2008.05.31 Saturday
上着は脱ぎ捨てたけど、まだ夜勤帰りの家路の涼しさゆえ、「長袖ボタンダウン腕まくり」で通勤する日々。夏の一歩手前・・・という微妙な季節は、なかなかいいものだ。
ホーム・バーは、完全に夏シフトになった。まぁ、ただの手酌だが。
冬は、軟弱に行きたいときはバランタインお湯割りでふわふわと甘美な世界に漂うのがお決まりになってしまった。
こんなヤワな酔っ払いかたは、「紳士の酒」からは程遠い蛇の道だろうね。
マッカランやストラスアイラも試してはみたものの、やはり僕はまだまだ未熟者だから、シングルモルト特有のクセには弾き飛ばされる感じがする。まだまだ僕には、しっくりくるモルトが見つからない。
ウィスキーの道は、川島マンガ道場なお美が仕切っている(?)ワイン界と好対照に、おそらく男の一生をかけて昇る階段のような世界かもしれない。ブレンデッドでとぐろを巻いているうちは、まだまだ若輩者ですな。
それでも、たしかニッカの新聞全面広告で「余市1987年がワールド・ウィスキー・アワードで一位の栄冠」なんてのを見ると、心穏やかではない(ちなみにサントリーの響21年が2位だったそうな。日本の会社は健闘してますな)。
ちょいと一杯いただきたいものだと思って酒屋を探すが、まぁこんなプレミアムボトルは、おいそれと流通するものではない。
しかたないから、手ごろな庶民価格で出ていた「竹鶴17年」を仕入れてきた。これも何かのご縁、竹鶴さんの思いを受けとめてみようではないか、と思って。
夏フェスじゃないが、夏はロックである。トルコのグラスに、カランコロン・・・トクトクトク・・・心おきなくシングル・ラインを突破して、足の指ダブル(!?)も突破できるのが手酌のいいところ=リスクってやつですか。
舌触りは、とろりと円くて親しみやすい。あとでパンチがくる。
ヌォッ・・・回るのも早い。さすが、北の大地の大胆な酒造り(って、こじつけか?)。
それでも、腹にこたえる重さはなくて、目の回りがカッカ、カッカとほてるだけ。尾を引かない、後腐れのなさがいい感じ。はたして、この予感は、一夜明けて的中することになった。
一般に間口の広いブレンデッドでも、オールド・パーのような独特のトゲを持つのがあることを思えば、それよりずいぶんまろやかだ。さすがに、日本人のための日本製ウィスキーの妙味ですなぁ。
おかげで、コテンと寝てしまった。4時ごろに。
そんなのは熟睡しているのではなくて、意識を失っているだけです!と寝酒を戒める御説もあるようだが、すっきり疲れが取れている感じは、錯覚なんでしょうか。
目覚めると、いつものめまい=頭フラフラがなく、起き上がった瞬間から頭はクリアでござる。で、この日記をペチペチペチ・・・。ふだん低血圧で困るほどなのに。
ありがたや、ジャパニーズ・シングルモルトである。
しばらく、夏ロックですっきり眠れそうな気もしつつ、やがてこれが立派な依存症に突入して行く気配もしつつ・・・。