2015.01.31 Saturday
大阪ミナミの観光バス駐車場不足は、対岸の火事ではない。
いつも山手幹線をこいでいて、神戸に外国人ツーリストを運んでくるバスがずらりと路肩に縦列駐車しているので、よけて走るのにヒヤヒヤさせられる。
バスそのものを恨んでも運転士には気の毒だし、北野エリアに大きな駐車場もないのでしかたないとはいえ、なんとかして下され!!とないものねだりをしても絶望的。そもそも、バスで観光しにくるところではないのだ。
それは大阪ミナミも同じで、ミナミからキタぐらいの距離を散策していただくのも観光ですよ、と旅行会社には発想チェンジを促したいところだ。
しんどいなら電車、路線バスがなんぼでも利用できる。
ようやく、スルッと関西とICOCAを統合した外国人用鉄道パス構想が出てきたようで、対応が遅すぎるね。
現状は、各社が独自にパスを売り込んで訪日客を囲い込もうとしているだけ。
そりゃ日本人ならJRと南海と近鉄と阪急阪神の使い分けを難なくやっているだろうけど、関空からミナミへ直行する電車の違いにキョトンとするだろうね。
パスを買うことになると、JRのパス、南海のパスそれぞれの長所短所は、日本人でさえ断言できまへん。京都まで行くならJRかな〜石切神社にお参りしたいなら(そんな訪日客いるのか?)近鉄パスが便利かな〜伊勢もカバーしてるし・・・と、「条件」を並べて便利度を計る。こんな面倒くさいことをさせられるなら、バスで運ばれた方が楽ですわ。
でも、僕もニセコへパックツアーで一度だけ飛んだことがあるが、結託している物産店に半強制的に運ばれて、札幌観光、洞爺湖観光なんかする時間は皆無だった。パックツアーはベルトコンベア旅行なのだ。
やはり、土地を知るなら自分で足を選んで、街の中にグイグイ入ってほしい。
券売機で切符を買って電車に乗ろうにも、運賃表と地図が合体した日本の切符売場は、地理を知らないと、さっそく看板の前で迷い子になる(苦笑)。ABC順に駅名と乗るべき番線を表にしておいた方が明快なのに。
切符を買っても、穴のないIC専用と切符兼用の改札機を選ばないと、秒速で通勤客が入り乱れる改札口で冷たい視線を浴びる。
「日本の鉄道ネットワークは世界一」なんてあぐらをかいていると、まだまだインターネット以前のレベルから成長できまへん。
たしかに、使いこなせればタイムマネージメントもしやすいし、駅ナカで食事も休憩も買い物もできるから、ベルトコンベア式ツアーとはちがう観光になると思うのだが、受け入れ態勢がまだまだ。バスで買い物させてまわって「ウェルカムジャパン♪」なんて、子供だましなおもてなしであ〜る!
北野坂を下ってくるアジアのツーリストたちは、山手幹線を横断して居酒屋や服屋やキャバクラを「観光」することなく、バスに吸い込まれ運ばれていく。次は郊外のアウトレットだったりする。もったいないなぁ・・・
ガラパゴス状態の神戸市営地下鉄だけでも、実験的にユニバーサル対応をすれば、沿線に観光客を呼べるスポットはいろいろあるぞ。震災の爪痕を社会見学してもらってもいいし、茫漠としたDanchiを歩いてもらってもいいし、田園地帯もある。神戸市は空港と地下鉄のダブル赤字を垂れ流しているから、発想を変えればいかがかな?と思う。
バスでまわるのに向いている観光地なんて、和歌山や滋賀ならともかく、京阪神3都はもう飽和状態ではないだろうか。
訪日客には鉄分を注入するのが、観光庁の政策目標ですぞ!
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