえ、モノクロながら旅情満点のみごとなショットばかり。口絵のカラーグラビアも、列車そのものを正攻法で写した、爽快ショットが並んでいる。
新書サイズであるのが惜しい。
でも、そう思うのも新書サイズの効果なのかもしれない。

鉄ちゃんにも写真派、模型派、時刻表派、車両派、路線派(?)、駅弁派・・・と、いろいろな専攻分野があって、身近なところではアルベルト君のような映像作家派もいる。
櫻井氏は車両にも興味津々なのがわかるが、ともかく旅の道連れとよくおしゃべりしているのに感心する。
人の名前はフルネームできちんと書きとめているし、どこに住んでいて職業が何で、家族構成がどうなっていて、連れがいたらどんな間柄なのか、実によく取材している。英語、中国語、ロシア語を使いこなしているのがよくわかる。すごい。
マルチリンガルだから世界を列車旅行できる…のではなく、世界を列車旅行したいからマルチリンガルになった、という感じ。まさに「好きこそものの上手なれ」である。見習いたいものだ。

一応この本のテーマが「大陸横断鉄道で世界一周」ということで、縦方向に「大陸縦断」する列車は横に置かれているから、僕が唯一乗ったCoast Starlight号が出ていないのは、少し寂しい。
・・・というような反響が、きっと殺到している(それが鉄ちゃんの性というものである)だろうから、櫻井さん、2周目を!という運びになるだろう(笑)。

そして、「だんだんゲージが狭くなる乗り継ぎで世界一周を」とか、「客室乗務員の制服をグラビア特集して」「運転席のコンソールの写真を!!」とか、マニアックな要望が届きはじめる。それで出版物が売れるか、世間が関心を持つかなんてこれっぽっちも考えない、「僕のこだわり」が煮詰まっている世界・・・それが鉄の道なのだ。
またそれに応えてしまおうとするのが、律儀なプロの性というやつだから、過労死しないでネと祈るしかない。


ジッツォ・エクスプロラー

at 2005 08/24 01:08 編集

三脚を二十何年かぶりに新調した。
なにしろ壊れないものだから、一生モノといえそうな道具で、耐用年数は「飽きがくるまで」という感じ。
これでは、三脚メーカーは商売あがったりではないか?と心配してしまうほどだ。

今はやりのカーボン三脚をとやらに色目を使ってしまうが、どうも安っぽい。まるで備長炭みたいな重量感(軽量感)で、おまけに高い。
結局、昔ながらのアルミ合金製に落ち着いた。

三脚業界には、イタリア製だ英国製だ国産だ、カーボンだアルミだと入り乱れているわりに、実際これほど、「長く使わないとわからない道具」もない。
結局あれこれ考えるのが面倒くさくて、こんなときはブランド一発指名で買ってしまうのが潔いというものだ。
となると、「フランス陸軍採用機関銃の台座メーカー」に、だれもがなびいて行くことになっている。三脚業界では。

本当は、ツイスターゲームのような複雑な立ち方のできるベンボー製を前々から物色していたのだが、ジッツォ製で何機種か「変てこアングル」可能なタイプがあったので、一番安いやつを選んだ。
猫も杓子もジジババもカーボンカーボンカーボンの世の中だから、売れにくいアルミ合金製は値引き率も高くて、ポイント還元率もいい。

専用工具が何個かついていて、一通りカチャカチャと操作してみて、なんとなく「機関銃の触感」を身につけた。なにやら血が騒ぐ。
観光イベントあるところ群れをなして出現するカメラじいさまの武装気分(笑)が、なんとなくわかる。
老体に鞭打って、オーバースペックな三脚やら大口径レンズやら持ってきたら、是が非でも何か獲物を仕留めて帰らなくては空しい。
・・・という気合いをくすぐる立役者でもあり、おとっつぁんの分身のようなものかもしれない。こんなしっかりした立ち方ができれば・・・と、「こうありたいワシの足腰」が投影されているような直立不動の三脚が、イベント会場には林立していたりする。

そんな場所で、うっとりとハッセルブラッドをなでまわしているような財閥令嬢がジッツォを立ててみたら、おそらく5分以内に「回春ナンパ」されるだろう。できれば、本物の財閥の主が吸い寄せられてくれるとありがたい。
よーし、三脚と令嬢に糸をつけて、いらなくなったライカや持て余し気味の交換レンズがひっかかってくるかどうか、鵜飼い作戦を立ててみるか。
不純な用途だが。



ママサマー

at 2005 08/22 07:46 編集

珍しく夕立ではない、まとまった雨が降ったりやんだり。
雨宿りをかねて入った喫茶店は、日曜日の夜中ということもあって、開店休業状態だった。

道路のしたたり加減をぼーっと眺めながら、雨足がおさまったところで店を出る。
自宅までさして距離もないから、ダッシュして帰ってもよかったのだけれど、雨宿りをいいわけにでもしないと、木の床がギシギシ揺れるこの愛すべき喫茶店に、御無沙汰ばかりになってしまう。

四国のダムに、雨水はたまったのだろうか。
水不足で苦労している街があるかと思うと、水の事故であっけなく命を落とす人が立て続けに報じられていて、やるせない週末だった。
渇水が慢性化している立場からすると、いっそ溺れるほどの水を浴びたいものだろう、中東やアフリカの砂漠の民は(ちがうか?)。

天気予報で気温だけ聞くと、あいかわらずの熱帯夜に猛暑だが、雨が降るだけで、夜風がとても涼しい。気化熱効果というのか・・・。この程度の雨が週一ぐらいのペースで降ってくれると、申し分ないのに。

敏感な秋の虫が、もうにぎやかに鳴き競う晩夏。
土曜日に久しぶりに会った同僚と夏バテ対策を披露しあったら、「やっぱ鍋よ、鍋」と、気合が入っていた。
それもいいかもしれない。ギトギトと汗を流して。

でも、今年はまだバーベキューをしてなかった。えらいこっちゃ。
宿題が残った気分だ。いいトシして、情けない。
「この夏も、出会いがなかったなぁ」という反省は、もう学生時代に放棄してしまったし、やがて「夏こそ、やせる」が目標になって、これも毎年目標倒れ。
だから、夏の目標を立てるのはやめた方が賢明だ。

小中学生の子供を学校であずかってくれない夏は家事が増えて増えて・・・とぼやいている母親たちは、まぁそうは言っても、年中行事のような仕事があるだけ幸せではないだろうか。「いかに安く・安全に子供を外に出しておくか」を探究するのも、良妻賢母の立派な夏の目標になるだろう。
どうしても子守りが苦痛な黒木瞳さん(ふう)がいたら、ワタクシが預かってあげてもいいが・・・金がかかりそうでこわい(笑)。

国が全国の子供を夏休みの間どこかの島に預かってくれたら、夫婦水入らずになって、出生率は上がるのではないだろうか。
いや、もしかすると、猛反対の声が上がるかもしれない。かなしいかな。
それなら、「父と子が向き合う月間」と称して、奥様たちを家から離して孤島に集める。
で、「いいパパ」グランプリを開催して、1位から好きな奥さんを選べるというのはどうだろう。または、いいパパにはいい奥さんが大勢くっつく形式にしてもいい。
これも、出生率を上げる名案ではないかと思うが、こんな政策案を政見放談で叫ぶと、また当選できそうにない。


あと10日

at 2005 08/21 14:36 編集

18切符の余りをちょうど使い切れる尾道ラーメン+鞆ノ浦シーフードづくし+広島焼きプランを練ったところへ、仲間うちのマスコット犬が「僕もまぜてくれーっ」と加勢してきた。

大歓迎!と伝えたものの、18切符をあらためて買い足すとなると、4枚余る。
ばら売りしているチケット屋があればいいのだが、5枚セット売りで「残れば買い取り」というところが多い。
さて、どうするか。

買う前に「消化するあて」を考えて買わなくてはいけないし、買ったあとはノルマを背負い込んだような気になるから、18切符は厄介な罠という感じもする。

鉄道少年なみに頭を絞れない石頭はお呼びでないという意味で「18切符」なのか?
鉄分の濃い旅は、けっこう綿密な計画と遂行が必要になるから、うかつに車内で居眠りもできない。
やっぱり、「自走」が旅の醍醐味なのだろうか。

きのう大阪駅改札口前に、ツーリング仕様の自転車軍団がいて、ふと見るとずいぶん若い。福原愛みたいな少女もいて、ヘルメットから足回りまで、びしっと決めている。
いいものだ。
高校自転車部員だろうか。「道立高校」だと感動するけど。僕は思わず道産子がんばれ!!駒大苫小牧でかした!!と、「調子のいい関西のおっちゃん」と化するだろう。

チーママみたいな化粧をして彼氏とのぞみでTDLに行く少女とか、
けだるい顔で右側の助手席でくつろでいる○△女子学院3年生とか、
誤ったコ娘があふれる季節だからこそ、サイクリストはまぶしく見える。

ついでに、麦わら帽子とスケッチブックと文庫本を持った旅少女というのも、定番の「理想的旅少女」だろう。

こういう少年少女のためにこそ、18切符を無料でばらまけば、小泉内閣大賛成に回るぞ私は。切符に顔写真を刷り込んで換金できないようにすれば、いやでも旅に出るしかない(そこまでするかー)。

金をかけないとストレス発散できないような高コストな大人にならないよう、早期予防接種しておくのだ、貧乏旅行で。

小賢しい高校生だと、河合塾の夏期講習なんてのに行きたいのだろうが、蝉が鳴き入道雲が浮かび空が底抜けに青い時季に、キンキンに冷房したビルの中で受験勉強というのも、そりゃ拷問か?マゾヒズムか?みたいな世界ではないか。

もっとも、遊びほうけていたら翌年は旅どころではなくなるわけで、どこかで1年、通過儀礼のように囚われの夏休みを過ごすのは、しかたないことかもしれない。

しかたない・・・か?
塾や予備校の夏期講習というのは、夏の臨時収入を得るのに何度かかかわったことがあるけれども、あまりにも良心がとがめるので(笑)、ずいぶん前に僕は足を洗ってしまった。

こっちもあっちも、ごく素朴なホンネは共通認識としてあるわけで、「今こそ夏休みにしかできないことをした方がいいんじゃないか?」と思いつつ、だったら、さー海へ行こう!!と走りだすのは青春ドラマの世界でしかない。

いや、そこまでは・・・そのあとが・・・と自己規制してしまうこの奴隷根性というのは、政治の産物か?教育の成果か?財界の思惑か?

自分探しやら、スピリチュアリティやら、アウェアネスやら、ややこしいものを求めて海外に行く金持ちが多いのを見ると、豊かな日本の断面を見せられる気がして、決して不景気だとは思えないが、不健康だし不経済だと思う。

こんな時代で癒されるには、金がかかる。ビアガーデンさえあればおじさんが鬱病にならなかった時代は過去の話。

かといって、新しい私を発見するために、ニューヨークへ!!
というのも、ご苦労さんやなぁと思う。北穂高岳の方が、自分の弱さ小ささ無力さをストレートに教えてくれる気がするぞい。
してみると、金持ちだがサイクリストのアルベルトは、貴族みたいなやっちゃな・・・


パラパラシュート!

at 2005 08/20 13:06 編集

そういえばラーメンが好きそうなホリエモンが選挙で乱入して、尾道がかき乱されている様子。落下傘候補が落ちて来た選挙区にとっては、災難のような波乱選挙だ。
でも、尾道市民なら静香ちゃんに投票するのが当たり前じゃろー!?という保守の重圧から逃れたい住民にとっては、あんなとっちゃん坊やでも、選択肢にはなるかもしれない。

どうせなら、大阪あたりから出てくれると、もともとお祭り騒ぎが好きな土地柄だから、もっともっと盛り上がると思うのだが、いくら破れかぶれの自眠党でも、ホリエモンを立てて騒動になった大阪を鎮圧する自信がないのだろうか。
「放送とメディアの融合」を唱えた次は「政治とカーニバルの融合」で行けよなーホリエモン!!
と、対岸の火事を見物する気分でいよう、京都人とともに。

落下傘作戦で、案外うまく当選したのは田中康夫知事。
この例を「成功のビジネスモデル」だなんて研究したりして、勝手連やらブログやらを活用した戦術を練っているのだろう。「うーん、ブログをペログリエモン日記にしてみようか」とか(笑)。

今までの選挙戦術を強制されたくないよね、おれ天才だから・・・という気持ちも、「非公認」の裏にあったのかもしれない。
自眠党としても、公認してからむちゃくちゃな「ビジョン」とやらを語られたら手に負えないから、品質保証はできないのが幹部のホンネだろう。

でも、惧れられるような候補者が出てくるのは、政治に風を吹き込むことになるから、悪いことではない。
この世に何のしがらみもなさそうな新人類が、その象徴になるのも、世相かねぇ・・・という程度の感慨しかもよおさない。お気楽な独り身としては。
ローンと専業主婦を背負って鬱病寸前のサラリーマンにとっては、税制や年金の改革こそ死活問題だから、「郵政は二の次でいいから、景気と福祉をどうするつもり?」と、お騒がせホリエモンに問いただしたいところだろう。

ただのIT成り金でいる限り、生活感のある議論が成り立たないから、これを機会に、ホリエモン流の社会保障センスを、ぜひうかがいたいものだ。
案外、涼しく言い放ちよるかもしれん。「猫も杓子も進学しなくていい」とか、「日本国政府の年金よりシティバンクの個人年金がお得に決まってるじゃないですか」とか、「公務員の終身雇用おかしいですよね」とか。

先生にほめられようと考えて質問する子供の質問より、大人がハラハラすることを無邪気に尋ねる子供の方がおもしろいように、しがらみのない人こそ、真理に届くカギを握っているのではないだろうか。
いっそ、参政権も12歳ぐらいから与えたらいかがかと思うのだが。


30.5mm

at 2005 08/19 08:28 編集

家から一番近いカメラ屋で買ったコンタックスの専用フィルターが、中古で出ていた。
口径わずか30.5mmのおもちゃみたいなパーツだが、この口径を使うのは、コンタックスのTVSシリーズか、ローライ35シリーズぐらいで、数が出ないせいか単価が高い。
数日前に、わざわざ猛暑の大阪まで探しに行って1890円もしていたので保留にして帰ってきたのが幸いした。神戸では1000円で出ていた。

「本体」を買うとき、独特な空気をまとったカゲロウのような店員が、まことしやかに「アクセサリーが全国的にどんどん在庫切れになってます」とおどかしてくれたわりに、筆頭オプションがあっけなく見つかったわけだ。

ちょと店員さん〜と、からんでやろうと思ったものの、カゲロウ氏がいない。
そのかわり、「あのコンタックス純正フィルターちょうだい!!」と僕が指さすウィンドーを、「ハイハイやっぱりお目が留まりましたかおマニヤさま」といわんばかりに、いかにもニコニコしながら開けてくれた店員も、「UV、プロテクター、CC・・・一通りそろってますよ」といいつつ、買え買え光線を放射していた。言ってくれるやないの。わたしゃCCフィルターなんか使わないくせに、一通り買いそろえてしまいそうで怖いがな。

掘り出し価格で買えたからいいとしても、こうして店の術中にはまって行くのが、哀しいマニヤの性というものかもしれない。
糸の切れた凧のような廃止ブランドの純正オプションを、必死に探しているユーザーが全国を捜索する一方、webサイトなんか持ってない店にこそ、お宝が眠っていたりする。
やはり足と汗で探してこその醍醐味なのだ、中古道は。
わざわざ世田谷から、神戸の魔窟へ6×6を買いに来たアルベルト君の足元には及ばないが・・・。


政党サンバ

at 2005 08/18 20:38 編集

衆院選が、おまつり騒ぎになりつつある。
「国民新党・亀」に「新党ムネオ大地」・・・「新党」に長続きした例はないから、そのうち懐柔されて2大政党のどっちかに吸収されて行くんだろうけど、新党ムネオ大地なんかは、野外ライブ連発作戦で若い有権者のハートをがっちりつかみそうな気がする。それはそれで、期待が萌えてくる。
もっと地方色の濃い政党が出てもいいのに。沖縄政党「いいさー」とか。

あちこちでかつぎ出されている刺客には、笑える顔ぶれも飛び出してくるようで・・・あの上目使いのIT社長を、静香ちゃんの選挙区に立えるって、まるで「カプセル怪獣ホリエモン」やがな。
あれ?東ちづるはどうなるの?
事務所は、「政治にかかわるようなことなどない!!」と否定しているようだが。

見境ない刺客作戦は、とにかく知名度抜群のタレントをかつぎあげて踊らせて、松健サンバ状態。
こうなると、どんな隠し球が出てくるか、楽しみではある。まさに、政治=まつりごと。落ち目の社民党は、ふーた君でも公認しないと票が入らないぞ。比例名簿で土井たか子の上に載ってたりして(笑)。

しかしマドンナ議員だマドンナ大臣だとチヤヒヤされていたころより、いま闘っている野田聖子は、いい。悩ましいほど、いい。同い年でも、ふてぶてしい辻本清美とは好対照だ。

このへんのお姉がたが連合して、「まだ若い女性党」でも立ち上げれば、案外100議席ぐらい取れるのではないかとも思う。
負け犬ブームの火をつけた酒井順子に幹事長をしてもらって、よけいなことも言う広報担当には遥洋子、まじめな政策立案は大平正代が適役だ。

ひと昔前のただのマドンナ政治家ブームではなく、ビシリと言うときゃ言う、締めるところは締める才媛軍団の政党には、萌えきらない野郎サポーターが群がるはずだ。
かくいう僕も、その中の一匹になると思う。
「降雪秘書」に立候補しようか・・・?


会員限定

at 2005 08/17 11:56 編集

NHKが、「うちの歌番組の公開放送、受信料を払ってない客は来ないでね」と言い始めた。
まず看板番組の歌謡ステージから「会員制」にするらしが、なんだかセコいねぇ・・・。
テレビCMが嫌いで、自動CMカットで民放を見ている僕のようなやつに「CM見てくれてないならスタジオ見物に来るな」という民放があれば、笑いものになるだけだろう。

セコいことをすれば、とばっちりは報道に及ぶかもしれないぞ。
たれこみ情報は、まず民放へ行く。
事件や事故の当事者が、「俺は歌謡ステージから締め出されたから、NHKにだけは取材させないよ」と言い出す。
とか・・・。
セコい態度は、見えないところで、じわじわと自分の首を締めて行くのではないだろうか。

受信料を払っているのに、ホールの入場抽選にはずれた視聴者さまたちからクレームが届いたせいらしいが、こいつらの発想も、貧相だねぇ。
ワシがはずれたのは受信料を払わん非国民のせいだ!てか?

NHKだけではない「員外利用者」の問題、広げていえば公共サービスのフリーライダーの問題は、無視できないのはわかる。
だったら、電車の改札や検札のようなシステムを、放送視聴に導入すればいい(地上波デジタル放送はその布石だろうが)。

「災害情報は、受信料を払っている方だけにお届けします」
というわけにはいかない。これは税金を使ってでも広報すべき情報だから。
だから、国会中継、災害情報、交通情報なんかは国営放送化して(バイリンガルでやればなおよろしい)、それ以外の存在意義を、NHKは追究してみてほしい。
国の責任で提供すべき情報を、国営でもない民営でもない巨大な法人が受信料と引き換えに提供するというのは、どうにもおかしい。

国民生活の基本的な安全にかかわる情報と、受信料を払ってまで視聴したくない「豪華なオマケ」番組がワンセットになっていて、アラカルトで選べないのが不満ではないかな、不払い問題の根底にある視聴者心理というのは。
灰色経理はどこの局でもどんな会社でもやっているから、襟を正せば受信料を喜んで払いましょう!!となるものでもないと思う。

うんと払ってもいい番組と、「こんな番組の制作費は負担させられたくない」番組を、清濁あわせ飲まされているNHK方式は、これだけハイテク化が進んでいるのに、さっぱり改善されない。
いっそ郵政民営化とワンセットにして、NHK民営化も国会で審議してみてはどうであるか!?なんならワシが法案提出してやろうか?(立候補する気になっている)

郵便と少額の貯金だけは公共サービスとして残して、宅配や保険は民営化――廃止ではなく市場競争――すればいい、というのが僕の郵政マニフェストだが(ますます立候補する気になっている)、NHKも縮小すべき時期に来ているような気がする。
あれもやる、これもやる、地上波デジタルだハイビジョンだ、と肥大して巨額の設備投資費用を受信料に転嫁するのは、公共放送がとるべき手口だろうか。


8・15

at 2005 08/16 11:03 編集

まさか、お盆を選んで無条件降伏したわけではなかったのだろうが、あの日からちょうど60年。終戦記念日も還暦だったわけか。
戦争の記憶が歴史上の話になり、「戦後」さえ遠くなりにけり、・・・と、時が悲劇を風化させる力は、非情なまでに強い。

という僕は戦争の記憶などない世代だし、学徒動員や勤労動員されていてもおかしくない世代だった父でさえ、「北海道には戦争なかったでござる」とケロリとしていた。父より若い母は、米軍パイロットが笑いながら撃ちまくる機銃掃射で同級生をパタパタと失ったらしいのに。

もし同じ経験をしていても、「もうこりごり」と思うか、「いつか仕返ししてやる」と思うかは、人によりけり。
いま本気で再軍備したがっている愛国者は、「微妙に戦争の記憶がある世代」に多いような気もする。本当の兵役経験者は、しみじみ戦争の残虐さを述懐して、殺し合いを否定する。

尊敬する親や兄の出征を見送った記憶や、自分もやがて兵士になる覚悟をしていて、終戦で不意にハシゴをはずされたような不燃感が、都知事や西村眞悟の脳裏にあるとしても、不思議ではない。ただ単純に「操縦桿を握りたかった」「魚雷を撃ちたかった」「銃剣ほしい」という初老のマニア(マニア歴は60年!)も、相当数いると僕は思う。

そうですか。
ではぜひ、戦いたかった方々には、戦ってもらおう。
気持ちのたるみや怠け癖を克服するには、年金を返上するのが一番。現役で働いてもらいましょう、お国のために。身を挺して。

老年海外協力隊を創設して、「従軍慰安婦などいなかった」「太平洋戦争の原因はザビエルとペリー!!」「反日感情にしがみつくタカリ根性けしからん!!」と伝道して回る仕事はどうだろうか(あぁ、2つだけ僕も小声で叫んでしまいそうなメッセージだ)。
出撃して、生きて帰って来たのが1割・・・となれば、特攻気分も味わえるだろうて。

「実体験できなかったが、すぐそばで見た戦士への憧憬」のような感覚は、やがて定年を迎える団塊の世代に焚きつけると、燃え上がるかもしれない。
日本赤軍シニアとか、赤い旅団ちゃんちゃんこ部隊とか、左翼風味が団塊の世代をくすぐるのではないだろうか。

いや、実際に「昔とったきねづか、火炎瓶作りはまかせろ」というオヤジもいたりすると、案外パラサイト娘やNEET息子が「すっげー!」と見直したりして家庭円満(笑)。
パラサイトに弾みがついても困るがな。


サイキックミーティング20000000005

at 2005 08/15 12:37 編集

あぁなんと邪悪なことに、社長令嬢と、牧師の卵とともに、サイキックミーティングへ。
押尾学をコケにして、キムタクを笑い飛ばし、ディズニー魔界ランドにしつこく疑惑の目を向け、トンデモ系インディーズバンド野郎をさらしものにして、スカッとさわやか2時間のカタルシス。

サイキックを知らずに初めてこの濃いイベントに誘い込まれてしまった牧師の卵クンは、教会と墓地の調査研究とかで、翌朝(つまり今朝)フランスへ旅立って行ったが、悪夢にうなされないだろうか。
そそのかしたワタクシも罪だが、チケットをとってくれた財閥令嬢sabato、おぬしもワルよのぅ・・・。表の顔はあくまでも清く正しく勤労に励む箱入り娘であるから、「日曜真夜中の本放送は聞けないの私」としおらしいが。
といいつつ、「このイベント、京都でもやってるんすかぁ?」と邪悪な好奇心を口にしていたので、この箱入り娘の孵化→脱皮→飛翔→炸裂が楽しみではある。フッフッフッフッ

純粋まっすぐ教科書人間は困りものだが、しかし僕のとなりに一人ですわっていた年齢不詳の「ピーターちょい似」は無気味だった。女装はしていたが・・・いや女性か。いや・・・?
一人でビール飲みながら映画館でカップルにはさまれていたらしい財閥令嬢も、たぶん同じように見られていたのでしょうな。「なんだこやつは・・・きれいに女装して」とか。

怪しい男女(いや女性だけか?)と笑える男どもが増殖しているデフレ日本、牧師の卵クンは「カルチュラル・スタディーズですね」とうなずいて納得していた。なるほどね。
そう、レイヴで行かなきゃ!牧師も福祉も。


たして青春68歳切符

at 2005 08/14 10:30 編集

流星群観察キャンプが悪天候で中止になり、その代わりに「青春18きっぷの旅」に変更!と指令を出したら、無反応。
それもそうだろう。

だが、切符はしっかり買ってあるから、行かねばならぬ。
「日本海まで行って帰って2300円!!」と持ちかけて唯一(しぶしぶ)乗り気だった乙女を朝9時に神戸へ呼び出して、いざ西へ。神戸→岡山→米子→鳥取→福知山→京都→大阪の四角いコースが、ちょうど丸1日で回れるのだ。

といっても、どこそこまでは行けるとか、何円お得だとかいうのは、理屈の上での話にすぎない。机上の妄想をふくらます雑誌やムックも多いこと多いこと。
結局、きのうも不測の事態が重なって、50点のできばえに終わった。

盆の週末というのが災いしたのか、岡山で乗り換えて新見まで、吊り革にしがみつくこと3時間。これで疲れてしまった。伯備線は緑したたるのどかな路線で、眺めのよさには少し救われたけど。

米子まで行くつもりが、伯備線が遅れて、途中の「三差路」駅・伯耆大山で山陰本線に乗り換えようとしたら、ここで乗り換え失敗。えらいこっちゃ。この1本をのがすと、山陰回りで帰れない。
しかたないねー・・・で、トボトボ同じルートを引き返して岡山へ。
新見で、乗り継ぎ時間に街へ出て軽く夕食。鳥ダシのきいた備中そばは、うまかった。

帰路もダイヤが乱れていて、このままでは倉敷で乗り換えられない!と判断して、一部区間だけ特急でジャンプ。とんだ臨時出費である。なんだか大事故以来、JRは遅れを取り戻す努力をやめてしまったのか?

日本海の夕暮れを眺めつつ・・・の風雅な車窓風景はボツになったので、せめて瀬戸内海を、と赤穂線を通ってみる。山陽本線といっても、山間部ばかりだから、潮をかぶりそうな海の間際を走れるのは、神戸市内の須磨や舞子あたりの区間だけなのだ。

赤穂線は、日本のエーゲ海に沿う風光明媚なローカル線ということになっている。
といっても、すっかり夜だから、眺めは真っ暗で・・・と惜しんでいたら、日生で花火大会を目の前で鑑賞できた。電車も10分ほど停まっていてくれたおかげで、駅の目の前の海上で打ち上げられていたのを、「ええもん見せてもらいました」の気分。
コース変更してよかった!!と思える余禄だった。

播州赤穂からは、新快速に乗り継いでアーバンネットワークに「戻って」きた感じ。
結局ローカル線旅情というのも、気が急いていると不便や挫折感(笑)に見舞われるもので、いつも通勤に利用している便利な高速鉄道網に戻ると、スムーズでほっとするのも情けない。

あぁ、この線路が稚内まで、鹿児島までつながってるんか・・・と思いを馳せられるのが「鉄の旅」の醍醐味だが、いつもの通勤路線につながっている安心感というか、「旅情希釈要素」と裏腹なのも事実。
名案を考えつつ、残り切符も消化しなくてはいけない。
変な夏休みの宿題である。


追悼

at 2005 08/13 09:03 編集

きのうは日航ジャンボ機事故から20年、という番組があちこちで放送されていたのはわかるとしても、チラリと見かけた「機長の妻」役の片平なぎさは、ちょいと若すぎる気がした。
今でこそ「2時間ドラマの女王」に君臨しておられるが、事故当時は、かろうじてアイドルの「淵」にいたのではないだろうか。たしか、石川ひとみあたりと同じようなせ代だったと思うが。

ドキュメンタリーへのつっこみはともかくとして、あぁ20年か・・・という感じ。あの事故を知らない子が大学生になっているわけで、長いといえば長い。
僕も、もし事故を何か不吉なサインとして考え込んだりしていなければ、また事故そのものが起きなかったとしたら、ひょっとして管制塔で働いていたかもしれない。

病的なウッカリ癖をかかえた粗忽者の僕が、空の安全を担う(→危険と恐怖の渦を巻き起こす)仕事に就いてしまわなかったのは、神様仏様の懸命の抵抗のおかげかもしれない。
事故の「おかげ」だなんて不謹慎なことはいえないものの、いつ何が人生の選択に微妙な影響を及ぼすかは、本当にわからんものだ。

坂本九さんの妻子も何かとマスコミに引っ張り出されて気の毒な感じもしなくはないけれど、「見上げて偲んでもらえる夜の星」になったんやなー昭和の歌の天才は・・・と、なにか象徴的なことのように感じてしまう。
「あしたがあるさ」のカバーがはやったおかげで、オリジナルを聞いて「この歌声はすごい!」と発見する学生世代がいればいいと思う。

事故で不意に「夜の星」になってしまった歌手といえば、のちにジョン・デンバーがいたが、これは自家用機だったせいか、扱いがあっけなくてわびしかった。
どっちも交通事故といえば交通事故だが、民間エアラインで被害に遭うのと自損事故とで、あまりにも注目のされかたが違うのを見ると、ご遺族が「そっと静かにしておいてほしい」と思ってもそうは行かない非情さを感じる。
僕は自転車事故で間抜けな最期を遂げる気がする。「あのチャリンコ自損事故から○年」と、どこかの尾根に慰霊碑が建つだろうか。
「えっ!こんな尾根をマウンテンバイクで走ってやがったの?無謀なバカヤローだな」と道行く人々に蔑まれそうな予感が大・・・。


救急コンビニ

at 2005 08/12 13:58 編集

ローソンが撤退して空き店舗になっていたところに、99円ショップがオープンして、にぎわっている。
昨夜は夜中のちょっとヒマなときだったのか、「ありがとうございました〜お気をつけてお帰り下さい!」と見送ってくれた。なんだか丁寧すぎるのも、ちと勘狂う。

このブロックには、両端の角にサンクスがあって、もう過当競争ではないかと思うのだが、生鮮野菜&果物がたくさんあって入り口近くに積まれ、「コンビニとは違うよ」というところをアピールしている。スイカの切り身をよく買ったし、今は梨が出始めでスーパーなんかではまだ高いから、ありがたい。あと魚介類が課題だろうけど、食あたりでも出たら致命傷だから、さすがに無理かな?

店員は留学生のような男女が多くて、徹底的にコストを切り詰めているのがわかる。
それで、まぁまぁの品揃えになっているから、コンビニに行くとぜいたくをしているような気分になるのも変な話。コンビニは、何から何まで、割高だもんなぁ。

一部のチェーンは、高級感を出そうという路線も検討中らしいが、どうも中途半端なポジションになるんちゃうかなー?と、老婆心をもよおす。
たしかに、今の品揃えお価格帯で横並びだと、もう発展性がなさそうな気はするから、「コンビニ的でないもの」を売ってみようと思うのも、窮余のアイデアかもしれない。

でも、せっかくの24時間営業なんだから、雑誌なんかは発売日の午前0時か、つまりキオスクや一般書店の開店前に発売してくれると、これは値打ちがある。単価の高い、話題のタレントの写真集なんかだと、かなり売り上げは上がるのではないだろうか。

既存の書店がクレームがつくかもしれないが、午前0時に営業してないのは書店の都合であって、「博識な店員」や「活字文化の香り」云々は不要!この日一番にお目当ての新刊を買えたらいいのだ!という客がは多いだろう。
こんな客の求めるような出版物こそ、コンビニや売店の守備範囲にまかせてしまえばいいと思うのだが、書店の経営は、あいかわらずマンガや週刊誌のような高回転率商品に依存している。ちゃんと考えているのだろうか。
週刊誌なんか、ふだん露店の百均でそろってしまうから、書店は「立ち読みスポット」でしかなくなった。
実際、僕のような客は多いような気もする。だから、店がゴミゴミする。

真剣に「書店でしか買えない商品や満足度」を追究しないと、書店に未来は見えてこない。
同じことは、CD屋、DVD屋にもいえると思う。
僕自身、本屋とかレコード屋というのは好きな人種だから、だからこそ、弱点にパンチをくらい続けながら打ち返せない老体が不憫に見えてしかたない。
いっそ、週刊誌やコミックはやめて、そのかわりバックナンバーをそろえるとか、ちいとは頭をひねればどうかと思う。

と案を出しつつ、もし99円ショップで「新刊の古雑誌」なんか売り始めたら、待ってました!とばかりにひいきにするのは確実。
客なんて、薄情なもんやね。


9・11

at 2005 08/11 13:31 編集

総選挙が9・11だなんて、よくできたシナリオで、これが日本をひっくりかえすテロになるのだろうか。
いや、選挙でひっくりかえるなら、平和で健全な民主主義だから、テロとはいえないか・・・。

それにしても、造反議員の選挙区への対立候補擁立のしかたは、露骨なあてこすりとしかいいようがない。静香ちゃんと平蔵はどっちが勝つのかヒヤヒヤハラハラワクワクものだが、選挙区が違うから投票したくてもできない。
平蔵にしてみりゃ特攻出撃を命じられたようなもので、まるで鉄砲玉みたいに使われる政界に入ってしまったことを後悔しているだろうねー。首相とアメリカの後ろ盾がなければ、一対一で政敵と戦う力なんか磨いてこなかった学者だし。

ほとんど死に体になりかかっている痔眠党には、いっそ散り際は、マツケンサンバふうに華々しく崩れてほしい。野田聖子の対立候補に、聖子つながりで松田聖子を立てるとか。
神田正輝もSAYAKAも歯科医もかけつけて、選挙カーの上で「かーちゃんがんばれ!」とばかりに、おじぎをペコペコ。岐阜は熱くなるぞ。

それが冗談に思えないほど、スポーツ界から人寄せパンダをスカウトして票を集めてきたのが自民党。
スポーツ脳に政党への忠誠心など期待できないことがわかれば、連立を組んでいる宗教政党を参考に、次は芸能界に目を向けるか・・・となる可能性もある。今さら遅いかな?

芸能界なのか何なのかわからんが、選挙といえば出てくるおとっつぁん羽柴誠三秀吉が、個人的には楽しみだ。
オウム真理党やUFO党など、トンデモ系の政党や候補者がぞろぞろ出ていた90年ごろの選挙は、いやはやおもしろかった。あのスラップスティックな政局は、ほのかに懐かしい。
だれもやらないなら、私がやるしかないか?


磁界をお楽しみに

at 2005 08/10 13:50 編集

ふと、無線工学で勉強した「電界と磁界」というのを思い出した長い一日だった。

やたら早起きな乙女と待ち合わせたおかげで、盆とはいえ通勤客ひしめくJRに乗って、須磨へ朝の9時に着いたときには、すでに灼熱の日ざしがカンカンに照りつけていた。
モーニングセットで腹ごしらえして、いざ海岸へ出動する。
平日の朝から、海の家の客引きがお盛んなこと。

熱い砂浜と強烈な紫外線、でかい入道雲・・・とくれば、海水浴のお膳立ては万全。
家族連れもいない平日だから、平均年齢22歳ほどの数千人が、思い思いに大胆なかっこうで闊歩している。駅構内まで、こぼれそうな水着で歩き回ってはいけません!!(やるなら電車の中でも!!)。

こんなあけっぴろげな空気にあてられてか、24歳乙女は、あれまー下着姿になって海へ。つい、そうさせてしまう海の磁力のようなものが、あるのだろうか。
水族園近くのビーチには、無料シャワーも並んでいるから、なりゆきで水遊びするには都合がいい。

久々に丸一日夕、方までいた須磨をあとにして、大阪へ向かおうとした矢先に、落雷でJRがストップ。
振り替えられてトロい阪急で梅田に向かい、乗り換えて心斎橋へかけつける。

案内をいただいていた上北沢暗室職人の「里帰り写真展」は、とっくにギャラリー閉館時間だったが、スタッフがいてくれたおかげで無理に入れてもらって、恐縮しつつスクエア・フォーマットの秀作を見せてもらう。
イラストありフォトコラージュありのグループ展だから、「正方形」のとらえ方もさまざま。

上北沢潜伏アルベルト氏の「未完の公共工事」シリーズは、静かなブームの「廃墟もの」の先取りをしたような、未完の廃墟をじっくり写し込んだモノクロの連作だ。廃墟になることが予期されている、でも廃墟になってもらっても困る奇妙なメッセージが、正方形フォーマットの中に曼陀羅のように埋め込まれている(のか?)。
報道写真だと、「こんなものはけしからん!!」と、自明のメッセージが直球で込められているものだが、右も左も上も下もない宇宙フォーマットは、考えることを考えさせる不思議な余地を持っている。

表現者たちの磁場から場所を移して、サバト財閥嬢と3人でメキシコ料理屋へ。久々の再会を祝して、タコス盛り合わせをつまみながら、サバ嬢のロンドンご外遊写真で「机上展覧会」。
50mm1本つけたニコンで世界を切り取って回るサムライは、潔くていいねぇ・・・と、おじさん二人で感心する(私も仲間ですかっ!とアルベルト)。

しかし、鑑賞するには店内が暗すぎるので、ファミレスへ移動して写真談義を続行。
アルベルトが腕によりをかけて焼き付け、編集したバライタ・プリントのポートフォリオが、どかーんと登場して打ちのめされる。水洗い、大変だっただろうなぁ。

ニューマミヤ6やらEOSデジタルやら、4台の武器をリュックに入れた190cmのアルベルトは、平和な従軍写真家に見えなくもない。
「よーしこちらも」と、従軍カナリアの僕は、怪しい激安ハッセルブラッドで応戦(笑)する。
ハッセルのシャッター音はでかいから、交互に空シャッターを切って遊ぶ二人は目立つ目立つ。テーブルの上には、何台のカメラが出ていることやら・・・異様な磁場を放射していたのではないだろうか。

「私らだけちゃいますよ。となりのテーブルのあんちゃん二人、ノートパソコンでブログの更新やってましたで」
と、サバ嬢が指摘する通り、暑い夜の心斎橋は、マニヤさまたちを引きつける巨大な磁界になっていたかもしれない。
いいねぇ、マニヤがマニアックに見えなくなる道楽社会というのも。
「そんなヒマがあったら仕事に励め」「勉強にその情熱を注げば」「あーた!ビオゴン買う金があったらこの子を塾に行かせてやってよ!!」等々と言われるのもマニアの宿命だが、その通りになれば、ワーカホリックな社畜が増えるだけじゃがね。


衆議院より役所の解散を

at 2005 08/08 17:36 編集

偶然、郵政法案の否決の瞬間に、立ち会った。といってもテレビ中継でだが。各局特番の熱の入れようで、甲子園にも目を向けてほしいよ俺たち・・・と、野球少年はぼやいていたかもしれない。

たかが一法案、されど一法案である。
小泉改革は国民が指示しているとはいえ、竹中丸投げ、ブッシュいいなりの郵政民営化には、さすがに参議院はNoを叩きつけたわけだ。

国鉄や専売公社や電電公社を民営化してもアメリカにとってメリットは小さいが、何百兆円もの国民の貯金は狙いやすい。そんなブッシュやハゲタカたちの提灯持ちをsているような竹中平蔵に対する不信任であったと僕は思う。
個人的には、まぁまぁごもっともな御説を唱えておられると思うし、方向としては官から民というのが世の流れだろう。
官で効率が悪いから、効率重視の民にやってもらおうというのも、もっともらしく聞こえる。

・・・とはいえ。
えっ、それで効率の悪い官が免罪されるのか?官の腐敗を叩きなおすのが先決でしょうに!

たとえば、夜間に交番におまわりがいないから、住民で自警団をつくって地域警備をやったら犯罪がなくなった、と。おまわりいらずだから地方税も払いません・・・では許してくれない。
「福祉は民間で」の基礎構造改革で、税金は安くなったか?

公共サービスを民営化して、民業と競争して公務員の仕事ぶりがぐんとよくなった!!なんて例は、どこにあるのだろう。
結局、公務員の身分保障や公権力にメスを入れないと、本当の改革にはならない。民営化はオマケのようなものではないのだろうか。

とまぁ、きのうは郵政技官だったホトケを供養する盆の墓参りで、国家公務員と地方公務員のまったりした兄弟にはさまれて、民業代表の僕は「小泉平蔵」になっていたのだが。


海上花火

at 2005 08/08 00:15 編集

60回目の厳かな原爆記念日は、心の片隅では黙祷しつつ、花火大会見物日になった。
久々に10人も岸壁に集まったおかげで、でかいクーラーボックスから酒が出る出る・・・で、「極楽岸壁」になってしまった。
あぁ、これからアップロード作業だ。

いつも思うことだが、フィルム写真は店まかせでスピード仕上げで1時間なら1時間、それですっかり完成する。待ち時間もほかのことでヒマつぶししていればいいわけだし、DPEができれば、あとは焼き増しぐらいで、写真としてはもうそれで最終的にできあがり。
今回は、相変わらずデジカメを使わず新しい中古の(ややこしい!!)フィルムカメラのテストを兼ねてのバルブ撮影だったが、結果は上々だった。
絞りをこれだけにして、シャッター16秒開けば、こんな感じかな?と予期した通りの仕上がりだ。

この「予期した通り」というのが、デジカメだと撮影直後にモニターでリアルに再現できるから、正確さ、再現の手軽さでは勝っているのは当たり前。
そんな確実さや効率は、「プロの業務」なら求めて当然だとしても、道楽の写真に求めてはいないのだ。
DPEシステムというブラックボックス(もちろん、薬剤を使ってアマチュアも同じ規格で現像処理できる)の向こうに生まれる写真画像を想像する楽しみがあって、あてがはずれたり、狙い通りだったりして一喜一憂する楽しみがあって、この想像力を経由する視覚芸術というのが写真の愉しみというものかもしれない。

とはいえ、夜景はレシピ通りに撮れば最も確実に狙い通りの光跡が写し留められるビギナー向け分野かもしれない。
ちょっと足場が不安定でぶれてしまったのが数コマあったのも、「想定の範囲内」だった。

そんなのはデリートしてしまえばせいせいするのだろうが、フィルムからは消せない。
失敗を消せないというのも、人間くさくていい。
心霊写真でも撮れてしまったら、消したくてたまらないかもしれないが。


野球仁義

at 2005 08/06 06:04 編集

甲子園に、さあ出場!と宿舎まで来ていたところに、出場停止になってしまったM高校、規則通りの処分とはいえ、本当にお気の毒だ。
監督が処分を伝えると、部員たちは泣き崩れたという。それはそうだろう。

問題は、その後である。
だれのせいだ!?と、原因追及予選が開幕する。
今回の直接の欠格事由というのは、部員の暴力と喫煙を報告してなかったことらしいが、だれがクロでだれがシロ、お前ピースなんか吸ってやがたな!いや俺はマイルドにしといた・・・というみみっちい塗り分けになってしまうと、せっかく同じ釜の飯を食った戦友同士の間柄に、末長く尾を引く亀裂にならないかと心配してしまう。
その後がんばってプロ野球に入れた部員は、たぶんダルビッシュ!とあだ名がつけられるだろう。まぎらわしいから、本家、1号、2号・・・と呼ばれて(笑)。

喫煙程度は――そりゃ違法といえば違法ではあるけれど――、やってみたことがない高校生は僕ぐらいのもんだ。「いたずら半分でふかして、監督にゲンコツ」で円満解決になりそうなものが、実際そんなことがあると、喫煙+体罰で二重の罪になってしまう。

高知の監督も、部員の風紀が乱れていたのを正直に申告させ、野球部で預かって処理したつもりだった、と語っている。
それが、上部団体への匿名のチクリで「公然の不祥事」になってしまったから、万事休す。

なんだか、企業社会のコンプライアンスだ内部告発だという話と重なって見える。

裁判制度のなかった時代、また今でもかなりの分野で機能してきた、「内部処理」「私の顔に免じて・・・」「預かり」といったムラ社会の集団自治が、チクリ1本で崩れてしまうのも、時代の流れなのかと思う。
もちろん、暴力事件や陰湿ないじめの被害者が実際にいれば、被害者の人権が無視されていいわけはない。なぁなぁでもみ消されて加害者が何食わぬ顔で晴れ舞台へ・・・というシナリオが進んでいたら、被害者としては黙っていられないだろう。

告発したのは被害者か、シンパかはなんともいえないとしても、問題が発覚した当初に「関係者だれもが納得する」処理をしていれば、告発者の鬱憤もたまらなかったかもしれない。
少なくとも、暴行部員はグラブ、バットなしでプレイさせるとか、喫煙部員は本人を燻製にするとか(こうなりゃ、罰則を受けた部員が、助けて!!と高野連に直訴するかもしれないが)。

武士の世界なら、「臣下の不祥事は拙者の責任!」と腹を切る主君もいただろうが、今どきそんなモーションははやらない。
相手が高校生だと、不祥事の責任を免罪してまるごと監督が預かるのがいか、個人責任を追及すべきか、難しいところだろうし。

やはり、問題部員が目覚めて、「集団責任でも監督不行き届きでもないっす。俺が悪いんす」と、切腹を買って出る勇気を誘い出すような監督マジックを見せてほしかった。
まぁ実際に切腹するわけには行かないから、喫煙ぐらいのことで網走刑務所に行ってもらおう。
国民も看守も受刑者も熱く同情して、上げ膳据え膳されるだろうし、出所時には門の前に数万人のファンの人垣。口々に「お務め、御苦労さんでござんした!!」と叫んでいる・・・と。
これこそ、ベッカムも真似できなスポーツマン任侠道というものだ。

高校野球を高倉健ワールドにしてしまうのも申し訳ないが、これ、高校野球だから救われている感じもする。
もしシンクロとか新体操の世界だと、あの子のスポンサーは教頭よ!とか、この子が私の彼を奪ったとか、どの子が引退後あっと大変身しそうだとか、下世話なゴシップが渦巻きそうな気もする。

あぁ、こんな偏見は、遥洋子に一撃されるかもしれない。
たしかに、野郎の世界でも、組織だ試合だ成果だという堅い話だけではなく、いろいろナイーブな問題はあるだろうと思う。
ただ、あんまり妄想をふくらませると、やおいのアニパロみたいな話になるから、ゲームセットにしておこう。


ブルー・シャトー

at 2005 08/05 06:51 編集

暑い。
熱帯夜が明けると35℃!!というような超真夏日にラテンを聴くとかえって暑いので、ボサノバなんかは冬に、サルサは春に合う感じがする。

なんといっても涼味あふれる「マイ避暑」は、北欧ジャズ。
たとえば、ヤコブ・カールソンの、まるで水晶の鍵盤の上を滑らかに踊っているようなピアノ・トリオもクールで気持ちいいが、優等生すぎるきらいも、なくはない。計算され尽くしたような・・・

それに、スウェディッシュ・ジャズはけっこうメジャーになってきたから、森の中に美しい泉を発見したようなお宝感は、「その他のスカンジナビア」に埋もれているような気がする。
で、最近まいっている(幸せな脱力感で)のが、フィンランディア・レーベル。まったく、打ちのめされてばかりだ。クラシックもよし、ジャズもよし。ハズレがない。

まったく偶然に中古屋で掘り当てたヘイッキ・サルマントの「スオミ」は、こりゃまぁクールといえばクール、かなりエキセントリックなジャズ・アルバムだった。
ライナーノーツによると、ヘルシンキ大学で音楽と言語学を修めて渡米したというヘイッキ・サルマント・・・なにやら右脳と左脳をフル活用しているようなプロフィールではないか。
アメリカのジャズ・シーンに影響を受けたというとおり、良くも悪くも「バーンスタイン」している。い意味で、先入観を裏切られた曲が並んでいる。

スオミ、と聞くと「森と湖の国」だったか、そんな意味の込められたフィンランドの旧国名だったと記憶しているが、サルマントの指揮するオーケストラは、「森の中のサマーフェスティバル」という感じ。
まぁ、そこはカウント・ベイシーにならず、ディキシーランドにもならず、気品のあるオーケストラ・ナンバーになっている。

ジャズなのか、クラシックなのかと区別するのも野暮な話だが、そんな「?」も頭をかすめながらの心地よい違和感が味わえた。ジョン・ウィリアムスに近いポジションかもしれない。
ともあれ、お買い得な逸品ではあるかな。
北欧ジャズ鉱脈からは、目が離せない。


発掘手帳

at 2005 08/04 23:16 編集

本屋でタイムスリップしてしまった。
光文社知恵の森文庫から、谷口尚規・石川球太『冒険手帳』の復刻本が出ていた。不意に。
一体、だれが発掘したのだろうか!?

初版は1972年。札幌五輪で、日の丸飛行隊が金・銀・銅メダルを独占した年だった。
本の中で取り上げられている「最新の科学の成果」がアポロ計画だったりするのは、古いように見えて、実は古くない。
30年たっても現代人はモヤシであり続けているし――サプリ漬けになっているのかもしれないし――、交通や通信のシステムが麻痺するとパニクるし、高度経済成長の絶頂期に警鐘を鳴らすメッセージ
goo日記アーカイブ2005年 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(0)
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