ふだん大岡越前はくすんだ画面の再放送で見ていたが、「新品ぽい再放送」で納得いくお別れができた。
結果は、寺社奉行への配転で南町奉行はお役御免。栄転なのかどうか、町奉行と勘定奉行と寺社奉行の力関係は不勉強な拙者にはよくわからない。
このオンエア時(2006年)に、すでに加藤剛は古希に近いお年だったから、江戸時代には定年がなかったとみえる。
まぁ、それをいっちゃーオシマイで、はぐれ刑事も赤かぶ検事もオイオイオイオイ公務員の定年はいくつやった?と視聴者はつっこみたいところを辛抱してきたのだ(苦笑)。
うっかり八兵衛が昔と変わらないはじけかたと、根本りつ子様が奇跡の美貌を見せてくれた以外、全体に老化も進みもっさり感はあった。
それに、大坂志郎も松山英太郎も峰岸徹も、忠相のマブダチ竹脇無我も、今もうこの世にはいない。
しかーし!!
大事なカムバック女優を忘れてなかったかね!?
平淑恵の先代の、酒井和歌子である!
今年「徹子の部屋」でお見かけした酒井和歌子は、これまた奇跡の美貌を維持しておられた。おかーさまが存命で、ご本人も独身。永遠の娘役を地で行っておられるのであった。
もっとも、若いころからしっかりした熟女の風格もあったし、浮いた噂のひとつもなく、身持ちも固すぎる。
だからこそ、大岡越前の女房役としては適役だったと思うんですがね。
諸々の公儀の事情もあろうかとはお察し申し上げるが、返す返すも偲びないでござる(ワープしてます!笑)。
お元気な役としては、将軍吉宗の山口崇も、いまやすっかり隠居老人になっているが、加藤剛より年上なのを考えると、古希にしてキビキビしていたな〜
古希にしてそうカリカリすると血圧を心配してしまうが、バタンとなっても小石川養生所が仲間内だから心配ない。
はじけ役でシリーズ途中から鏑木兵輔を演じていた森田健作も、まだまだ役者はできそうだが、県知事とかけもちってわけにはいかないようで、出演交渉はできなかったか・・・
この最終版で、キーパーソンのようなマドンナ役のような立ち位置を与えられたのは西田ひかる。
うーん、時代劇が似合ってない(失敬)。
アメリカ帰りの町娘は、持ち味を発揮できまへん。せめて、オランダ医学を学ぶ書生のような役が似合っていたかもしれない。で、根本りつ子と竹脇無我を奪い合う(笑)。
そんなモーソーにふけっても、ついにこのスペシャル版で大岡越前シリーズは終わってしまったようだから、一貫して主役を張ってきた加藤剛にはただただ敬意を覚える。水戸黄門とも遠山の金さんとも違う、加藤剛あっての大岡越前であーる。
もう、こんな時代劇はできないかもね。
暴れん坊将軍は、ちょっと私生活がゴシップにまみれて威厳がイマイチだし(大地真央の方が凄味は演じられるかも)、素の人柄と役柄がみごとに合体した「大岡越前守加藤剛」は、時代劇レジェンドだ。
これこそ正しい輸出コンテンツにもなりましょうて。
「おしん」より大岡越前!
2016年のお白洲は、これにて。
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